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Twitter case study of pitney bowes rev1
- 2. Pitney Bowes Twitterまわりの現状
郵便発送関連機器、情報提供最適化ソリュ ション、ロケ ション情報GISソフトな
郵便発送関連機器、情報提供最適化ソリューション、ロケーション情報GISソフトな
本社アカウント
どを提供するB2B企業であるPitney Bowesは、以下にあげる4種類のTwitterアカ
ウントを活用している。
1. 組織・部門ごとのTwitterアカウント
2. 担当者ごとのTwitterアカウント
3. 各国現法ごとのTwitterアカウント
4. ソリューション・サービス・製品ごとのTwitterアカウント
4 ソリ ション サ ビス 製品ごとのTwitterアカウント
組織・部門アカウントは、本社公式カウント(@pitneybowes)、ケーススタディ・イン
サイトなどを発信する@PBconnect、カスタマーケアを担当する@PBcare、プレス
リリースを発信する@PBnewsがある。
ケーススタディ・インサイト等 これらに加えてColetteCoteやAnetaHallを筆頭に、広報宣伝、ソーシャルメディア、
発信アカウント IRなど社内各部門の責任者や各国現法のアカウントなどがある。また、
MapInfoProのように企業向けソリューション用のアカウントもある。すべてを合計
すると約30個のアカウントがある。
Pitney Bowesは 一部の広報・宣伝やソーシャルメディア戦略担当者だけではなく
Bowesは、 部の広報 宣伝やソ シャルメディア戦略担当者だけではなく、
全社的にTwitterを導入し、積極的で多様な情報・コンテンツ発信、ユーザとの会話、
エンゲージメント強化を行っている。
広報アカウント
グローバル・マーケティン
グコミュニケーション戦略
担当
カスタマー
ケア
アカウント
ソーシャルメディア戦略
担当
Pitney Bowes IR担当
オーストラリア
- 3. Pitney Bowes Twitterアカウントの詳細
アーリーアダプター、公式アカウント、ソリューションアカウント、各国苦戦
アーリーアダプター 公式アカウント ソリューションアカウント 各国苦戦 アーリーアダプター:リスニング、フォロー、Tweet、信頼獲得フロー
アーリーアダプター:リスニング フォロー Tweet 信頼獲得フロー
2007年4月にAVGoldbergが開始。2007年10月にソーシャルメディア戦略担当の AVGoldberg、Anetah、ColetteCoteは、まず、関係する顧客企業・ユーザの現状
AnetaHall 、2008年6月にはColetteCote(グローバルなマーケティング戦略担当)、 を把握するためリスニングに徹し、その中からインフルエンサーや注目ユーザなど
も開始している。2008年にはそれ以外にもctwordsmith、bhannanなどが開始して をフォローすることで、ネットワークを広げることから始めている。
いる。彼らアーリーアダプター(赤字)がTwitter導入・評価を先導した。
加えて、自社ニュース・情報・コンテンツの制作および配信体制整備を行うために、
AnetaHallがアカウントを開設した後、約1年半にわたり社内外における検証、影響 Twitterユーザがリンク、共有する情報、コンテンツに関しても調査・評価していたと
評価、導入試験などを終えて2009年4月、6月に、公式アカウントである 見られる。
PBconnect、PBnews、PBcaresが開始されている。
その後、Tweet数を増やしながら、上記ネットワークを活用し、自社コンテンツ以外
また、製品 ソリュ ションごとに適宜、Twitterアカウントを開設している。
また 製品・ソリューションごとに適宜 Twitterアカウントを開設している。 にも様々なコンテンツを引用、リプライ、RTすることで多方面に露出し始めている。
にも様々なコンテンツを引用 リプライ RTすることで多方面に露出し始めている。
しかし、2009年5月以降に開始された各国現法ベースのアカウントは苦戦している。 その結果、ユーザに価値を提供するアカウントとして信頼され、多くのユーザがフォ
特にカナダはTweet数が少なく、フォロワー数も少ないといった負のスパイラルに ローし、そのユーザをフォローバックすることで、RT、DMやリプライといったやりと
陥っている。オーストラリアも自社関連ユーザのフォロワーが多い。 りが発生している。それがTweet(数)、フォロワー数へと反映されている。
Source: TweetStats 各数値は2011年3月28日時点 Tweets(現在までの総Tweet数)、@day(1日当たりのTweet数)、@month(月当たりのTweet数)、
replies(リプライ率)、RT(retweet率)、followers(フォロワー数)、following(フォロー数)、Since(Twitter開始月)
- 4. Pitney Bowes @anetahアカウントの詳細
「リスニング、フォロー、Tweet、信頼獲得」フローにより、フォロワー、影響力、共有コンテンツ増大、そしてエンゲージメント強化へ
リス ング、フォ 、Tweet、信頼獲得」フ により、フォ ワ 、影響力、共有 ンテンツ増大、そして ンゲ ジメント強化
Pitney Bowesのソーシャルメディア戦略担当者、アーリーアダプターであるAneta Hallは、2007年
10月からにTwitterを開始。継続的にTweetを発信し始めた2008年6月までの間は月に0~2回程度
2008年6月 18 Tweet(リプライ6回:33.3%)
のTweetしか記録されていない。2009年の公式アカウント開始後のQ3、Q4期に活発にTweetして露
出拡大に努めている。2011年3月末時点でTweet数累計4,248回、5.9回@日、114回@月、リプライ
17.80%、RT39.02%、follower2,279人、following2,399人がいる。
17 80% RT39 02% follower2 279人 following2 399人がいる リスニング・フォロー段階
リス ング フ 段階
リスニング・フォロー段階(2007年10月~)
アカウント開設、関係企業・ユーザ、インフルエンサー等をリスニング・フォロー開始。Tweet数も
少なく、社内外の個人的な知り合い、あるいはFordのソーシャルメディアマネージャであり、インフ
ルエンサーとして著名な@ScottMontyなどへ単発的にリプライしているが、RTは基本的にない。
Tweet 段階(2008年6月~)
2008年Q4から本格的にTweet 開始。公式アカウントを開設した2009年Q2前後にはリプライと
後 プ
RTがほぼ同率。AdAgeに毎週コラムを書き、インフルエンサーとして名高く、フォロワー・ネット
ワークの大きいEdelmanの@SteveRubelなどへもリプライ、MarketingProfsなどをRT。
信頼獲得段階(2009年8月~) 2009年6月 176 Tweet
Q3からTweet急増、RTが過半数以上を占めてリプライは10%以下へ、eMarketerなどへリプラ (リプライ41回23.3%、RT42回23.9%)
イ、GuyKawasakiなどをRT。公式アカウント(@PBnews、@PBconnect、@PBcares)を積極的
に支援するRTを実施。2011年に入り、リプライ率が10%台前後、RT率は30~40%台へ。
(注:4段階それぞれは今も継続されている) Tweet段階
Tweet数累計4,248回
2010年6月 156 Tweet
(リプライ14回8.9%、RT85回54.5% )
信頼獲得段階
Source: TweetStats
- 5. Pitney Bowes @anetahのTweet 詳細 リプライ
Aneta Hallのアカウント(@anetah )は Tweet数累計4 248回のうち 756回がリ
)は、Tweet数累計4,248回のうち、756回がリ
プライ(17.81% 注)
インフルエンサー・ソーシャルメディアコンサルタント
リプライを行ったトップ10(@MyWorkAccountを除外)には、多彩な顔ぶれが並ん
でいる。インフルエンサー・ソーシャルメディアコンサルタント・著者として名高い
Shel Israel。他企業のマーケティング関係者、自社社員、マーケティング企業の社
員、個人的なコンタクトがある。これらのユーザに対してリプライを送っている。
員 個人的な タクトがある れら ザに対し リプ イを送 る United Linenのマーケティング部長
ソーシャルメディア戦略担当者として、リスニング・フォローを重ねてきた結果として、
1. セミナー、展示会、メディア等で露出しているアドバイザー・コンサルタントとし
て露出しているユーザ(インフルエンサー)
、 、 などで発信して る 企業の
2. BlogやTwitter、Facebook、LinkedInなどで発信しているB2B/B2C企業の
gや 、
Macギーク、ソフトウェアエンジニア
マーケティング担当者
3. ソーシャルメディアマーケティングを啓蒙、企業支援、ソリューション提供を行っ
ているマーケティング会社の担当者
4. 自社の同僚、自社のCSRに寄与するアカウント(アメリカ赤十字) MarketingProfsのB2Bアドバイザー
などをリスニング、フォロー、リプライすることで、リレーションシップを結び、ネット
などをリスニング フォロ リプライすることで リレ ションシップを結び ネット
ワークを広げてきたことが分かる。また、リプライしたユーザからの反応があれば、
そのユーザのフォロワーにも露出し、フォローされる可能性を高めることになる。 IVANSのB2Bマーケティング担当
PitneyBowesの
グローバルマーケティング戦略担当
自然化粧品メーカー社長
自然化粧品メ カ 社長
MarketingProfsのコンサルタント
アメリカ赤十字のWeb担当
Source: TweetStats (注:上グラフのRT率は3月30日時点のため、2ページ前の17.81%と相違する)
- 6. Pitney Bowes @anetahのTweet 詳細 ReTweet
Aneta Hallのアカウント(@anetah )は、Tweet数累計4,248回のうち、RT回数
1,657回(RT率39.01% 注)
PitneyBowesの
RTしたトップ10(@MyWorkAccount除外)には、自社社員、インフルエンサー、ア グローバルマーケティング戦略担当
ドバイザー、Mashable、他社マーケティング担当者、マーケティング企業社員など
が顔をそろえている。
通常、自分が発信するコンテンツに加えて、他ユーザのTweetをRTすることで、 インフルエンサー・ソーシャルメディアコンサルタント
フォロワーに対して、自身が価値のあるコンテンツだと認めるものを共有することに
なる。自身や自社関連コンテンツだけではなく、他者の知見、最新ニュース・情報、
価値のある情報・コンテンツなどを提供することにより、自身の価値を高めることに
なる。(注:コンテンツマーケティングに加え、最も適した特定コンテンツを発見し、ま モバイルマーケティングコンサルタント
とめ、整理し、共有する「コンテンツキュレーション」が今、注目されている)
彼女はソーシャルメディア戦略担当者として、
1. 自社同僚、組織・部門からのコンテンツ Pitney Bowesの広報部長
2. インフルエンサー、アドバイサー、他社マーケティング担当者のインサイト
3. ソ シャルメディア(Mashable等)の最新ニュ ス 情報
3 ソーシャルメディア(Mashable等)の最新ニュース・情報
などをRT発信することで、自身の価値を高め、ネットワーク・訴求範囲を拡大して
いる。また、自身が担当する@PBconnectを含め自社アカウント等への露出サブ SMネットワークソリューション取締役
チャネルとしても機能している。
Pitney Bowes Connect アカウント
Mashable アカウント
IVANSのB2Bマーケティング担当
MarketingProfsのB2Bアドバイザー
Source: TweetStats (注:上グラフのRT率は3月30日時点のため、3ページ前の39.01%と相違する)
- 7. Pitney Bowes @PBnewsアカウントの詳細 単独アカウント・単一コンテンツ発信は困難
@PBnewsは、Pitney Bowesのプレスリリース配信アカウントと
して2009年4月からTweet開始、2011年3月27日までに814回
Tweetしている。平均すると毎日2.9回Tweet、毎月36回Tweet。
814回のTweetのうち、4.85%は他ユーザのTweetに対するリプ
ライ、26.99%は他ユーザのTweetをRTしたものとなっている。
ライ 26 99%は他ユ ザのTweetをRTしたものとなっている
例えば過去100Tweet中(2010年5月から2011年3月まで)、プレ
スリリースが30回、PBconnect、Blog、YouTube、Facebook、
eBookなど自社関連Tweetが25回、WSJ、Forbesなどの記事紹
介が4回、リプライ2回、RT26回、他13回となっている。
プレスリリースが30回発信されているが、よほどの新製品でなけ
れば溢れかえる情報洪水の中から共有されるのは困難。そのた
め、幅広いフォロワーによるネットワーク構築が重要となる。
しかし、リプライ数が少なく、率も低い。これはどの企業も同じよう
しかし リプライ数が少なく 率も低い。これはどの企業も同じよう
に抱えている問題だが、企業公式広報アカウントとして、リプライ
できる他者・社アカウントは多くない。そのため@anetahのように
リスニング、フォロー、リプライから他者・社とリレーションシップを
結びネットワークを拡張することは難しい。
そのため@PBnews はRTを活用している RTも他者 社の知見
そのため@PB はRTを活用している。RTも他者・社の知見、
最新情報・コンテンツの共有をしにくい面があるが、自社アカウン
ト・担当者をソースとしたRTを行っている。特に@ColletteCoteや
@annetahといった多様なコンテンツ、知見、最新ニュース・情報
を発信するアカウントからのTweetをRTすることでコンテンツの
多様性を確保し、多くのユーザに価値を提供することが可能と
なっている。また、アカウント露出のサブチャネルとしても自社ア
カウント・担当者を活用している。
リプライだけではネットワーク拡張は見込めないが、RTを活用す
ることで、広がりのない単独アカウントからの単一コンテンツ発信
を、多様化してネットワ クを拡張している。
を 多様化してネットワークを拡張している
@PBnewsとは違い、自社の他アカウントと連携ができず、単独
アカウントで単一コンテンツのみを発信している場合、コンテンツ
露出や共有を促進するのは非常に困難となる。
Source: TweetStats (注:数値は3月27日時点)
- 8. Pitney Bowes @PBconnectアカウントの詳細 多彩なコンテンツ・多角的な価値提供
tは 企業がその顧客にインサイトや価値のある
@PBconnectは、企業がその顧客にインサイトや価値のあるコ
@PB
ンテンツを提供する支援を行うアカウントとして2009年4月から
Tweet開始、2011年3月31日までに2,417回Tweetしている。平
均すると毎日6.5回Tweet、毎月98回Tweet。(3月27日時点)
2,417回のTweetのうち、3.42%は他ユーザのTweetに対するリ
,
プライ、31.12%は他ユーザのTweetをRTしたものとなっている。
@PBnews同様のリプライ・RT率だが、@PBconnectはTweet数、
フォロワー数で上回っている。
リプライは@PBnews同様の制限がある@PBconnectアカウント
だが、発信するコンテンツ自体が、@PBnewsよりも多様で訴求
オーディエンスの多いジャンルとなっている。
RTの場合、@PBconnectは、
Forbes、NYT、InformationWeekなど多様なメディアニュース、
ソーシャルメディアマーケティングに関する情報・コンテンツ
デ グ 関する情報
デンマーク郵政省のケーススタディやホワイトペーパー
製品の導入事例、新製品発表のプレゼン資料
メディアが取上げたPB社内におけるYammer事例
www.PBconnect.comにアップしたオリジナルコンテンツ
など、オリジナルコンテンツと、他者 社アカウントをソ スとする
など、オリジナルコンテンツと、他者・社アカウントをソースとする
多彩なコンテンツを総合的に取上げ、RT発信している。このため、
多様なユーザに多角的に、価値のあるコンテンツが提供できて
いる。
結果として@PBconnectは、他2つの公式アカウントである
@PBnewsや@PBcaresと比べてTweet数 フォロワ 数 フォ
@PBnewsや@PBcaresと比べてTweet数、フォロワー数、フォ
ロイング数が多く、総体的に活発なユーザエンゲージメントが行
われている。
また、 @PBconnectは、他公式アカウントや担当者、ソリュー
ションアカウントに対する露出サブチャネルとしても機能している。
なお、 @PBconnectは、@anetahが担当者としても発信してい
るため、自身のアカウントと協調した露出、ネットワーク拡張、コ
ンテンツ共有が行われている。
Source: TweetStats (注:グラフの数値は3月31日時点)