2010年9月19日、医療再生フォーラム２１シンポジウム ～ 勤務医と病院の連帯をめざして～ http://iryousaisei.jp/symposium.html での発表スライドです 追記：引用した厚生労働省の医師・歯科医師・薬剤師調査を2008年度に変更しました（2010年10月5日）

1. 若手病理医からみた医療崩壊
医療再生フォーラム２１シンポジウム
２０１０年９月１９日（１０月５日修正）
サイエンス・サポート・アソシエーション
榎木英介

2. 新臨床研修制度
1期生
病理医
基礎医学 学士編入学 臨床医学
サイエンス
コミュニケーション

3. 医療崩壊は医学部人気でかろうじて
持ちこたえている
偏差値（国公立大、河合塾） 数学オリンピックメダリスト
７５
東大理3 京大医 灘高卒業生の4割
７０ 東大理1、2 東京医科歯科、九大医、名大医、阪大医
神戸大医他12大学
６５ 京大理工農薬 東工大 北大獣医 筑波大医他25大学
阪大薬 九大薬 信州大医他5大学
６０ 東北大理工 阪大理、工

4. 日本中の優秀な人材を集めておきな
がら…
医師不足 訴訟多発
過重労働 医療不信
燃え尽き 過労死、自殺

5. 基礎医学の人材不足
臨床医学 従来
医学部6年 他学部
基礎医学
新臨床研修制度導入後
研修2年 臨床医学
他学部
医学部6年
基礎医学
中山敬一：「医学部は崩壊する！？ 研修必修化がもたらす研究と教育の荒廃」『DOCTOR'S MAGAZINE』79（2006）17‐22
松尾理・伊木雅之：「基礎医学者への進路」『医学教育』36（2005）301‐304 より改変

6. 医学部、臨床医学に人材が絶えないのは、他
分野の地盤沈下がさらにひどいからにすぎない
医師不足
過重労働
ポスドク問題
高学歴ワー
キングプア
事業仕分け

7. 病理診断科の現状
研修後に専門としたい科（回答数3298）
16.0% 14.6%
14.0%
12.0%
10.0% 8.9%
7.5%
8.0%
6.0% 4.9%
4.0%
2.0% 0.5% 0.3%
0.0%
科
学
科
科
理
科
人
医
内
外
病
児
婦
礎
小
産
基
厚生労働省：「臨床研修に関する調査 最終報告」
主に病理診断に従事する医師
1374名（人口10万人あたり1.0人）
医師全体の0.5％ 日本医師会 医師確保のための実態調査 2008年12月
平均年齢47.8歳
医師・歯科医師・薬剤師調査（２００８年）

8. このままでは日本が危ない！
• 医療崩壊は医療だけの問題ではない
– 人材の無駄使い、日本の科学・技術に悪影響
• 優秀で献身的な人材がかろうじて支える
– 人材供給が途絶えたら…
• 知られざる基礎、病理診断科の惨状
全国民を巻き込ん
だ運動を！