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Takashi	
  Nishibayashi	
  @hagino3000
+  3章と4章のパラメトリックな線形回帰、線形分
 類においては訓練データはパラメータベクト
 ルを求めるのに利用し、予測時には利用しな
 かった。	
  
+  例えばパーセプトロンで求めた超平面	
  
  T
 	
  w x + b = 0
 のどちらに位置するかで予測を行なう。
+  ノンパラメトリックなParzen推定法、最近傍法は
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 利用する。→ メモリベース(memory-­‐based	
  
 method)	
  
+  訓練は速いが、テスト点に対する予測には時
 間がかかる。(計算量が多い)	
  
「特徴空間への写像(φ(x))に基づくモデルにお
いて、カーネル関数は、以下の関係によって与
えられる。」	
  
	
  
                     T
	
   k(x, x') = φ (x) φ (x')
	
  
	
  
	
  
	
  
+  最大マージン分類器の文脈で機械学習の分
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            N
           1                     2 λ T
	
  
         ∑{
	
  J(w) =
           2 n=1
                  T
                            }
                 w φ (x n ) − tn + w w
                                   2
	
  
	
 J(w)のwについての勾配を零とおく	
  
↓	
  
wについて偏微分すると零	
  (6.2	
  →	
  6.3の式展開)	
  
	
  
N
  d
    J(w) = ∑{w φ (x n ) − tn }φ (x n ) + λ w = 0
               T

 dw        n=1

wについて整理	
  
	
      1  N
 w=−
	
        ∑
        λ n=1
                T
              {w φ (x n ) − tn }φ (x n )
	
     N

     ∑
	
   = anφ (x n ) = Φ a
                       T
                                           (6.3)	
  
	
    n=1                                  	
  
                                           	
  
6.2の式に	
  w=Φtaを代入する	
  
	
        N
      1                    2 λ T
J(a) = ∑{a Φφ (x n ) − tn } + a ΦΦ a
            T                     T

      2 n=1                  2
ここで t	
  =	
  (t1,	
  …	
  tN)T とおくと	
  
	
 N
1       1                              1 T
  ∑tn = 2 (t1t1 + t2t2 +... + tntn ) = 2 t	
   t
2 n=1
      2


                                            	
  
                                            	
  
Σが外れて式6.5となる	
  
 	
   1 T                  1 T λ T
J(a) = a ΦΦ ΦΦ a − a ΦΦ t + t t + a ΦΦT a
           T  T     T  T

      2                    2     2
 N*N対象行列のグラム行列 K = ΦΦT                       を定義	
  
 要素は	
  
 	
  
 K nm = φ (x n )T φ (x m ) = k(x n , x m )    	
  
 	
  
 ↑	
  6.1	
  のカーネル関数を利用する。	
                  	
  
 	
                                           	
  
6.5にグラム行列を代入	
  (6.5→6.7)	
  
	
    1 T       T    1 T λ T
J(a) = a KKa − a Kt + t t + a Ka
      2              2     2
二乗誤差関数をパラメータベクトルとカーネル
関数で表現できた → 双対表現	

                                   	
  
                                   	
  
                                   	
  
さらに式6.4からwを消去してaについて解いた	
  
                                                        −1
a	
  =	
  	
  (	
  K	
  +	
  	
  λ	
  I	
  N	
  	
  )	
  	
  	
  	
  	
  t	
  	
  	
  を線形回帰モデルに代入	
	
  	
   	
  	
   	
  	
  	
   	
  	
   	
   	
   	
  
                   T                   T                              T                        −1
y(x) = w φ (x) = a Φφ (x) = k(x) (K + λ I N ) t
予測値カーネル関数(と訓練データt)だけで表
現できた。 → 双対表現	
                                                                                      	
  
                                                                                      	
  
                                                                                      	
  
「双対表現はあまり有用ではないように思えるか
もしれない。しかしながら、後に見るように……」	
  
	
  
つまり6.2以降で説明があります!!	
  
	
  
双対表現、グラム行列、どちらも他の本ではあま
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さげ。	
  
	
  

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