Notes de l'éditeur
- ① みなさんこんにちは。上杉ゼミ三回生の小川のどか、橋上佳奈、藤岡築、松井千尋、そして私くし釜圭吾です。これから、五明の地域活性化というテーマで発表を始めていきたいと思います。よろしくお願いします。
- みなさん五明について知っていますか?
知らない方がほとんどだと思います。
- 五明とは松山市に属する地区のことで8つの町が合併してできた地域です。
- 愛媛県庁から車で約20分のところにあります。
なじみの深い場所としてレインボーハイランド、ゴルフ場があります。
- ⑤私たちは、前年度のゼミナール大会で上杉ゼミが発表していた「五明地区の空き家再生プロジェクト」を見て、実際どのような地域でどういった活動が行われているのか知りたいと思いました。そして前期では実際に現地に行って五明の現状を知りました。5月には古民家見学や五明支所長の藤井さんにお話しを伺い五明の現状を聞きました。6月にはFine農園で行われたイベントにも参加しました。Fine農園とはFM愛媛さんが借りている農園のことです。8月にはレインボーハイランドでゼミ合宿も行いました。その時にも藤井さんや五明地区の方を交え、五明のことについてお話を伺いました。五明に実際に訪れてみて、少しずつ魅力を感じるようになりました。今回五明に行って私たちなりに地域活性するために、「ジビエ」の活用に目を向け考えていきたいと思います。
- 目次として、第1章では五明の現状。この章では、過疎化と害獣被害をふまえて発表していきます。第2章ではジビエと地域活性。この章では、ジビエについてと大三島の例を参考に発表していきたいと思います。そして第3章ではジビエの活用で、第4章まとめという流れで進めていきたいと思います。
- ⑦第1章五明の現状
- みなさん今日本全国の高齢化率を知っていますか?
- ⑨平成27年度10月1日、全国の高齢化率は26.7%です。内閣府のホームページの集計を見ると年々増加していっています。愛媛県で見てみると平成28年度6月1日の時点で高齢化率は30.35%です。愛媛県では初めて30%を超えて全国の中でも高齢化が年々進んでいる都道府県です。
- 対して五明は人口584人、世帯数181世帯で高齢化率は43%の過疎地域にあたります。過疎地域とは人口の著しい減少に伴って地域社会における活力が低下し、生産機能及び生活環境の整備等が他の地域に比較して低位にある地域のことです。
このまま高齢化率が50%を超えてしまうと限界集落になってしまう可能性もある。
- 五明は自然が豊かです。広大な土地や山がたくさんあり農業ができる環境にあります。
しかし、鳥獣被害により農業を行うことが近年難しくなっている。
- 鳥獣被害により農地や田畑が荒れることによって、人の農業の意欲が低下することによって、耕作放棄地の増加。また高齢化によって狩猟者の減少。これにより鳥獣の脅威となるものが減少し鳥獣の増加、生息地拡大につながっている。鳥獣の増加により新たな被害が起きる。このようにして、悪循環につながる
- この写真をみてください。実際に2014年11月に松山市の銀天街でイノシシが逃走するという事件があった。五明のような過疎地域を見離すことで、鳥獣が住みやすい環境になり、私たちも安心して生活できなくなることが懸念されます。
- 全国の鳥獣による被害を見てみると、この統計のように年間200億円前後で推移している状況であり、被害の7割がシカ、サル、イノシシの被害の増加が多くみられています。
- そこで今までの現状をふまえ五明を活性化するためにSWOT分析を行ってみました。
強みとして自然が豊かである、弱みとして高齢化の進行、害獣被害、機会として世間の健康ブームの高まり、脅威として市街地への人口流出があげられました。
- SWOT分析をもとにクロスSWOT分析を行ってみました。五明においては強みである自然の豊かさと、機会の健康ブームに焦点を当て五明でのジビエ活用が活性化に適しているのではないかと考えました。
- みなさんジビエとは何か知っていますか?知っている人も知らない人もいると思います。ジビエとは狩猟でえた天然の野生鳥獣の食肉を意味する言葉です。
- ⑲ジビエの認知度をはかるためにツイッターでアンケート調査を行いました。
- フォロワー約4000人の非公式の松山大学のアカウントに頼んでツイッターでジビエについての認知度を知るアンケートをとりました。
アンケートをとったところジビエについて知らないと答えた人が約7割で、ジビエについて聞いたことがある、知っていると答えた人は3割程度でまだまだ少なかったです。
- 従来、捕獲した鳥獣の多くは埋設、焼却処分等によって処理されている一方で有効活用されませんでした。近年では捕獲した鳥獣を地域の資源として有効活用する観点から、鳥獣の食肉を利用する取り組みが全国的に増えてきています。
- 野生鳥獣を地域資源としている活用している地域は愛媛県では4つあります。北宇和郡松野町、上島町、西予市、今治市にシカやイノシシの解体処理を行う施設があり、シカやイノシシを解体してレストランにお肉を提供したり、ソーセージなどの加工品を作ったりしている。
今回私たちは大三島にあるイノシシ活隊のイノシシ解体処理施設に行きました。
- ㉓まず大三島とは愛媛県今治市に属する芸予諸島の中の1つです。人口約6000人の島で観光スポットとして大山祇(おおやまずみ)神社、しまなみサイクリングがあります。現在大三島には他の県から移住してきた人が100人くらいいて、若い人が中心となって地域を動かして活気づけています。
- ㉔大三島では、「しまなみイノシシ活用隊」のイノシシ解体処理施設と1plus7というカフェにお邪魔しました。解体処理施設ではしまなみイノシシ活用隊の渡邊さんにお話しを聞きました。農地を荒らすイノシシを捕獲し、捕獲したイノシシを自前の処理加工施設で処理加工し資源を有効活用していました。1plus7では東京から移住してきた重信さんという方に、移住者側の意見を聞きました。
- ㉕こちらは大三島でとれたイノシシを使って加工した商品です。骨は「シシコツラーメン」、お肉はイノシシソーセージに、皮は小物に、イノシシを使って資源を有効活用しています。
- ジビエについてまだまだ認知度の低い現状で、活性化の第一歩となるのは魅力を発信し知ってもらうことだと考えました。
- ㉘実際に大三島はみかん農家のイノシシ活用隊の笑顔が怖いと話題になりこの画像がtwitterで拡散されました。それによりネットのニュースでとりあげられることで認知度が伸び、注目を浴びるようになりました。このようにインパクトのあるプロモーションを行うことで活動や地域について知ってもらえるきっかけになるのではないでしょうか?
- 魅力発信の1つとしてイノシシ版画を提案します。この提案は、とったイノシシを魚の魚拓を真似て、イノシシを版画します。それをSNS等でアップし拡散したり、年に一回イノシシの大きさ比べの大会をひらいたりするのはどうでしょうか。そうすることで、話題性をうみ、魅力発信につながります。
- ㉚次にイノシシの効能について紹介していきます。イノシシは脂肪燃焼や疲労回復に関わるカルニチンとアンセリンという成分が豚肉より豊富です。なんと豚肉の3.6倍も含まれています。カルニチンはダイエットや運動時の持久能力増大など運動能力を向上する作用があるのではないかと考えられています。アンセリンは、強い抗酸化作用があり、近年疲労回復作用などで注目されています。
- ジビエは本当においしいです。私たちも五明に行ったときジビエを食べました。豚肉や牛肉と違った歯ごたえでとてもおいしかったです。イノシシ肉は栄養豊富でヘルシーです。食べないのはもったいないのではないでしょうか?提案としてイノシシ肉を使った身近な料理を発信したり、おいしく仕上げるための下処理の方法を紹介したりすることで知名度をあげることができるのではないでしょうか。
- ㉝これらのことをふまえて地域活性化への流れとして、まず、ジビエに関連する魅力を発信することが大切だと考えます。そして、ジビエのブランドが上がることで活用が増えます。そのためにもジビエの環境整備が必要になります。環境整備の1つとしては、処理場の設営です。処理場の設営には大きなお金がかかりますが、ジビエを活用するうえでは重要なことです。処理場やジビエに関係する人の人数が増え地域に需要がある人が増えることで、活性化につながっていきます。
- 過疎地域を野放しにすることで、鳥獣被害の増加や、限界集落の可能性が高くなります。私たちが今住んでいる地域もその可能性が0ではありません。鳥獣被害や過疎化の問題は私たちの近くまで迫っています。
- 過疎化の進行を防ぐためにも私たちができることは、地域の魅力を理解し発信していくことだと思います。また、私たち自身も地域の活性化につながる解決策を考案することも大切です。そして、五明であれば「ジビエ」や「農地」などの「地域資源」を活用することが地域活性化につながる第一歩になるのではないでしょうか!