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オープンデータとは何か ~その概要と科学との関わり~
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1.
オープンデータとは何か ~その概要と科学との関わり~ 1 2015.3.21 日本生態学会鹿児島大会 自由集会W21 オープン・ナレッジ・ジャパン
事務局長 東 修作(Shu Higashi/@higa4)
2.
2 自己紹介 ◆地理空間情報系のソフトウェア開発企業に勤務 ◆個人としてオープンストリートマップや オープンデータの普及活動 ◆政府電子行政オープンデータ実務者会議 利活用推進ワーキンググループ構成員
3.
3 目次 1.オープンデータとオープンガバメント 2.オープンデータとは 3.データのオープン化ということ 4.オープンデータと科学 5.事例
4.
4 ミッションステートメント Open Knowledge Japan(OKJ)は、 政府保有データをはじめとする多様なデータの 生成・公開・利用を支援する。 データの活用を通じて人の行動やシステムの挙動が、 より洗練され事実に基づいたものとなり、 経済、人々の生活、民主主義、学術研究などの質が 向上した社会を実現する。
5.
5 オープンデータとオープンガバメント オープン(ガバメント)データはオープンガバメントの 手段のひとつ その目的: 1.透明性の確保 2.市民参画 3.経済効果
6.
6 オープンガバメントの重要資源 1.オープンデータ <法的にオープン> ・二次利用、商用利用などに制限をかけない自由な 利用を促進するライセンス(利用許諾)であること <技術的にオープン> ・コンピュータが処理しやすい形態であること ×:画像やPDFからの数値・文字抽出は難しい ○:CSVファイルであればExcelで分析したりDBに 取り込んで処理しやすい ・できる限り生データで
7.
7 オープンガバメントの重要資源 2.IT ・Government 2.0 次世代行政システムのプラットフォーム 基幹系と情報系の連携、データの一元化 ・ITネイティブ世代 市民として社会参画のためにITを活用できる ・視覚化、分かりやすさ
8.
8 オープンガバメントの重要資源 3.人 ・企業人、家庭人、趣味人といった面と併せて 市民としての行政への関わり ・世代や立場に応じた参加の仕方があるはず ・何らかの事情で社会との関わりを失いかけている 方にとっては社会とのつながりを取り戻すきっかけにも
9.
9 活用事例01(Aunt Bertha:行政サービス検索) https://www.auntbertha.com/ 郵便番号を入れるだけ 78704:テキサス州オースティン
10.
10 活用事例01(Aunt Bertha:行政サービス検索) https://www.auntbertha.com/ 702件の支援プログラム 上のアイコンでカテゴリを選ぶ
11.
11 活用事例01(Aunt Bertha:行政サービス検索) 郵便番号を入れるだけ 78704:テキサス州オースティン https://www.auntbertha.com/
12.
12 活用事例01(Aunt Bertha:行政サービス検索) ポイント: ●オープンデータ(文章ではなく機械処理しやすい データ) ●利用者視点でのUI ビジネスモデル: ●経緯:開発者の母の病気 ●運営:Aunt Bertha
という企業 ●収入:自治体などサービス提供者向けのサービス カスタマイズ、分析レポートなど ●ソースコード:非公開 ●データ:オープンデータ+クローズドデータ
13.
13 活用事例02(TextMyBus:バス運行状況通知) http://textmybus.com/ 50464番に自分の位置を メッセージ送信するだけで、 そこに向かっているバスの 運行状況が送られてくる @ Michigan &
John C Lodge(バス停名) 37 Michigan Westbound: (路線名) 28 min(次のバス到着までの予測時間), 68min(その次のバス到着までの予測時間) 現在地、交差点名など
14.
14 ポイント: ●オープンデータ(リアルタイムバス運行データのAPI) ●テキストによるシンプル操作、シーンに応じた機能提供 ビジネスモデル: ●経緯:デトロイト市で2011年のフェローが開発 ●運営:(デトロイト市のみ) ●収入: US Economic
Development Administrationの Strong Citiesなどのファンドを獲得 ●ソースコード:非公開 ●データ:オープンデータ 活用事例02(TextMyBus:バス運行状況通知)
15.
15 目次 1.オープンデータとオープンガバメント 2.オープンデータとは 3.データのオープン化ということ 4.オープンデータと科学 5.事例
16.
16 オープンデータとは何か オープン・ナレッジ(英国)による定義 1.「オープンの定義」(現在は第2版) http://opendefinition.org/od/1.1/ja/ 2.「オープンデータハンドブック」 http://opendatahandbook.org/ja/what-is-open-data/index.html
17.
17 オープンデータの基本要素 1.法的にオープン←これがいちばん大事! ・データの取得ができること ・それを元に何かを作れること ・その結果の共有ができること →ライセンスや利用規約で詳細を規定 2.技術的にオープン ・データが一括して取得可能であること ・機械可読な形式であること ・オープンなフォーマットであること
18.
18 「オープンの定義」準拠のOKF推奨ライセンス(一部) http://opendefinition.org/licenses/
19.
19 ライセンスのカバー範囲 ライセンスとは – 法的に保護された権利の利用を 他者に許諾する時に使える、法的なツール 著作権に対するライセンス: ◆著作物全般~CC0、CC
BY等 ◆ソフトウェア~GPL、BSD等 ◆ドキュメント~GFDL等 データベース権に対するライセンス: ◆データ~ODbL、ODC-by等
20.
20 主なオープンデータライセンス 1.CC0 ・各国の法令が許す限りパブリック・ドメインに近づける 2.CC BY ・表示(BY)条項 →作者のクレジット表記 3.CC BY-SA ・表示(BY)+継承(Share
Alike)条項 →作者のクレジット表記+派生作品にも同じライセンスを適用
21.
21 目次 1.オープンデータとオープンガバメント 2.オープンデータとは 3.データのオープン化ということ 4.オープンデータと科学 5.事例
22.
22 データのオープン化(Before) 地方自治体 中央省庁 企業 研究者・個人 (秘) 発 注 納 品 発 注 納 品 提 供 (秘) データの公開 (各組織の裁量)
23.
23 データのオープン化(After) 地方自治体 中央省庁 企業 研究者・個人 (秘) 発 注 納 品 オープンデータ 発 注 納 品 提 供 (秘)
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24 目次 1.オープンデータとオープンガバメント 2.オープンデータとは 3.データのオープン化ということ 4.オープンデータと科学 5.事例
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25 オープンデータと科学 オープンデータの目的: 1.透明性の確保 2.市民参画 3.経済効果
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26 オープンデータと科学 オープンデータの目的: 1.透明性の確保 →研究結果を誰でも検証できる →科学的な厳格さ 2.市民参画 →大量の作業を分担してくれるボランティア (マイクロタスキングとクラウドソーシング) 3.経済効果 →効率化と質の向上 (同じ調査や分析を繰り返していませんか?) →企業での活用など(成果を埋もれさせない)
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27 オープンデータと科学 たぶん大事なのは: 「データの意識」 「共有の文化」
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28 目次 1.オープンデータとオープンガバメント 2.オープンデータとは 3.データのオープン化ということ 4.オープンデータと科学 5.事例
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29 事例1: オープンソース・マラリア マラリア治療薬をみんなで開発するプロジェクト 膨大な化合物の組み合わせを分担・共有 http://opensourcemalaria.org/
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30 事例2: DART 考古学発掘調査やリモートセンシングのデータを 全てオープンデータ化し、リポジトリ(CKAN)上で共有 http://dartproject.info/WPBlog/
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31 付録: パントン原則 科学におけるオープンデータの原則(やや古い内容) http://pantonprinciples.org/
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32 あなたも世界を変えられます Enjoy Open Data
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