1. APPS FOR OFFICEの開発と配布
オンプレミスとクラウド
株式会社マジックチューブ
システムアーキテクト
渡辺博理

2. 自己紹介
• 渡辺 博理（わたなべ ひろただ）
• 株式会社マジックチューブ
• 開発（主にPM）
• 社内のO365管理者

3. はじめに
• Apps for OfficeはExcelなどOffice製品上で動くWebアプリケーション
• Webアプリケーションの配布にはWebサーバが必要
• Apps for Officeを組み込んだOfficeファイル自体はこれまでと同様の配布
(メール添付、ファイルサーバ、SharePointなどオンラインストレージ）
ファイルとして配布できる利便性はそのままに
ExcelなどOffice製品がWebアプリケーションのインターフェイスとなる
例：書式の整ったExcelブック上に帳票データを直接Webから適用する

4. はじめに
その反面…
• Officeファイルは気軽に転送できる
• インターネットにつながっていなくても編集できる
• パスワードを掛けなければ誰でも編集できる
Apps for Office を介して入出力するデータへのアクセス制御を
Webアプリケーション側で行う必要がある
企業内での配布とSaaSのような一般向けサービスの配布ではポリシが異なる
アプリケーションの設計は慎重に！

5. 目的
• Apps for Officeをサービスとして配布するまでの構成概要を理解する
• オンプレミスのIIS＋SQL Serverの開発と
Windows Azureを使ったサービス開発の差異を理解する
デモ
• Apps for Officeを介しWebサービスから取得した請求情報を
Excelブック上にダウンロードし帳票印刷を行う
• 詳細な開発手順は別の機会に！(もしくはあとで)

6. 目次
• Apps for Office の構成概要
• 企業内ネットワークへの配備構成（Windows Server）
• クラウドへの配備（Windows Azure）
• 企業内ネットワークとクラウドの違いによる
• アプリケーションの違い
• 開発の違い
• 開発手順
• 調達
• 開発
• デプロイ
• デモ
• まとめ

7. APPS FOR OFFICEの構成概要
Excel 2013(例) Webサーバ
スプレッドシート Apps for Office
アプリケーション
データ
(HTML, JavaScriptコンテンツ)
Apps for Office Web API (REST)
アプリケーション JSON, XML on HTTP
(HTML, JavaScriptコンテンツ)
DB
Office用ランタイム ※バックヤード
システムのDBも可

8. 企業内ネットワークへの配備構成
WINDOWS SERVER
IIS (Windows Server)
Apps for Office
アプリケーション
(HTML, JavaScriptコンテンツ)
ASP.NET Web API
SQL Server

9. クラウドへの配備構成
WINDOWS AZURE WEB SITES
Azure Web Sites(例)
Apps for Office
アプリケーション
(HTML, JavaScriptコンテンツ)
ASP.NET Web API
SQL Database

10. 企業内ネットワークとクラウドの違いによる
アプリケーションの違い
オンプレミス配布 クラウド配布
想定利用シナリオ 自社システムの一部としてApps for 自社システムとして持たず、SaaSとしてApps
Officeを利用する for Officeを利用する
流通形態 オンプレミスのファイルサー Microsoft社のマーケットやOfficeファイ
バ・コラボレーションウェアか ルにアプリを保存した状態でWebサー
ら配布 バからダウンロード
オンライン動作 企業内ネットワーク内でOffice インターネットに接続できればどこか
ファイルを開いた時のみにすべ らでも接続可能であるほうがいい
き
他社への配布と認証 自社ネットワーク外では動作し どこからでも呼べてしまうためアプリ
ないようにすべき（認証に失敗 ケーションは認証ベースであるべき
か、APIが呼べない）

11. 開発の違い
オンプレミス Windows Azure
Web ASP.NET ASP.NET
ASP.NET MVC ASP.NET MVC
API(JSON/XML) ASP.NET Web API ASP.NET Web API
データベース SQL Server SQL Database
セッションの構成 単独のIISインスタンスならばインプロ Web Sitesの場合はSQL Databaseでセッ
セスセッション(オンメモリ) ションを構成
スケールした構成ならばアウトプロセ Web Roleの場合はAzure Cachingで分散共
スセッション(SQL Serverなど) 有オンメモリセッションを構成可能
Windows Azure の SQL Database はハイスペックな SQL Serverである。
セッションの構成は、インストールするモジュールとWeb.configの違い。
つまり、オンプレミスもAzureも、同じ開発モデルである。
VisualStudioからのデプロイ先をオンプレミスかAzureを選択するだけ。

12. 開発手順
プラットフォームの調達
オンプレミス クラウド
1. インフラの準備 1. マシンの購入 1. Windows Azureアカウントの契約
2. ラッキング・ネットワーク機器の設定
2. SQL Serverの構成 1. Windows Serverのインストール・役割と 1. SQL Databaseの作成
機能の設定
2. SQL Serverのインストール・設定
3. IISの構成 1. Windows Serverのインストールと設定 1. Web Sitesの作成
2. IISのインストールと設定(役割と機能)

13. 開発手順
モデルファーストでの開発
オンプレミス クラウド
4. VisualStudio プロジェクトの作成 1. ASP.NET MVC 4 アプリケーションとして作成
5. データモデルの作成 1. データベースへテーブルを作成
2. ADO.NET Entity Data Modelを作成
6. Web APIの作成 1. API コントローラーを作成
2. コードを作成

14. 開発手順
デプロイ
オンプレミス クラウド
1. デプロイの構成 1. IIS にアプリケーションプールおよびサ 1. Web Sitesのダッシュボードより
イトを作成する 「発行プロファイル」をダウンロード
2. VisualStudioの発行プロファイルの構成ダイ
アログでインポート
2. デプロイ 1. ビルド 1. ビルド
2. サイトとして参照中のディレクトリへ 2. 「発行」よりデプロイの構成(Azure Web
コピー Sites)へ発行
3. アプリケーションの再起動
インフラの調達及びデプロイにおいて違いがあるが、
開発モデルおよびコードは同一である。

15. デモ
• Excelブックで作成された「請求書」
• Webアプリケーション側に保持された請求データをApps for Officeを介して
Excelブックに読み込む
• WebアプリケーションはAzure Web Sites上に配備されている
• APIを提供する
• データ確認のためHTMLページも実装

16. デモアプリの配備全体像
請求書EXCELブック
Azure Web Sites x1
Excelブック 請求情報API
(Apps埋め込み済み) 請求情報Apps(HTML, JS)
SQL Database x1
請求情報

17. まとめ
• データへのアクセスポリシをWebアプリケーションでコントロールすると
いうのはApps for Officeにおいても必要な概念である
• IIS+SQL Serverという構成はAzure上でも構成できる
しかも非常にお手軽なWeb Sitesで

18. ご清聴ありがとうございました
ご質問等ございましたら、のちほどお声かけください。