2019/3/23 GCPUG講演資料 JOHNAN株式会社

1. 情シスが
Service Design for Business
2019/3/23
JOHNAN株式会社 広瀬
情シスが
“超アナログ”な
自社製品のスマート化に
挑んだ話

2. 社外活動としてGCPUG滋賀のオーガナイザーもやっております。
広瀬 圭一
経営戦略部 ICT推進課
・社内情シス
・マネジメント/プレイヤー
・デザイン思考の推進など
自己紹介

3. 会社/事業
JOHNAN株式会社

5. ITとは無縁の超アナログ
な自社製品をIoTによって
新しい価値に変える取り
組み。
どんな取り組みか

6. ・IoTに関心はあるが取り組んでない方、
情シスとしてシフトできずに悩んでる方。
・Googleクラウドに興味ある方。
どんな方を対象に話すのか
技術的な話は少なめです、ご了承ください。

7. ぶつかった壁、乗り越えるために工夫したこと、
事業部との一体感が生まれた瞬間、新しいパー
トナー開拓で加速した話など・・。
泥臭い事例をお伝えすることで、一人でも多く
の方に取り組んでもらいたい。
どんな事を伝え、どうなって欲しいか

8. 取り組みを開始して
６ヶ月目。
目指すべき山、登るため
に必要なマインドセット
やツールがそろってきた
状態。
今、この辺

9. ・過去に取り組んだけど、
うまく巻き込めずに失敗し
てた。
・あきらめず、社内で事例
を作りたかった。
取り組みのきっかけ（意思）

10. ・ユーザー自身が気づいていない問題
・前工程と後工程の間に長い距離がある問題
・ITから置き去りにされたモノの問題
テーマ選びのポイント
現場観察、取り組めそうな問題を絞りこんだ。

11. ある日、こんなモノを見つけました。

12. どんな装置？（当社の主力製品）
簡単に言うと油を水に分解する処理装置。
油 水

13. 製品のセールスポイント
・水質汚濁防止法の排水基準をクリアーし、
法律を遵守できる。
・ISO14001等の環境認証制度の審査に対応
できる。
・低ランニングコスト。

14. ・３，０００台以上が全国で稼働中
・電源レス、フィルタ交換のビジネス
・普段、人が寄り付かない場所に設置
その他特徴
これは取り組む価値がありそう！

15. 情シスが、IoTで
“ビジネスの価値”
を生み出せるか・・

16. 取り組み

17. ・点検はユーザーにとっ
て面倒くさい仕事になっ
ている。
ユーザー視点で仮説を立ててみた
・設置場所は夏だと４０
度以上。誰も行きたくな
い・・。

18. 現場や販売代理店に行き、調査する

19. 交換せずに放置すると
本体から液漏れが発生
する。日常点検されて
いないユーザーは起き
てから気づかれるケー
スが多い・・。
いろいろわかってきた

20. 漏れた場合の対策とし
て、自社の費用で数百
万円規模の設備工事を
されているケースも。
さらに・・

21. 事業部として現状のフ
ィルタ交換率が目標よ
り低い状態。
（ここは事業課題）
さらにさらに・・

22. 問題を整理してアイデアを出し合う

23. プロトタイプに着手！
トライ＆エラー

24. が、ぶち当たったことのない壁・・
浮きのなかにマグネッ
トを入れて、水位が上
がってきたら検知する
ようにしたかったが、
なんせ油なので、なか
なかうまくいかない。

25. 「3Dプリンタ、すげー！！」と感動
スキルもなく初めてのことばかり・・

26. 周囲からネガティブな見られ方も
他の部署からは「ま
だ、やっているんで
すか？」みたいな声
も・・。

27. 【番外編】武闘派CIOと出会い
情シスが変わらねば！
と勇気をいただく。
「荒ぶるIoT」は必読

28. 活動の全てを社内に発信しまくった！！

29. 社内から協力者が現れ、試作できた！
試作したセンサー＋
ソラコムさんの可視
化サービスを使った。
（SORACOM Lagoon
おすすめ！）

30. さっそく、営業会議でデモる
動くものを見せるこ
とで、事業部長から
「社内にある装置で
実験してみようか」
という展開に。

31. ある日、事業部のマ
ネジャーから「うち
の現場がワクワクし
ながら仕事してます
よ」と言われ思わず
ニヤけた。
この辺りから意識が変わってきた

32. 新しいパートナーを開拓し、更に加速

33. その後も、トライ＆エラー。
仮説
試作
検証
学び
その後も試行錯誤を繰
り返した。知識の無い
ところを無理にやりき
ろうとせず、パートナ
ーと役割分担しながら
少しずつ前進。。

34. 現状の姿

35. フィールドテスト開始！
想定外のトラブルはあ
ったが、現場に無事設
置できた！ ただ。現場
は思っていた以上に過
酷な環境。。

36. 実証実験
10M毎に
装置の状態を
クラウドに
適切な交換

37. その後、改良を加えま
した。嬉しいことです
が、会社から公開NG
がでてしまい今回はモ
ザイク・・。
（開発途中）
センサー

38. 扱うデータが軽量、ラン
ニングコストを抑える必
要があるため広域無線技
術（LPWA）を採用した。
将来的には電池駆動にし
たい。
通信・デバイス

39. クラウド側はGoogle
Cloud Platformを採用。
Pub/SuBからDataflow
を使って、BigQueryに
書き込む。
Soracom/
Funnel
プラットフォーム

40. 当社はG Suiteを使っ
ているので、事業部が
使い慣れたアプリケー
ションや台帳ファイル
をそのまま活用するこ
とに。
GCPを選ぶ理由：G Suiteとの親和性

41. 情報をまとめるの
はデータポータル
に任せて、担当者
は顧客にこそ時間
を費やす。
GCPを選ぶ理由：直感的に使えるUI

42. GCPを使う理由：機械学習への期待
未来
現状、誰も交換サイ
クルがよくわかって
いない・・。交換に
は複数の要因があり
データが集まったら
実験していきたい。

43. 将来の姿

44. ・需要予測
・予測に基づく生産計画
・配送交換の自動化省力化
実現したい世界観

45. インターネットを通じ、世界中の潜在顧客にも

46. ここまでの
学び

47. ・七転び八起き、継続は力なり。
粘り強く、トライ&エラーの数で鍛える。
・より多くの顧客体験を創造する。
突破力は大事だけど、本質を見失わない。
・まず行動、結果をクイックに。
仮説から検証までを早くまわす。

48. 今が出発点です。
この続きはまた次回
に！ご清聴ありがと
うございました。
最後に。