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インサイトスコープProjectセミナー|聞かないリサーチ‐お客さまの声を商品開発に活かす
- 1. お客さまの声を「商品開発」に活かす
~聞かないリサーチ実践事例~
株式会社ドゥ・ハウス
営業技術グループグループマネジャ/聞く技術研究所責任者
舟久保 竜
ver.12103001
- 2. アンケートリサーチの落とし穴
知
り あ ア 相 相 あ
な ン 手 手 な
た た
ケ の
真 の
回 た 理
い の 理 実 理 答 の 解
理 ー 理
こ ト 性 性
性 性
と
アンケートの実施には最低4つのフィルターを通す
その後の報告や調整を含めるとその数はもっと増える
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- 3. 言葉は真実を伝えるものではない
言葉は「毛繕い」の代わりに生まれた
毛繕いよりも同時に多くの仲間と
コミュニケーションを図る手段が「言葉」
「言葉」で正確な情報を伝えるのは二の次
それは円滑な関係構築のためのツール
ロビン・ダンバー(人類学者・進化生物学者:イギリス)
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- 4. 「聞く」リサーチが抱える課題
普段は考えていない「何が欲
しい?」「買わない理由」を
習慣化している行動 聞いても結果が出てくる
は、あたり前すぎてあ
えて言わない
見栄や建前から本心
でないことを答える
普段、意識しない行動
やその時の気持ちは覚 知らないことは適当
えていない に話しをあわせるこ
ともある
普段とは異なる意識を
持って行ったことの方 無意識にウソをついて
が思い出される いる。今の思考や願望
に置き換えられる
回答に慣れたパネルに調
査側の意図がわかられて リサーチのコモデティ化
しまう で知識がなくても調査を
すれば回答が得られる
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- 5. 課題解決のための道標
ポジティブ優先 事実 仮説 意見 (情報)
+ =
ネガは見ただけで答えられる
by インテリ
ポジは使わないと分からない データ ジェンス インフォメーション
・イ ク
ク ッ ・ アリ
リ ティ ・類型化処理 ・J
K法 ・営業の意見 ・開発の意見
・ ールド
フィ 志向 ・データ ベース ・ ールド
フィ 科学 ・行間を読む ・消費者の意見 ・ッ
ト プの意見
・検索 ・ り
質よ 量 ・ 人」
「 のワザ ・王道はない ・ ヤーの意見 ・ の意見
バイ ♀
・分類処理 ・モデル化 ・ ○ の意見
○
意見は聞かない
事実・ 仮説・ 意見の3カテゴリ× ポジティ
生活者の事実+仮説=意見
ブ・ネガティ ブの2カテゴリ× 行動と 意
ポジティブ 識 = 1 タ プ。
2イ
(チャンス発見情報) この計1 タ プのデータ
2 イ や情報の「
仮説を削ぎ落とし事実に注目する 収集」
「トク「
ス ッ 」 分析」流通」フィ バッ 」
「 「 ード ク
行動
「再収集」 考えればいい。
を
ネガティブ 意識
(改善情報)
4 H+ 1
W1 W
Wh Wh n Wh r Wh tHo + Wh
o e ee a w y
行動至上主義
行動はウソをつけない
今朝起きて何をしたか?は答えられるが
何を考えたか?は答えられない
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- 6. 調査手法の深化と誕生
既存手法の深化 新しい手法の誕生
よりリアルに、より深く もっと日常、もっと普段
エスノグラフィー ソーシャルメディア分析
プロトコル調査 コミュニティリサーチ
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- 7. 既存手法の深化
エスノグラフィー プロトコル調査
文化人類学、社会学におけるフィールドワークから インタビューに頼らず、行動について順を追って追
社会や集団を調査する手法 跡する手法。例えば、店頭での購買行動をテーマに、
販促物を見たり、複数商品を手にとって比較するな
ターゲットを会場によびつける従来型の手法から どの「行動」を観察し、後から行動に付随して何を
ターゲットの生活現場に飛び込んで調査を行います 考えていたかを明らかにします
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- 8. 新しい手法の誕生
ソーシャルメディア分析 コミュニティリサーチ
すでにソーシャル上に存在するSNSやブログ、ツイッ 特定の生活者をクローズなコミュニティ上に集めて、
ターなどのつぶやきやコメントを分析する手法 日常を継続的に観察したり、新しいアイディアにつ
いて議論する手法。オンライン定性・オンライン定
テキストマイニングのような量的な分析と、価値や 量・アナログでのインタビューを組み合わせること
インサイトを抽出する定性的な手法があります もあります
L f
U
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- 9. リサーチアクションの潮流
hear ask listen feel
聞く 訊く 聴く 感じる
行 動 観 察
言葉による意識ではなく、実際の 聞くのではなく耳を澄まして見る
行動を対象とする。行動はウソを あるがままに受け止める
つけない
意識 < 行動 仮説を持つ < 持たない
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- 16. 観察のコツ①
「意見=事実+仮説」事実だけを切り出す
実際に飲んだ人の事実
ビール党にとってビールの代替になる
可能性を秘めている
実際に飲んだ人の意見
本当に草原で飲んだことがあるのか?
想像の中の話は注意深く受け取らなくてはいけない
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- 17. 観察のコツ②
ポジティブ優先。ネガティブは要注意
ポジティブ ネガティブ
ユーザーのネガティブは改善検討
ノンユーザーのネガティブは無視
良いところ=商品の価値をもっといかす
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- 18. 分析のコツ
古くて新しいKJ法。
もともとは文化人類学における研究対象の社会・文化を把握
するための手法。フィールドワークで集めた多くの断片的な
データを統合して、創造的なアイディアを生み出したり、問
題の解決の糸口を探ることができる。
エスノグラフィーで集めた事実は、分析も文化人類学のもの
が適している。
発想法 (川喜田二郎、中公新書、1967)
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- 20. 「ビールの代わり」同じ気持ちか、違う気持ちか
「甘くない炭酸のお酒を飲みたい。でも
ビールではお腹が膨れてしまうし・・・」
という時などには最適のお酒だと思います
属性は一緒だけど
気持ちが一緒
気持ちが違う
最近、ビールの代わりにハイボールってこ
晩酌には、ビールはおなかいっぱいになっ
とが多い。ま、美味いビールがあまりな
て最後まで飲めなかったり、チューハイだ
いってことも大きいのだけれど、希釈され
と夕飯に合わせるには甘すぎたり、、、で
たブレンデッドスコッチのスッキリした飲
もこれはスッキリ、爽やかで食事に合う!
み口と味わいが好ましいからですね。
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- 21. 分析をすすめると
手軽にゴクゴクのめる爽快感を ビールでもチューハイでも
情
緒 味わうことができる ない新しさを感じる
価
値
機 ウイスキー未経験でも
能 暑い日や風呂上りにぴったり ビールのようにお腹にたまらない
飲みやすい
価
値
程よい炭酸の刺激がある すっきりでさわやかな飲み口
製
品
属
性
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- 22. ハイボールの価値
新しいお酒に出会えた 食卓でも主張しすぎ お酒を通じて世代間の ゴクゴク飲める爽快感
という嬉しさ楽しさが ず、どのような食事に コミュニケーションが があり、乾杯でも盛り
ある も合う 取れる 上がる
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- 23. 価値からのアイデアラッシュ
初体験・新発見を印象づけるために、今までにない新
新しいお酒に出会えたという嬉し
しいグラスや缶で提供する
さ楽しさがある
当たり缶を作って宝探し的な要素を取り入れる
食卓でも主張しすぎず、どのよう あえて、白飯と一緒に飲んでも合うという訴求をする
な食事にも合う アルコール度数を抑えたラインアップの拡充
「オレが若いころは・・」と話したくなるようなネタ
お酒を通じて世代間のコミュニ
の提供。CMのストーリーでも、ノベルティでも
ケーションが取れる
団塊の世代の中で当時ブームだった別の商品でも展開
ジョッキでの提供。乾杯ハイボールの浸透。ビール
ゴクゴク飲める爽快感があり、乾
ユーザーへのプロモーション
杯でも盛り上がる
炭酸の強さを上げた商品開発
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- 24. 「聞かない」リサーチの実践を
昔のフィールドワークは、莫大なコストと時間をかけて現地に行かなけ
ればなりませんでした。
いまはネット上で様々なターゲットや集団を観察することができます。
ぜひ自社商品やクライアントの商品のユーザーを観察してユーザーにな
りきってみてください。
事実の収集や事実の分析をしはじめるそばから、仮説や発見、アイディ
アが浮かんでくることが体感できると思います。
アイディアの数はどれだけ体内に情報を溜め込んだかに比例し、アイデ
ィアの質はどれだけの数のアイディアを出せたかに比例します。
ぜひ「聞かない」の実践を繰り返しをおすすめします。
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