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【まとめ】 IoT実践勉強会の狙い :IoT/インダストリー4.0の取組みを加速する
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IoT/インダストリー4.0への取り組みを具体化する(IoT実用化の準備!)
▷ドイツと米国の動向、戦略、ポイントを知りたい。強み/弱み
▷Before/Afterをイメージしたい。ルール変更の内容を知りたい。
▶計画策定、体制構築、短期・中長期の目標に向けたアクション開始!
先行する企業や同業他社の事例から学ぶ(攻めと守りのIoTを考える!)
▷何を見定めれば良いのか、何を決めなければならないのか。勉強だけじゃマズい。
▷何を決めて、何を強みにするのか、何を変えるべき/変えてはいけないのか。
▶成功イメージを掴みたい。何を何処から始めれば良いのか知りたい。
3年先, 5年先, 10年先を考えた行動を考える(短期/中期/長期の戦略構想!)
IT系と製造系ではタイムスケールに大きなズレがある。製品は10年、製造装置は
20年の保守サポートがあることを理解しているのか?
▷IT系は、5年~10年程度保守サポートしか考えていないところが多い(短い)
▷製品(モノ)は10年以上のサポートが必須。製造設備は20年当たり前(長い)
▶IT系の提案は10年後のロードマップや保守を担保すべき(知らないでは済まない)
IoTは成長戦略(攻め)と効率化/コスト削減(守り)の手段。2つの取り組み方がある。
・攻めのIoTは、売上高と収益率を高める取り組み(モノ+コト):中長期的な取り組み
・守りのIoTは、効率化とコスト削減の取り組み(工場の見える化):短期的な取り組み
取組みのポイント
3. FRONTIER-ONE Inc. 2016, Keiichiro Nabeno Page 3
【今日の課題】 考えてもらいます : 事業領域で異なるIoTビジネス戦略
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最終製品メーカー:エンドユーザー向けモノコト(IoTサービス)を提供
▷自動車、建設機械、医薬品/医療機器、食品など製造業
▷製品(ハード)にセンサ/デバイスの組込み可能。ソフトで機能を更新
▶ユーザーに提供するモノコトとサービスモデル、課金モデルを選択
部品製造メーカー:最終製品の部品や一部の機能を提供する
▷センサ/デバイス、部品、素材、エネルギーなど提供する企業
▷部品や機能にIoTを直接組込むのが難しい。データの所有権や活用方法に制約
▶直接センサ/デバイスは組込めない、最終製品を補完する立ち位置
設備やサービスにIoT導入:設備/物流/マッチングなどサービスを提供
▷工作機械、生産設備、物流倉庫/流通/運輸などサービス提供する企業
▷設備やサービスにIoT導入が可能。ハードに依存せずソフトに強みを持つ
▶アフターサービス、遠隔サービス、ダウンタイムゼロ、シェアリングを支える
IoTビジネスの戦略策定は、つねにその次、次の次を見据えた準備と対策が求められる
・立ち位置の違いで役割、内容が異なる「最終製品生産」「部品生産」「サービス提供」
・IoTビジネスは模倣が容易なため、常に次の展開を想定した準備やロードマップが必要
取組みのポイント
IoTビジネスは、市場や事業領域(立ち位置)で役割や内容が大きく変わる
4. FRONTIER-ONE Inc. 2016, Keiichiro Nabeno Page 4
Agenda:
IoT戦略策定 :IoTビジネスの事業戦略を策定する2
IoTモデル検討 :ビジネスモデル、課金モデル、エコシステム1
“It's really hard to design products by focus groups.
A lot of times, people don't know what
they want until you show it to them. ”
by Steven Paul Jobs
5. FRONTIER-ONE Inc. 2016, Keiichiro Nabeno Page 5
Agenda:
IoT戦略策定 :IoTビジネスの事業戦略を策定する2
IoTモデル検討 :ビジネスモデル、課金モデル、エコシステム1
“It's really hard to design products by focus groups.
A lot of times, people don't know what
they want until you show it to them. ”
by Steven Paul Jobs
6. FRONTIER-ONE Inc. 2016, Keiichiro Nabeno Page 6
IoTビジネスを成功させるための3大要素 :
IoTビジネスを成功するための3大要素
Interface
I インターフェース
Interface
ユーザーインターフェース
ユーザーとの接点、操作性
Service S サービス
Service
サービス(ソフトウェア)
価値の中心、収益の源泉
Data
D データ
Data
データ(センサ・デバイス)
価値のあるデータ、金鉱脈
3つの要素について:
【データ】
本当に価値のある一部のデータ(収集できるデータの99%は価値がない)
他社が入手できない、自社だけの価値あるデータが差別化のポイントとなる
【サービス(ソフトウェア)】
価値あるデータを活用した、独自のソフトウェアが提供するサービス
このサービスこそ新しい収益源となる(例えば、GE社では燃料削減、コマツでは遠隔支援など)
【インターフェース】
ユーザーが直接入出力するユーザーインターフェース
タブレットやスマートフォンの画面。
顧客や業務によって異なるニーズやオペレーションは、最も重要なポイント。
ユーザーのニーズにダウレクトコンタクトして、応え続けている限り優位性を維持できる。
7. FRONTIER-ONE Inc. 2016, Keiichiro Nabeno Page 7
IoT未来社会2020 : 「自動運転車の実用化」 「医療IoTの実現」 短期的
【3年後のIoT】センサーとデバイスがネットワークにつながって価値を生む
モノ(製品)とコト(サービス)をユーザーに提供する。モノからのデータを収
集して、この情報を活用したサービスを提供する。モノの情報を「見える化」して、
これが新しい価値を生む仕組みを構築する。IoT時代に対応した業務の見直
し、新しい製品/サービスの検討、新しいビジネスモデルへの取組み。
医療はIoT活用が期待されている領域です。レントゲンや
CT/MRIなど、画像検査や医療機器の発展が期待されます。
検査機器や医療データがネットとつながり、AIやビッグデー
タで迅速かつ正確な病気の早期発見が可能となり、患者
それぞれに対応した医療サービスが提供される
IoTを活用した新しい医療サービスが受けられる。検査技術
の向上や遠隔医療が可能となる。ヘルスケアIoTの実現
自動車は、IoT活用が最も先行する業界として、自動運転
やAI技術などが取り入れられる。
GPSによる位置情報把握、道路状況による渋滞回避、運
転アシスト機能による操作性の向上、カーシェアリング(ラ
イドシェア)などによる多様なサービスの提供
クルマがネットにつながる。クルマとヒトがつながる。安全性や利
便性が大きく進化する。コネクテッドカーの実現化
8. FRONTIER-ONE Inc. 2016, Keiichiro Nabeno Page 8
IoT未来社会2022 : 「自動車をオーダーメイド」 「ネットで遠隔診察」 中期的
【5年後のIoT】つながることが目的ではない、時間と距離をゼロに近づける
モノ(製品)とコト(サービス)が、デジタルでリアルタイム・双方向ダイレクト
に得られる仕組み。従来の業務プロセス、仲介処理、手間と時間を省ける。
アウトカム(成果)を、欲しい時に必要なだけ直ぐに入手できる。
待ち時間なく、ムダなく、リーズナブルに欲しい製品/サービスが提供される。
臨床医の仕事は「診察して処置や投薬すること」ですが、
患者にとって待ち時間が多い病院へ行くのは手間が掛かる。
診察や検査などを、ネットで受診する。検査データをAIや
ビッグデータで解析、その診断より、リモートやセルフサービス
で処置。風邪などは、これで治療や処方薬が受けられる。
患者は、職場や自宅でかかりつけ医からいつでも診察を受け
ることが可能となる。コネクトヘルスケアの実現
自動車は好きなデザイン、好みの仕様をオーダーメイドで作る
ことができる。自分のブランドをつけて売ることもできる。
スーツをイージーオーダーするのと同じように、自動車をネッ
トからオーダーメイドで作れる。修理パーツや消耗品は、在
庫が無ければ3Dプリンタで造成する。リードタイムゼロ
カスタマイズ仕様。最寄りの工場で、パーツを手軽に作って手
に入れることができる。スマートファクトリーの実現化
9. FRONTIER-ONE Inc. 2016, Keiichiro Nabeno Page 9
IoT未来社会2027 : 「誰でも自動車メーカー」 「オーダーメイド医療」 長期的
【10年後のIoT】つながることで企業と個人の関係が変わる。エコシステム
モノ(製品)とコト(サービス)が、ボーダレスとなっていく。企業は供給サイド、
個人は需要サイドという関係が変わる。個人が自分でデザインした製品(モ
ノ)を、企業が製造・販売する。モノから集めたデータを個人や企業が利用して、
新しいサービス(コト)が次々生まれる。デジタルエコノミーが社会を革新する。
患者と医者がつながるコネクトヘルスケアがさらに普及する。
高度医療サービスを誰でも手軽に得られる時代になる。
患者ひとりひとりの病状に合わせた、オーダーメイドの薬や
専用の医療機器を開発生産して入手することが可能となる。
全ての医療を患者が自由に選べる時代となる。
モノ(薬、機器)を患者に合わせて生産、コト(診察、処
置)と一緒に提供できる。オーダーメイド医療の実現
自動車は好きなデザイン、好みの仕様をフルオーダーメイドで
作ることができる。自分のブランドをつけて売ることができる。
個人がデザインした自動車をロットサイズ1から生産できる。
自動車がアパレルのように、セレクトショップで販売やシェア
リングできる。あらゆるデータから新しいサービスが生まれる。
モノとコトの両方が商品となって、経済活動を活性化する。デ
ジタルが、ビジネスを拡大。サイバー・フィジカル経済の登場
10. FRONTIER-ONE Inc. 2016, Keiichiro Nabeno Page 10
IoTの目的は、モノにセンサーをつけてつなげることではない。 中長期ビジョン
IoTの導入効果とは:
“時間と距離”をゼロに近づける”ことで、ユーザーにメリット(価値)を提供するサービス
診察や検査などを、ネットで受診する。検査データをAIや
ビッグデータで解析、その診断より、リモートやセルフサービス
で処置。風邪などは、これで治療や処方薬が受けられる。
時間→待ち時間ゼロ、いつでも診察や検査が受けられる
軽い症状なら、かかりつけ医とネットで診察、処置法を聞ける
距離→移動距離ゼロ、どこからでも診察・検査・治療可能
職場や自宅で受診することができる。オーダーメイド医療
スーツをイージーオーダーするのと同じように、自動車をネッ
トからオーダーメイドで作れる。修理パーツや消耗品は、在
庫が無ければ3Dプリンタで造成できる。リードタイムゼロ
時間→オーダーメイド(マスカスタマイズ生産)
欲しい自動車をいつでもオーダーできる。生産進捗がわかる。
距離→3Dプリンタでどこでも製造(ロケーションフリー)
パーツは欲しいときにネットでデータをダウンロードして作る。
つなぐだけ(時間と距離をゼロに近づける)では、IoT導入効果低い
中期的IoT導入効果 → IoTデータの活用・サービス化して保守運用で稼ぐ
長期的IoT導入効果 → ONLY ONEで他社と差別化、エコシステム構築
11. FRONTIER-ONE Inc. 2016, Keiichiro Nabeno Page 11
Agenda:
IoT戦略策定 :IoTビジネスの事業戦略を策定する2
IoTモデル検討 :ビジネスモデル、課金モデル、エコシステム1
“It's really hard to design products by focus groups.
A lot of times, people don't know what
they want until you show it to them. ”
by Steven Paul Jobs
12. FRONTIER-ONE Inc. 2016, Keiichiro Nabeno Page 12
IoTビジネスの本質 : 3大成功要素、7つのビジネスモデル、3つの課金体系
IoTビジネスを成功するための3大要素
Interface
I インターフェース
Interface
ユーザーインターフェース
ユーザーニーズに即応する
Service S サービス
Service
サービス(ソフトウェア)
ソフトウェアで差別化する
Data
D データ
Data
データ(センサ・デバイス)
最も重要な経営資源です
IoTのビジネスモデル: ※7つのパターン
①モノコト見える化 アナログ→デジタル(暗黙知→形式知、データ、位置情報、状況把握など)
②ランニング&メンテ 保守運用・メンテナンスなどの継続サービス提供(IoTビジネスのメイン)
③コンテンツ&コンサル 個別サービスの提供、高い価値、高い効果を期待(ヒトが提供するサービス)
④マスカスタマイズ 量産品ベースにカスタマイズ可能、仕様を選択できる、機能を選べる(ソフト対応)
⑤ロットサイズワン 個別受注で製品を生産して提供。生産ロット数は1個から可能(ハード対応)
⑥リモートコントロール 遠隔操作による価値の提供、人件費/時間/コスト/生産性向上に効果
⑦シェアリングモデル あらゆるリソース(ヒト/モノ/カネ/データ/時間など)をシェアリング
IoTビジネスの課金モデル: ※3つのいずれか、または組合せで提供される
①従量課金型 インフラビジネスと同じモデル、IoTでは最も多い課金体系
②定額サービス型 従来の保守契約と同じ、使い放題や段階スライド型などが一般的
③スポットサービス型 サービス内容ごとに提示、個別対応型やカフェテリア型などがある
13. FRONTIER-ONE Inc. 2016, Keiichiro Nabeno Page 13
ビジネスモデルについて :
7つのビジネスモデルについて : ※7つのパターン
①モノコト見える化 アナログ→デジタル(暗黙知→形式知、データ、位置情報、状況把握など)
→ デジタル化することで価値を生むもの。例えば建機の位置情報や3Dの現場図面データ
②ランニング&メンテ 保守運用・メンテナンスなどの継続サービス提供(IoTビジネスのメイン)
→ 保守運用サービスから価値を生むもの。例えば、航空機エンジンの省燃料や建機のリモートコントロール
③コンテンツ&コンサル 個別サービスの提供、高い価値、高い効果を期待(ヒトが提供するサービス)
→ 省エネ、省人化などのコンサルティングや業務プロセスやオペレーションの見直しによるコスト削減など
④マスカスタマイズ 量産品ベースにカスタマイズ、仕様を選択できる、機能を選べる(ソフト対応)
→ 既存製品(ハード)のなかのソフトウェアを更新するだけで新しい機能が得られる(テスラ社自動車など)
⑤ロットサイズワン 個別受注で製品を生産して提供。(ハード対応)
→ 個人のニーズごとに個別生産された製品(ハード)、ハーレーダビットソンやアンダーアーマーのシューズ
⑥リモートコントロール 遠隔操作による価値の提供、人件費/時間/コスト/生産性向上に効果
→ 遠隔操作によるサービス提供、建機のリモートコントロール、自動運転自動車・ドローン、ロボットなど
⑦シェアリングモデル あらゆるリソース(ヒト/モノ/カネ/データ/時間など)をシェアリング
→ Uber(ウーバー)、Airbnb(エアービーアンドビー)などシェアリングモデル
14. FRONTIER-ONE Inc. 2016, Keiichiro Nabeno Page 14
課金モデルについて :
IoTビジネスの課金モデル: ※3つのいずれか、またはその組合せ(課金モデルは後から変更される)
①従量課金型 :インフラビジネスと同じモデル、IoTでは最も多い課金体系
→ 考え方は電力やガス、水道と同じインフラサービスと同じ課金体系
ポイントは、何を物差しに考えるのか?
例えば、ケーザーコンプレッサーは、製造した圧搾空気の容量、STILL社のフォークリフトは走行距離
というように、インパクトが強くてお客様のビジネス(コスト)に訴求力が強い物差しが有効。
②定額サービス型 :従来の保守契約と同じ、使い放題や段階スライド型などが一般的
→ 従業員全員が対象であったり、全ての機器などが対象となるIoTサービスの場合には、
月額または年額固定の定額サービス型がニーズに合致している。
逆に管理すべき従業員数が多すぎる場合や、処理数量がカウント出来ないというケースは、
定額サービス型の方が管理の手間とコストを省ける。
③スポットサービス型 :サービス内容ごとに提示、個別対応型やカフェテリア型などがある
→ 一時的なサービス提供や部分的な支援などは、内容や回数ごとに課金するモデルが望ましい。
膨大なデータから市場動向を分析して、そのレポートを販売するケースやアウトソーシングで
業務代行サービスを提供する場合などに有効。
15. FRONTIER-ONE Inc. 2016, Keiichiro Nabeno Page 15
短期的:「見える化」への取り組み、どの企業でも導入できる
効果は一過性、競争優位性は長続きしない
中期的:データを利用した新しいサービスの提供、新しいモデル
独自性があり、収益化を持続できる企業は半数以下
長期的:先駆者(フォアランナー)として道無き道を拓く企業
成功者となるのは一握りの企業
「勝敗を決するのは、モノではなく他社に真似出来ないコト」
IoTビジネスのロードマップ : 短期/中期/長期の戦略策定
IoT企業のゴールは、新しいビジネスモデルを創り出して継続的に収益を得ること
・モニタリング(監視): 短期的な取り組み → 一時的な効果、スタート地点
IoTで商品・顧客を「見える化」する。IoTの最初の取り組みとなるがその効果は一時的。
競争相手も簡単に真似することができる。ビッグデータよりも、人工知能やスパースモデリ
ング(ベイズ統計論)などを利用し、データから短時間で的確に結果を導くやり方など。
・メンテナンス(保守運用): 短期的・中期的な取り組み → 短・中期的な競争力
生産性の向上、徹底したムダの排除、機械学習などによる予測精度の向上を実現する。
(予知保全、最適なアフターサービスの開発提供、顧客とのレベニューシェアなど)
ノウハウを全てデジタル化するのではなく、ヒトとシステムの役割分担、アナログとデジタ
ルの境界線が日本版IoT/日本版インダストリー4.0の特徴となる。
・コントロール(制御): 中長期的かつ継続的な取り組み → 先駆者の圧倒的優位性
モノ(機械や機器などデバイス)をリアルタイムに制御。エコシステムを構築拡張する。
環境変動や個体差を補正する技術、反復を繰り返してあらゆる状況に対処できる制御技術な
ど先駆者(フォアランナー)として、技術を磨きアウトカム(成果)を生み出し続ける。
16. FRONTIER-ONE Inc. 2016, Keiichiro Nabeno Page 16
IoTサービスを、実証実験/実用化/進化させる
【モニタリング・フェーズ】 PoC:実証実験を行って、IoTの効果を確認する
AS-IS → TO-BE → PoC:実証実験 → 効果確認 → 絞り込み
PLAN ACTION
DO CHECK
【メンテナンス・フェーズ】 横展開してIoT効果の最大化を狙う
AS-IS → TO-BE → PoC:実証実験 → 効果確認 → 全社展開
【コントロール・フェーズ】 実用化/商用化してビジネスモデルを確立する
AS-IS → TO-BE → PoC:実証実験 → 効果確認 → ビジネス化
IoT実用化には、3STEPアプローチでスパイラルアップに取組みます
IoTで取り組むテーマを決めてから、まず「モニタリング」として“見える化”に取り組みます。ここでIoT導入
効果を確認します。次に、「メンテナンス」として“収集・解析したIoTデータ活用”を対象となる複数の領
域に横展開して効果の最大化を狙います。ここで、R&I(研究&イノベーション)を行ってROI(投資
対効果)や新しいビジネスモデルを検討します。仕上げとして「コントロール」として“モノとコトの両方を制
御するしくみ”を構築します。ここから、本格的にビジネスを開始します。
これが小さく始めて3つの段階を経て大きく育てIoTプロジェクト(お客様向け)に取り組みます。
重要なのはスピードとPDCAサイクルの回数
17. FRONTIER-ONE Inc. 2016, Keiichiro Nabeno Page 17
IoTでビジネスと社会を変える、市場をリードする : 3つのアプローチ
「監視・保守・制御」
短期・中長期の取り組み
IoTの3STEPアプローチ
短期的施策は、始めに“IoTで見える化”を実現する。
「監視」と「保守」で効率化・省力/省人化を狙う。
中長期的施策は、「保守」と「制御」で新商品開発や
サービスの有償化など、新しいビジネスモデルを目指す。
→IoTの「監視・保守運用・制御」3STEPアプローチ
「内向きと外向き」
内向き:効率化・省力化
外向き:売上・利益貢献
内向き(社内)と外向き(社外)の両方に取り組む。
内向きの活動は、他社との差別化には成らないが即効
性がある。外向きの活動は、中長期戦略で売上↑と利
益↑への貢献を狙う。従量課金型モデルが主流。
→ゴールを遠くに置いて、内外バランス良く取り組む
「ONLY ONEの
IoTデータ活用」
独自のデータ活用に強み
オープン・クローズ戦略
IoTデータの収集・蓄積・抽出/変換・分析・サービス化
をONLY ONEで行う独自データ活用が競争力となる。
サービス化を迅速かつ柔軟に行うために、ベンチャーや他
社と組んでオープン・イノベーション戦略が必要。
→IoTデータ活用のオープン・クローズ戦略が成功の鍵
あるべき姿を描いて、IoTの効果が企業と社会を変えるしくみの構築を目指す!
新しい戦略、新しい取り組み、結果を出すため「意識を変える・行動が変わる」
18. FRONTIER-ONE Inc. 2016, Keiichiro Nabeno Page 18
デジタルビジネス・プラットフォーム :攻めのITと守りのITに対応した仕組み
System of Records
(記録、実績収集、定型業務)
業務効率化
省力化・生産性向上
コスト削減
System of Engagement
(連携、顧客・パートナーとのつながり)
ビジネスプロセス革新
新しい商品・サービスの創造
企業を超えたエコ・システム
SFA:
営業支援
財務会計
ERP
管理会計
販売管理
顧客情報
顧客DB
業績管理
購買管理
在庫物流
管理
生産管理
原価管理
設備保全
BI:見える化
業務分析
SCM:
需要予測
イベント管理
製品マスタ
BOM管理
CRM:
カスタマー
サービス
ERP
BI:見える化
経営分析
モバイル
(スマートデバイス、ウェアラブル)
ソーシャル:SNS
デザイン思考:UI/UX
アナリティクス
人工知能
機械学習
パブリッククラウドプライベートクラウドオンプレミス
常時
監視
成長戦略アプリケーション基盤
IoT系プラットフォーム
ビジネス・アプリケーション基盤
バックオフィス系プラットフォーム
BI/BA
CRMSCM
基幹系システム(バックオフィス業務)とIoTビジネス用システム(モノコト事業実行)の
両方を複数のシステム基盤とソリューション(ソフトウェア)で支える。
SoE:先進ITに自社独自の強みをシステム化・サービス化して事業を伸ばす、直接貢献する
SoR:既存の基幹システムなどバックオフィスシステム。事業を支える基盤として貢献する
デジタルビジネス・プラットフォーム
コネクト・デバイス
センサ、エッジコンピューティング
(モビリティ、マシン、ロボット)
システム基盤
プラットフォームレベル
(IaaS/PaaS)
ソリューション
アプリケーションレベル
(SaaS/DaaS) 予知
保全
遠隔
制御
戦略アプリ1
IoT保全
戦略アプリ2
モノコト
独自キラー
アプリ
バックオフィス系システム
ミッションクリティカル・安定性・信頼性
成長戦略/競争優位支援系システム
CPS(サイバーフィジカル)・柔軟性・拡張性/即効性
19. FRONTIER-ONE Inc. 2016, Keiichiro Nabeno Page 19
IoTで市場をリードする : イノベーション&成長戦略を目指す
データがつながらない状態
(ビフォーIoT時代)
IoT黎明期
(見える化、つながる工場)
IoT普及期「監視」→「保守」
(データ活用を試行錯誤)
IoTで新しい市場リーダーシップ確立、価格支配力(プライスリーダー)を狙う
IoTをビジネスチャンスと捉えて“イノベーション&成長戦略の実現”を目指す
IoT成熟期「保守」→「制御」
(CPS実現、デバイスをコントロール)
蓄積された膨大なIoTデータを
独自ノウハウでサービス化する
(デジタルで強みを強化する)
経営に対するIoT活用の貢献度
システムの柔軟性
紙・Excelなど属人化からの脱却、
デジタル・トランスフォーメーション時代の経営資源を確保
(ヒト・モノ・カネ+データ&スピード)
IoTデータ活用が
競争力の源泉となる
(ONLY ONE戦略)
社内と社外、工場間・工程間がつながる
IoTデータの収集・蓄積・抽出/変換・
分析ができる(デジタルエコノミー)
IoTの進化
IoTによる市場リーダーシップ確立
(市場支配力、グローバル・ニッチ・トップ)
IoT拡大期「監視」→「保守」
(データ活用に独自性・特徴)