サービスデザインと学び~京都大学Service Design Roundtable参加報告
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千葉工業大学 デザイン科学科
Chiba Institute of Technology Department of Design
安藤 昌也
masaya.ando@it-chiba.ac.jp
サービスデザインと学び
~京都大学Service Design Roundtable参加報告
2014年3月11日
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1
京都大学Service Design Roundtable
京都大学デザイン学大学院連携プログラム主催による
Service Design Roundtableが開催された。
– 日時:2014年2月15日(土) 10:30-18:30
– 場所:京都大学経営管理大学院 総合研究2号館
– 参加者:サービスデザイン関係者27名(内発表者22名)
画像出所:http://www.design.kyoto-u.ac.jp/archive/3727/
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このイベントのそもそもの問題意識
山内 裕先生(京大)の以下の問いから始まっている。
(出典:2014年2月15日、山内 裕氏資料より)
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4
印象的な議論
サービスをデザインする視点。社会をデザインする視点。
(出典:2014年2月15日、原辰則氏資料より)
(出典:2014年2月15日、持丸正明氏資料より)
(出典:2014年2月15日、内田友紀氏資料より)
(出典:2014年2月15日、須永剛司氏資料より)
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Design for Services (Meroni and Sangiorgi, 2011)Society
Designオープン化・共働化
オ
ー
プ
ン
化
・共
働
化
SERVICE
DESIGN
DESIGN for
SERVICE
CO-Creation
“プロダクト”でないもの
としてのサービス
人間中心の関係性の
実態としてのサービス
社会変革として
のサービス
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6
経験計画の“カタチ化”の視点 (安藤, 2014)
5つのレンズ(範囲)から、計画した経験=行為がもたらす関わり
の範囲を意識することで、その“経験の輪郭”が見えてくる。
1. 心のレンズ
2. 行為のレンズ
3. 関わりのレンズ1(直接)
4. 関わりのレンズ2(周辺)
5. 場のレンズ
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UXデザインとソーシャルデザイン (安藤, 2014)
対象ユーザーの“行為”が、最初にデザイ
ンされる。
対象となる人々同士の“関わり”が、最初
にデザインされる。そののち、具体的な
人々の“行為”を、それぞれデザインして
いくアプローチ
UXデザイン
ソーシャルデザイン
巻き込んでいくアプローチ
デザイナー以外がデザインするトリガー・場・仕組み
デザイナーがデザインしてあげるアプローチ
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8
主体の関係性の捉え方・視点
様々なステークホルダーがそれぞれ「自分の都合」で行動するこ
とで、全体として価値が生まれるという議論が多かった。
(出典:2014年2月15日、田村大氏資料「Service Ecologyという視点」より)
誰がプロバイダーで、誰がレシーバーか?
画像出所: http://twitpic.com/68sqb8
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サービスとは何かという本質的な議論
「顧客満足を上げることがサービスなのか?」(田村氏)
(出典:2014年2月15日、田村大氏資料「Service Ecologyという視点」より)
コミュニティとしての「相乗
効果」の方が価値が高い
ギャップを埋める>
画像出所:左:http://minkara.carview.co.jp/userid/4511/spot/404651/ 右:http://www.robuchon.jp/topics/2543.html
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このラウンドテーブルで感じた事
視点はCo-creationへ:
共通する認識も多数:
– 全体性のデザイン(サービスエコロジー)
– デザインのデザイン
– “銀座のママ”のようなデザイナーの存在
– “想い”と“都合”のバランス
課題も認識:
– Co-creationを、サービスデザインと呼んでいいのか?
• Co-creationがサービスデザインの一つということに異論はないが・・・
– Co-creationからDesign for Serviceを議論することの重要性
(ここでの)サービスデザイン:
社会で実践する人々がデザインし始める状況を創ること
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Service Design Roundtableの情報
http://www.design.kyoto-u.ac.jp/archive/3727/
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UX
UXD
SD
顧客の主観的な体験
〜提供体を通して精緻化される経験価値が重要
経験価値を軸とした顧客の体験の計画
〜経験価値に着眼して新たな経験を創ることが重要
新たな提供体の全体的・組織的な計画
〜提供体を効果的かつ継続性を勘案することが重要
〜従業員をも“ユーザー”と見なす視点が重要
UXとUXDとサービスデザイン
Service Design = UXD + 全体的・組織的な計画?
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千葉工大のサービスデザイン演習のプロセス概念図
ヒトの
視点
モノの
視点
ビジネスの
視点
1.現状の調査と分析
2.コンセプトと構造(見えない構造・見える構造)
3.発想とコンセプトの可視化
4.ユーザー評価とコンセプトの修正
5.コンセプトの具体化(体験ビデオと“モノ”の具体化)
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千葉工大の入試広報課を題材にした学生課題の例
現状のリサーチ ヒトの視点
(体験価値)
モノの視点
(見取り図)
ビジネスの視点
(現状CVCA)