N04_デジタルバンクを目指す北國銀行の挑戦とその歩み [Microsoft Japan Digital Days]
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株式会社北國銀行 システム部 部長 新谷 敦志 氏 日本マイクロソフト株式会社 エンタープライズ事業本部 金融サービス事業統括本部 カスタマーテクノロジーリード 赤間 信幸 北陸地方を拠点とする地方銀行である北國銀行。今年 5 月には、日本ユニシス様と共同で BankVision on Azure というフルバンキングシステムを国内初でクラウド稼働しました。しかし北國銀行にとって、それは通過点の一つでしかありません。北國銀行が本当に目指しているのは「真のデジタルバンク」であり、そのために過去 15 年以上をかけて様々な改革に取り組んできました。本セッションでは、北國銀行のシステム戦略、すなわちなぜこうした取り組みを行うのか、どうやって取り組んできたのか、そしてどこを目指しているのかについて紹介いたします。 【Microsoft Japan Digital Daysについて】 Microsoft Japan Digital Days は、お客様が競争力を高め、市場の変化に迅速に対応し、より多くのことを達成することを目的とした、日本マイクロソフトがお届けする最大級のデジタル イベントです。4 日間にわたる本イベントでは、一人一人の生産性や想像力を高め、クラウド時代の組織をデザインするモダンワークの最新事例や、変化の波をうまく乗り切り、企業の持続的な発展に必要なビジネスレジリエンス経営を支えるテクノロジの最新機能および、企業の競争優位性に欠かせないクラウド戦略のビジョンなどデジタル時代に必要な情報をお届けいたしました。（2021年10月11日～14日開催）
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- 1. Microsoft Japan Digital Days *本資料の内容 (添付文書、リンク先などを含む) は Microsoft Japan Digital Days における公開日時点のものであり、予告なく変更される場合があります。 #MSDD2021 デジタルバンクを目指す 北國銀行の挑戦とその歩み 株式会社 北國銀行 システム部 新谷 敦志 様 # N04 日本マイクロソフト株式会社 エンタープライズ事業本部 金融サービス営業統括本部 カスタマーテクノロジーリード 赤間 信幸 Guest Speaker Navigator
- 3. 北國銀行様について 北陸地方を拠点とする 石川県金沢市の地方銀行様 従業員数 2,147 名 東証一部上場 昭和 18 年創業 店舗数 105 （うち石川県 87 店舗） 2021/09/01 には 経済産業省が定める DX 認定事業者に
- 4. BankVision on Azure ～勘定系を Azure で～ 勘定系フルバンキングシステムの 国内初のクラウド稼働 ２０１９/11/21 に対外発表 2021/05/06 に予定通り稼働 大きなトラブルもなく 安定稼働中
- 5. 北國銀行様のすごいところ① ～投資比率～ モード 1 とモード 2 の投資比率が逆転しつつある IT Innovation デジタル変革の推進 IT Modernization レガシー IT からの脱却 モード 2 型 システム開発 モード 1 型 システム開発 キラキラ系 やたら目立つ 地味系 現業の基盤 バイモーダル IT しがらみなし 新規性が重要 大量の既存資産 効率化が重要 大 小 一般的な IT 投資の割合 56% 44% 北國銀行様は… ※ 2021.03 期
- 6. 北國銀行様のすごいところ② ～Tech Intensity～ 「口先だけの人」 「手配師」「評論家」 「単純労働者」 「手を動かせる人」 「構想をカタチに できる人」 こんな人は要らない こういう人が欲しい！ Practitioner （実践者） 手配師 単純労働者 技術的な推進力 （Tech Intensity） 挑戦と成長 （Growth Mindset） 内製回帰（技術力回帰）を本気で目指している
- 7. 今日のお話 ～北國銀行様の挑戦と目指す先～ Why? How? Where? なぜこの取り組みを してきているのか？ どうやって 取り組んできたか？ どこを目指して 進んでいるのか？
- 9. 1 地域全体 顧客起点のオープンコミュニケーション × 先端技術 ＝ 「オープンなデジタル地域主義」 オープンなコラボレーションを進め、お客さま・地域・当行の「三方良し」を目指します。 北國フィナンシャルHDはどこを目指すのか 9 AsIs • 「次世代版 地域総合会社」として、地域の発展と進化をリード。 • カード・リース・コンサルティングは本業（預金・為替・融資）と並ぶ「第2のエンジン」へと成長。 ToBe • 持株会社体制への移行により、グループガバナンスを高度化しグループシナジーの最大化を図る。 • コンサルティング・投資助言会社等の新会社設立など業務軸を拡大し、より質の高いサービスを提供する。 お客さま 企業理念・ブランド理念に基づく プロフェッショナルなサービス提供 相応の収益を確保 利潤の 再投資
- 10. 1 厳しい経営環境下でもしっかり利益を計上し、地域の発展に 継続的に貢献できるよう、さらなる進化を目指していく 日本の金融界 ●人口減少、マイナス金利政策、キャッシュレス政策 ●新型コロナウイルス感染症拡大に伴う景気後退 ●来店客数の減少、インターネットでの取引完結 収益環境の悪化 収益構造の変化 ITの加速度的な進化 ▶ 方向性 • システムをトリガーとした経営戦略の実行 • 行内だけでなく、顧客向けシステムへのIT投資 最終目標 • 地域を巻き込んだデータ連携のエコシステム構築 • BaaS（Banking as a Service）の提供による利便性の高い新たなサービスの創造 当行が目指す方向性 ▶ 10 変革のベースは 「オペレーション」 と「 IT」 この構築に15年を費やした！ システム戦略① ～目指す方向性～
- 11. 1 ・2019年11月に設立したデジタルバリューで高度IT人材を採用し、新たな手法による開発を加速。 • 個人クラウドバンキングの追加開発をデジタルバリューで 実施し、新機能を続々リリース • 今後の人事施策の要諦となるHRMシステム「Myキャリ ア」をデジタルバリューで開発し、わずか3ヶ月でリリース • 法人クラウドバンキングの開発や勘定系システムのクラウ ド化といった重要施策でもデジタルバリューの高い知見を 活用 • アジャイル開発の導入により、開発スピードの圧倒的な 向上・生産性の大幅な向上を実現 • 2021年4月現在、高度IT人材を21名採用 2024年3月までに総勢50名体制を目指す • 一方でISO27001（ISMS）やプライバシーマーク認 証を取得し、情報セキュリティへの意識も向上 ・戦略的投資の推進とトータルコストの削減を図るため、100を超えるサブシステムの統合、内製化を実行中。 保守運用等 戦略的投資 トータルコスト削減 戦略的投資の推進 戦略的投資 保守運用等 11 システム戦略② ～新たな取組み～
- 12. 1 ・時勢の急激な変化にスピード感をもって対応できるシステム基盤の構築に向け、戦略的投資を加速。 12 システム戦略③ ～戦略的投資へのシフト～ 2021.3期(実績) 2026.3期(予想) 2016.3期(実績) 2031.3期(予想) ⚫ 足元では勘定系クラウド化、法人クラウドバンキング や次期CRMシステムなど、次世代の基盤を構築中。 ⚫ またATM機器の更改なども重なり、コストは上昇。 将来に向けて開発・運用の内製化や セキュリティなど「戦略的投資」を強化 戦略的投資 保守・運用等 内製開発等 委託開発 開発・運用委託 HW購入・保守 ラ イ セ ン ス 通 信 費 2011.3期(実績) 勘定系クラウド化 法人クラウドバンキング 新CRMなど 40億 20億 20億 40億 ほぼ勘定系の OS費用 開発・運用の内製化により 運用・保守コストは削減 一方、クラウド利用増により ライセンス費は増加 デジタルバリューの 活用など 開発・運用の 内製化を推進 IT基盤更改 ATM更改 など ▶ IT投資関連コストの推移（年度別・キャッシュアウトベース） 3% 97% 32% 68% 56% 45% 64% 36% 2026年以降も 顧客起点での 戦略的投資を加速していく 44% 55% セ キ ュ リ テ ィ S W 保 守
- 13. 1 システム戦略④ ～今後の展開～ 2019 2020 2021 クラウド バンキング 勘定系 クラウド化 2022 2023 個人リリース 顧客・行内とも生産性は飛躍的に向上 クラウドバンキングでデジタルを強化 2024 クラウドにデータを集約 データ活用で営業の質をプロフェッショナルへ 2025 IaaS化 ・戦略システムのクラウド化 ～IT活用で営業強化とコスト削減・サブシステム統合と内製開発～ サブ システム サブシステムを内製化 保守コスト・システム更改投資を削減 新CRMをベースに業務アプリをスピーディに内製開発 内製化 PaaS化 順次機能拡張 法人リリース 13
- 15. まとめ ～デジタルバンクを目指す北國銀行の挑戦とその歩み～ Why? How? Where? なぜこの取り組みを してきているのか？ どうやって 取り組んできたか？ どこを目指して 進んでいるのか？ IT 技術実践力は 競争力の源泉 人材採用・育成と 内製化の積極推進 国内初の真の デジタルバンク