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September 27, 2021
名古屋大学 客員准教授
野辺 継男
CASE、MaaS (周辺含む)の
世界動向調査・分析
Agenda
1
1. 重要なポイント
2. 8-9月の海外動向 まとめ
2
重要ポイント (1/3)
◼ 欧米で、半導体不足+COVIDの影響で、販売台数が減るなか、高級車へのシフトで
キャッシュフローを維持する傾向がある
➢それが出来ない自動車会社、あるいは市場(スペイン、イタリア)の状況は厳しい
◼ 欧米でEVシフトが進んでいる、またEVの値段を下げる傾向がある
➢Mercedes-BenzのEQS ($102,310、インセンティブ前)がガソリン車のSシリーズ($111,350)より安い値付け
➢Audi Q4 e-tronもインセンティブ後$36,400
➢Cadillac Lyriqも$60,000で破格値 (2022年第2四半期販売開始、9月18日から予約開始)
➢サプライヤーの困惑は続く
◼ 欧でNorthvolt(VW、Volvo、BMW)とACC(Stellantis、Daimler)陣営が形成されつつある
➢今回、Daimlerが追加投資を決定
◼ GM Bolt用バッテリーをLGが修正完了し、リコール交換開始、及びBoltの生産が再開
➢LGとの補償問題は解決していない
◼ 半導体不足の世界の自動車メーカーの2021年の売上に対する影響は$210Bに及ぶ
➢今年年初の予測では$61B
◼ 東南アジアを中心にシェアモビリティへの株式公開への興味は下がっていない
➢Grabには、月間25M人のアクティブユーザー、Gojekは、1億人のユーザが居り、ライドヘイリングサービスのユーザー
数は世界全体で13億人にのぼり、投資家にとって引き続き、魅力的な数字になっている。
◼ TeslaはもはやIT企業
3
重要ポイント (2/3)
◼ 米国政府は2030年までにEV (BEV、FCV、p-HEV)を新車販売の40-50%にする声明
を出した。
➢ほとんどの主要自動車会社各社は40-50%にする準備は整っているとして賛同を表明した上で、連邦政府による排
出基準強化、充電インフラへの継続的投資、EV購入に対する消費者インセンティブ拡大へのコミットを求めた。
➢米系3社(GM、Ford、Stellantis)は、今回、全米自動車労働組合(UAW)の支援が取り付けられている事で、EV化が
進めやすくなっている。
➢労働組織化されていないTeslaや多くの海外企業にとって、EV化に伴う労働問題は概ね無いが、労組工場で製造さ
れたEVに対する購入時優遇の可能性に対しては明確に反対を表明している。
◼ 中国政府は「共同富裕 (common prosperity)」方針に向け、経済成長を後押ししてい
るハイテク巨人に深刻な損害を与えることなく権力を掌握する、微妙なバランスをとろう
としている。
➢中国政府は、国全体でのより公平な収入の分配に焦点を合わせ、過剰な労働を抑制し、何百万人ものブルーカラー
労働者を搾取から保護する規則を課す予定で、ハイテック企業にはそれに先駆けた社内労組化の動きがあり、既に
DiDiは労働組合を用意した。
➢社会的不平等に対処し、強力な利益を抑制するためにデータの管理を掌握しハイテク企業を追求するという傾向も
ある。例えば、DiDiにとって約4億人のライダーとドライバーの間で1日25M回の乗車を調整するのにデータは不可欠
だ。政府にとっては、毎日数億人のユーザーから集めた移動データに対する制御を取り戻すため、Alibabaに対してよ
りも、DiDiに対して厳しい制裁を課す可能性が高い、という憶測がある。また、DiDiは政府にデータ開示を検討してい
るという話もある。
4
重要ポイント (3/3)
◼ 米国で充電インフラの拡充が進んでいる。
➢Teslaは自社の販売台数拡大と伴に、他社EVに開放する可能性を前に、スーパーチャージャーの設置拡
大を準備している。他社EVから切り替える事業機会にもなる。
➢Electrify Americaは2025年までに米国とカナダで1,800箇所のステーションで約10,000チャージャーを
設置予定だが、加えて南カリフォルニアで大型EVトラック60台向けに34箇の急速充電器を設置。
➢Airbnbでは、この夏から、宿泊施設にEV充電器があるか検索できるようになっている。
◼ EV化は自動車サプライヤーを困惑させているが、サプライヤーにとって製品範囲を変更
する能力が存続につながる。
➢これまで確立されてきた事業構造をスリム化し、ソフトウェアとデジタル化により多く投資し、R&Dパートナーシップに
対してよりオープンになり、アジアの潜在的な成長に期待する必要がある。
◼ 主要な自動運転車会社は自動運転技術を商業化する計画を具体化し始めている。
➢ 自動運転技術は、99%問題を解決したが、残り1% (例:建設作業員、自転車、左折、歩行者などの小さな障害等)
が最後の難題で早急には解決困難。
➢ロボットカーが状況に対処する方法がわからない時、(例:この車は駐車しているのか、それとも移動しようとしている
のか?道路工事を避けて走る余地はあるか?等) リモートオペレーターがロボットカーを支援する方向に進んできて
いる。
◼ 卵と鶏の関係に近いインド政府の輸入関税低減とTeslaの現地生産化が、互いに少し
ずつ歩み寄る動きがある。
➢もし近々インド市場が開放されると自動車産業に大きなインパクトがあり得る。
Agenda
5
1. 重要なポイント
2. 8-9月の海外動向 まとめ
◼ JD Powerの関係会社、LMCの予測
6
世界の販売台数予測
7
世界の動向
◼ 米国
➢半導体不足から在庫が逼迫し、米国の乗用車市場の販売台数が低下している。
➢1年前に販売台数が大幅に回復したため、2021年8月は前年同月比17.6%減の
109万台となり、8月として2011年以来最低の販売台数となった。
➢8月の年間販売率は7月の1460万台から1300万台に落ちた。
➢平均取引価格は、前年比でほぼ$6,000上昇し、$41,525なりさらに過去最高を記録
し、インセンティブも1台あたり$1,830まで下降傾向を続けた。
◼ 日本
➢国内で最悪のCOVID-19の発生でも日本市場は引き続き回復力があった。
➢8月の年間販売率は7月の低迷から14%近く上昇し、475万台となり、年初来の販売
率は468万台/年になった。
➢しかし、前年同月比では、8月は供給問題により2ヶ月連続の縮小を記録した。
➢多くのOEMは、東南アジアでのCOVID-19の発生に関連するチップ不足とサプライ
チェーンの混乱の結果として、生産を削減することを余儀なくされた。
8
世界の動向
◼ 欧州
➢西欧の年間販売率は、7月の1,230万台から、8月の1,360万台にわずかに増加した。
➢この地域の経済情勢の改善に続く有意義な需要の回復があるものの、現在、供給が
半導体不足によって抑制されている。
◼ 中国
➢速報データによると、7月の予想外の改善の後、中国市場は再び減速した。
➢8月の年間販売率は2550万台で、7月から9%減少したものの、2021年3月から6月
の2500万台の年間販売率とほぼ同じになった。
➢YTDの平均年間販売率は2530万台で、2019年の2550万台を少し下回っている。
➢前年同期比として、8月は4ヶ月連続で売上が縮小(-15%)した。
➢販売不振の主な要因は、世界的な半導体不足による供給の制約であり、現在中国の
より幅広いブランドに影響を与えている。以前はチップ不足の影響が少なかった
Mercedesやトヨタなどのブランドも、供給問題のために売り上げが低下している。
➢一方、NEVの売上高は急増しており、8月は前年同月比193%増となった。 新しいEV
スタートアップは、今年これまでのところ非常に好調だ。
◼ 中国の乗用車市場の6→7月の販売順位の変化
➢順位上昇: Audi、Buick、BYD、Wuling、Tesla、 Hongqi (紅旗)、Dongfeng
➢順位下降: BMW、哈弗 (Haval)、 Chery、Mercedes-Benz、Trumpchi、Hyundai
➢注目点: Teslaがコンスタントに上昇
9
中国の動向
10
米国の動向
◼ 8月5日、バイデン政権のクリーンカーに関する米国強靭化に関する声明
➢Ford、GM、Stellantisは2030年までに米国のEV(BEV、FCV、p-HEV)が40〜50%の年間販売台数を
達成するという共通見解としてコミットし、バイデン政権、議会、州および地方政府の支援を要求してい
る。また、労働組合(UAW)が合意しているので進めやすいとしている。
➢UAWは、政府のBuild Back Better Planの投資を受け、国内EVの生産能力を拡大するよう協力し、労働
者の賃金と手当を良くすると表明。
➢BMW、Ford、ホンダ、VW、Volvo等カリフォルニア体制の企業は、既に今後9年間で売上の40〜50%を
EVに向けて推進しており、米系3社同様、連邦政府による強力な排出基準、充電インフラストラクチャへ
の継続的投資、EV購入に対する消費者インセンティブでの大胆な行動を求めた。Alliance for
Automotive Innovationも、同様にEVを10年の終わりまでに新車販売の40〜50%に引き上げる準備が
できているとし、その成功のためにはあらゆるレベルで政府が役割を果たす事が必須としている。
◼ 海外の自動車メーカーはホワイトハウスが労組工場を優遇することを批判
➢ホンダ、トヨタ、その他の外国の自動車メーカーは、バイデン政権がEVの購入者を獲得するための競争で、
組合化されたデトロイトのライバルを援助するという兆候に、不公平で、特定の自動車メーカーを支持す
る政策がEV採用のペースを鈍らせる可能性があり、また消費者の選択肢を狭める可能性があると不満を
表明した。
➢議会は、労働組織化された米国工場で製造された車両に対してより多くのインセンティブを高める法律
を検討している。
58,47
11
米国の動向
◼ 米国でEVの販売は2倍以上となったが、まだ市場の2.5%でしかない
➢2021年前半の米国のEV販売台数は、前年同期の98,351台に対し、214,111台に拡大
✓ 2020年の通年で、Teslaは米国で登録された新しいEVの79%を占め、その間、Teslaは米国EV市場を
11%増加させた。
✓ 今回Teslaのシェアは66%となったが、米国のEV市場は依然としてTeslaに大きく依存している。
▪ GMはChevy Bolt EVで市場シェア9.6%で2位、FordはMustang Mach-Eで5.2%で3位
➢それでもEVは米国の自動車市場の2.5%しか占めていない。
34
12
中国の動向
◼ 習近平政権の「共同富裕(common prosperity)」方針に先駆け、ハイテッ
ク企業にも労組化の動きがある
➢中国政府は、国全体でより公平な収入の分配に焦点を合わせ、過剰な労働を抑制し、何百万人ものブ
ルーカラー労働者を搾取から保護する規則を課す予定。
✓ DiDiのようなハイテク巨人は、シェアリングエコノミーの巨人がその成長を依存している何百万人もの低賃金
労働者の福祉を改善するという規制当局の要求に応えている
✓ DiDiは既に労組を設置した。DiDi以外のモビリティ事業者やハイテク巨人もまもなく従う可能性がある。
◼ 習近平政権は、経済成長を後押ししている重要なセクターに深刻な損害を
与えることなく、中国ハイテク巨人の権力を掌握することの微妙なバランス
をとろうとしている
➢社会的不平等に対処し、データの管理を掌握し、強力な利益を抑制するために民間企業を追いかけると
いう北京の決意の現れでもある。
✓ Didiは、米国でのIPO後、物議を醸している中国の規制当局による調査の問題を解決するため、DiDiにとって
最も価値のあるデータ管理を放棄することも検討している
✓ DiDiにとってデータは約4億人のライダーとドライバーの間で1日25M回の乗車を調整するのに不可欠。政府
にとっては、毎日数億人のユーザーから集めたデータに対する制御を取り戻すための広範な取り組みのテス
トケースになる可能性がある。
✓ Alibabaに対してよりも、DiDiに対して厳しい制裁を課す可能性が高いという憶測がある。
7,56
13
中国の動向
◼ 中国の乗用車協会によると、7月の自動車、SUV、MPVの総販売台数は前
年比6.4%減だったが、NEV (新エネルギー車)の販売台数は約170%増
の222,000台
➢新エネルギー車の年間予測を、以前の推定220万台から240万台に引き上げた。
➢一方、今週初めの中国規制当局は、EVセクターのバブルの一つの兆候である共謀を通じたNEVの価格
を引き上げることを罰すると述べた
20,22
24,51
14
欧州の動向
◼ VWとDaimlerのEV化でドイツの自動車サプライヤーが困惑している
➢独の$94Bの自動車部品業界の半数以上は、EV化の「世紀に一度のシフト」のペースに圧倒されている。
✓ Robert BoschやContinentalのようなグローバルプレーヤーから数百の中小企業まで、部品メーカーは欧州最
大の経済の鍵を握っている
✓ ドイツ製自動車の付加価値の約75%は、30万人以上を雇用するこの供給ネットワークからもたらされており、
EVへのシフトはこのセクターががどれだけ迅速に変化できるかに依存している。
✓ 一方、燃焼機関ドライブトレインには約1,500の個別部品が含まれるが、EVドライブトレインには250しかない。
➢Tesla、VW、Porscheは、自動車用バッテリーを自社、または従来の自動車部品業界以外のパートナーと共
同で製造している。
✓ Teslaは8月初め、半導体を十分に迅速に供給できなかったとしてBoschとRenesasを公に非難した。
✓ VWは、今後数年間で調達コストを7%削減し、固定費を5%削減することを目指しており、Continental、
Magna、ZFなどのサプライヤーに圧力をかける可能性がある。
➢IHS Markitによると、半導体の不足により、今年は世界の自動車生産が710万台も削減され、パンデミッ
ク関連の供給の混乱により、2022年まで生産量が大幅に減少する
➢ドイツ政府は燃焼機関からの移行を乗り切るのを支援するための€1Bの「未来」基金を了承した。
✓ 製品範囲を変更する能力が、サプライヤーにとって存続につながる問題になりつつある。
✓ 長年確立されたプロセスをオーバーホールしてよりスリムになり、ソフトウェアとデジタル化により多く投資し、R
&Dパートナーシップに対してよりオープンになり、アジアの潜在的な成長に期待する必要がある。
★
15
欧州の動向
◼ 欧州自動車工業会によると、新車登録は7月に24%、8月に18%減少
➢現在、年間売上予測は2020年に対して13%増となっているが、これは年央での増加率の半分を割った
✓ 7月と8月の数字は、2013年のユーロ圏経済危機の終わり2か月間より悪い
➢従来の内燃機関の車が最も打撃を受けたが、p-HEVとEVのブームは継続
✓ 需要が上がるなか、自動車メーカーは生産できる車両数が限られるため、最も収益性の高いモデルを優先
✓ 現金収入は増えている
➢ドイツ、フランス、英国、イタリア、スペインどの市場も2桁の落ち込み
✓ スペインの売上高は29%急落、イタリアが次いで27%減少
✓ 登録台数は、Daimlerが38%、BMWが18%減少
19,40
16
インドの動向
◼ Teslaのインド参入可能性
➢Teslaは7月、Marendra Modi首相に手紙を送り、EVの輸入税を現在の60%~100%から40%に引き下
げ、すべての輸入車に課される、10%の社会福祉追加料金を廃止するよう求めた
➢8月13日、インド政府は関税引き下げの前に調達計画と製造計画の提出を求めた
➢Teslaはインド政府への輸入関税引き下げ要請に関して、VWのサポートを得た
✓ VWのインド部門は、「関税引下げはインド国内のプレーヤーに脅威を与えることはなく、むしろ投資を促進し、
エコシステム形成をスピードアップする」と述べた。
▪ Mahindra & Mahindraも輸入関税の見直しを求め、Hyundaiインドも関税引き下げを支持した。
➢Economic Timesによると、Teslaはインドの企業と部品供給の話をしている
✓ Teslaは、少なくとも3社(Sona Comstar、Sandhar Technologies、Bharat Forge)のインド自動車部品サプラ
イヤーと交渉中。
✓ Teslaは現地で、インストルメントパネル、フロントガラス、ディファレンシャルブレーキ、ギア、パワーシートを含む
重要な電気、電子、機械部品を探している。
17
Teslaの動向
◼ 他社EVに開放する前に、スーパーチャージャーの拡大を準備している
➢Teslaはスーパーチャージャーサイトのデザインマネージャーの求人を拡大している。
✓ 役割は、建設の実現可能性への取り組み、レイアウトと設計、ユーティリティの設計と地役権、許可、建設、
サイトの試運転、閉鎖など、Teslaのスーパーチャージャープロジェクトのすべての展開フェーズの積極的なプロ
グラム調整が含まれる。
➢Teslaが今年後半に他の自動車メーカーに開放しより多くのEVを受け入れるには、急速充電ネットワーク
をさらに速く成長させる必要がある。
✓ 第2四半期、Teslaは世界中の2,966のステーションに26,900のスーパーチャージャーを設置した。これは、
前年比49%と46%の成長に相当する
41
オースティンではヒューストンやサンアントニオよりも多くのステーションが計画されている
ロサンゼルスでは、スーパーチャージャーネットワークがほぼ2倍になる
(計画されているステーションは灰色で表示されている)
18
Teslaの動向
◼ 新しいリサイクルプロセスで、92%のセル素材が再利用可能となる
➢Teslaは何年も、サードパーティリサイクル業者と協力して、使用済みのバッテリーパックから材料を回収し
てきたが、独自の「バッテリーリサイクルシステム」にも取り組んでいる。
➢Teslaは現在、ニッケル、コバルト、その他の原材料の生産者にもなりつつある。
✓ Teslaによれば、2020年にはニッケル1,300トン、銅400トン、コバルト80トンがリサイクルされたという。
55
19
Teslaの動向
◼ 世界で最も強力なAIトレーニングマシン「Dojo」スーパーコンピュータを公開:
➢Teslaは、既に百万台を超える車両からの非常に多くのビデオデータを処理しており、ニューラルネットのト
レーニングに使用している。現在のハードウェアに満足しておらず、社内開発をしている。
➢7nmのテクノロジーを使用し、画期的な帯域幅と演算パフォーマンスを提供するDojoのD1チップを紹介
✓ GPUレベルの演算能力とCPUレベルの柔軟性と、ネットワーク半導体の2倍のレベルのIO帯域幅を持つ。
➢そのチップセット上で、既存のニューラルネットワークを実行したが、それを1,200個で構築するスーパーコ
ンピュータはまだ出来ていない。
36
20
36
21
36
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23
36
24
Teslaの動向
◼ Teslaは汎用の人間型ロボット ‘Tesla Bot’を実際に作ろうとしている
➢Musk氏は、Tesla車が周囲の世界を見て理解し、その情報に基づいて行動する能力を考慮して、Tesla
はすでに世界最大のロボット会社であると説明。
➢また、Teslaがコンピュータービジョンの大幅な進歩を利用して、4輪ロボットの代わりに、人間型ロボットを
展開することは理にかなっていると考えている。
➢ロボットの目的は「危険で反復的な、退屈な仕事」で、「来年のいつか」プロトタイプを準備する予定である
と述べだ。
38
25
Teslaの動向
◼ Elon Muskは今回のFull Self-Drivingリリースに満足していない、次のバー
ジョンを気に入っている
➢8月15日、 FSD Beta 9.2 アップデートを行った
✓ 「今回のは素晴らしいものではなく、高速道路と市街地の両方で単一のスタックを作成するため、更に大規
模なNNの再トレーニングが必要」、「(既に実際に乗った)次のFSD Beta 9.3は大幅に改善されている」
(Elon Musk)
➢リリースノート
✓ 細い道から幹線道路に出る際のタイミングと加速(V9.3ですべての道路に拡張する予定)
✓ 先行車が遅い場合、その原因を分析することで、先行車をいつ回りこむのかピーク動作を改善。
✓ 多様な移動体がどこを走るかを予想するバージョン1。これは今のところ部分的にしか利用されていない。
✓ 新しい自動ラベル付けのパイプラインから追加的に50個のパターン(ほぼ2倍)を備えた新しいレーンネット
ワークの提示。
✓ 新しいVRU (Vulnerable Road User)モデルが12%高速化し、VRUに対する進行可能性判断が改善した。
これは、”Quantization-aware-Training”で教育した最初のモデルで、8バイト整数量子化でも推論精度を
維持するため改良された手法。
✓ ビジョン分析とベクトル空間計算間でSoC間同期計算スケジューリングを実現した。プランナーの組み込みは
v10で利用される。
✓ 新しい交差点や合流点でのシャドウモードがVRU制御の改善に役立っている。
32,46
26
Teslaの動向
◼ Model Yがノルウェーで最も売れた車になり、更にBEVの市場シェアを72%
に押し上げた
➢ノルウェーで、Model Yが8月最後の1週間で配達が開始され、登録データによると1,115台を納入し、
Model Yが国内で最も売れている車になった。
✓ 2番目に売れた車は、VW ID.4で、Tesla Model 3がそれに続いた。
➢今年後半にはさらに多くのEVモデルが市場に登場し、さらにBEVの市場シェアを押上げる可能性がある。
3
27
Teslaの動向
◼ スマホアプリの新バージョンをリリース、UIを改善し新機能を追加
➢Teslaの所有者は、スマホアプリを通じて所有経験のほとんどを管理する。
➢Teslaが公式リリースノートに記載している新機能は次のとおり。
30
✓ 車両とエネルギーのホームページ
のリフレッシュ
✓ 容易な召喚体験
✓ 強化された電話キーサポート–車
両を選択する必要がなくなった
✓ アプリを開いけばすぐに車両にコ
マンドを送信できる
✓ Go Off-Gridで、Powerwallをグ
リッドから容易に切断する
✓ Teslaカタログから購入し、注文を
表示および管理する(一部の国で
利用可能)
✓ 急速充電履歴と未払いまたは
サービス残高の支払い(一部の国
で利用可能)
28
Teslaの動向
30
29
VWの動向
◼ 最初のVW ID.4 EV SUVの生産前試作車がチャタヌーガ工場からオフライン
➢VW ID.4 SUVはすでに米国市場で販売されているが、それらはドイツから来ており数量に限りがある。
➢VWは米国チャタヌーガ工場での生産が近づいているとし、その後より手に入れやすくなると期待される。
39
30
Daimlerの動向
◼ StellantisおよびTotalEnergiesと提携し、欧州のバッテリーベンチャーACC
の規模を€7B($8.2B)以上に拡大し、33%の株式を取得する
➢ACC (Automotive Cells Company)は、2030年までに欧州で少なくとも120GWhの容量を目指す。
✓ ACCは、StellantisとTotalのSaft部門とによって2020年に策定されたイニシアチブ。
✓ EUの推進の一環としてフランスとドイツも後押しした。
✓ Northvolt等に対抗する。
➢Daimlerは来年約€500M (最大€1B)を追加投資する予定。
★
✓ 欧州で2番目に大きいStellantisと提携することで、Daimler
はTeslaとVWの高級ブランドと競合するための規模を得る。
✓ Daimlerは中国のFarasisとの協力も拡大することも検討し
ていると述べ、Farasisが技術的な障害に直面していると
の情報を却下した。
✓ Daimlerはこの10年間で€40B以上を費やす計画を発表
した。目標には、2025年から3つのBEVプラットフォームで
EVを製造し、パートナーと伴に世界中に8つのバッテリー工
場を設立する
31
Daimlerの動向
◼ Mercedes-BenzはそのBEV高級セダン、EQSの価格設定を発表した。驚く
べきことに、開始価格がガソリン車のSクラスよりも安い
➢この秋の発売開始時点で、EQSは$102,310から始まる。
✓ 比較として、2022年のMercedes-Benz Sクラスは$111,350から始まる。
➢車両購入後も、追加機能に追加のお金を払う事に関心がある。
★
✓ 後輪のステアリング角を大きくす
るなど、さまざまなアドオンを提供
している。
✓ これらのアドオンは、顧客が料金
を支払えばOTA (無線ソフトウェ
アアップデート)でロックを解除さ
れる。
➢EQSの価格をSクラスよりも安くした
ことには何等かの意味がある。
✓ 2030年までにEVのみの販売に
シフトするには、Sクラスレベルの
購入客がガソリン車を買わない
様に価格設定するチャンスが2度
しかない。
もはや、走行系機能
に差別化要素がない
32
Audiの動向
◼ IAAを前に、EVデザインコンセプトGrandsphereを発表。2025年に生産が
予定されているセダンの前身となる。
➢VWグループのソフトウェア部門であるCARIADは、2025年までにすべてのブランドの標準化されたオペ
レーティングシステムとクラウド接続を備えたスケーラブルなソフトウェアプラットフォームを開発する予定。
✓ Teslaとの技術格差を縮め、同時にVWグループの規模の経済を利用して2030年までに利益を拡大する事を
目指す。
▪ VWGとしての規模の経済はMercedes-Benz、BMW、Teslaなどに対してAudiが売上と収益性を高めるのに役立つ
✓ Grandsphere Conceptは、長さ5.35mで、23インチのホイールを備え、10分で300キロメートル(186マイ
ル)以上の運転に十分なエネルギーで充電し、最大750キロメートル以上の走行範囲を実現。
◼ 2026年以降、導入するすべての新車がBEVになることを約束
➢2033年までに内燃エンジン(ICE)車両の生産を段階的に廃止
◼ 2030年までに持続可能な、社会的、技術的リーダーになる。
➢「Vorsprung 2030」と呼ばれるEV化に向けたAudiの新しい企業戦略。2030年の販売目標は300万台
(昨年170万台)。
✓ これまでの企業スローガンは「Vorsprung durch Technik」。
✓ 技術シフトための資金調達には、内燃機関モデルからの利益を維持することが不可欠。
✓ 燃焼機関事業は、この10年間、重要な収益ドライバーであり続ける。
2,26
トヨタが発表した
2030年の
BEV+FCVの新車
販売台数より多い
33
Audi Grandsphere Concept
2
34
Audiの動向
◼ 9月21日、米国でQ4 e-tron SUVをインセンティブ後$36,400で発売開始
➢Q4 e-tronはVWのMEBプラットフォームに基づいているため、価格が下がり、生産能力が高くなる
✓ Q4 e-tronは、長さ4,588mm、幅1,865mm、高さ1,632mmでアウディQ3とほぼ同じサイズ
✓ 55kWhと82kWhの2つのバッテリーパックオプション
✓ 最大125kWのDC急速充電
★
35
BMWの動向
◼ 高級ブランドでも中国政府の「共同富裕(common prosperity)」政策に載
ることが出来ることを示す
➢BMWの中国部門は、メインパートナーであるBrillianceの生産資産を$252Mで購入することで、親会社
(国営のHuachen Automotive Group Holding)の債務不履行からの破産プロセスを救った。
✓ これにより、BMWは手頃な価格でより高品質の車を作ることがで、Brillianceが歴史的に製造販売してきた
下層都市市場に安価でより良い車を拡大することができる。
✓ 現在、BMWで250,000元(426万円)以下で販売されている比率は、Audi、Mercedes-Benzより低い。
➢BMWの中国事業は常に好調で、第2四半期は11.7%増加し、6月までの6か月間で40%以上増加した。
✓ 中国の顧客への車のほとんどは中国本土で製造されている。
✓ 約80万台の販売台数の約20%から25%を輸入している。
8
36
GMの動向
◼ 8月20日、GMはBolt EVの火災の後、リコールを全モデルに拡大
➢Teslaのバッテリー火災は、衝突でバッテリーが損傷した後に発火することが多い。Boltは静止状態で、ガ
レージや私道に駐車しているときに発火している。
✓ 2つの製造上の欠陥(アノードタブの破れとセパレーターの折り畳み)がある場合、発火している。
◼ 8月26日、GM CEOはLGとの関係を維持しながら、複数のバッテリーオプ
ションを強調
➢バッテリー火災の欠陥はBoltに限定されており、HummerやCadillac Lyriqなど、LGと共同で開発した今
年後半に発売予定の主力EVの新しいUltiumバッテリープラットフォームには影響しないことを強調。
➢GMは$1.8Bの車両リコール代金を支払わせる予定だが、LGとの関係は継続する。
➢但し、将来モデルは1つのバッテリーの化学構成や設計に縛られていないことを強調。
◼ 8月30日、一時的にChevy Boltの生産を停止
➢GMは、LGから新しいバッテリーモジュールを入手するのをまだ待っており、リコール修理プロセスも保留。
◼ 9月20日、火災リスクにつながる製造上の欠陥が修正されたため、「LGが
Chevy Bolt EV用のバッテリーの生産を再開する」と発表
➢交換用バッテリーモジュールは10月中旬にディーラーへの出荷を開始する。
5,17,25,37,★
37
GMの動向
◼ Cadillac Lyriqは$60,000で利益が出せるのか
➢$60,000弱の基本価格で始まり、100kWhのバッテリーを搭載し、後輪で最大340馬力を出力し、「300
マイル以上」の航続距離を持つ(正式なEPAの見積もりはまだ)。
➢オンボードで19.2kW充電器が付属しており、100アンペアの回路に接続すれば、自宅でわずか5時間で
0〜100%まで充電できる。急速DC充電は最大190 kWに対応。
➢2022年の第1四半期に生産を開始し、2023年モデルとして2022年の第2四半期に発売を開始する予
定。9月18日より予約受付開始。
✓ 受付開始19分でLyriq Debut Editionの予約終了。(台数は不明)
42,★
38
Fordの動向
◼ EVのF-150 Lightningの生産計画を2倍にしたが、まだ十分ではない
➢2022年春のリリースに先立ち、Fordがすでに12万人の顧客予約を獲得した強い初期需要に応えたもの。
✓ Fordの新しい計画では、2022年に15,000台、2023年に55,000台、2024年に80,000台への増産となっ
ている。
▪ 昨年11月に、それ以前の計画よりも生産を50%増やす計画を発表しているので、今回は当初の製造計画を3倍にし
たことになる。
✓ 第2世代のLightningは、FordのEV専用のTE1プラットフォームで開発され、市場導入する2025年には16万台
をターゲットにする。
▪ 現在のLightningは現在のF-150プラットフォームの改変版を使用している。
➢この増産計画にもかかわらず、FordのEV化計画は、同じ期間に販売する予定のガソリン式F-150の量と
比較するとまだごくわずか。
✓ Fordは年間約百万台のFシリーズを販売している。
▪ 2024年末までの間に、Fordは約140,000台のF-150 Lightningと約4百万台のガソリンベースのFシリーズを販売す
ることを意味する。
▪ これらのガソリンFシリーズは、テールパイプからその製品寿命の間に約100トンの炭素を大気中に放出する。
➢12万台の早期予約者に対して、初年度15,000台しか製造されない状況で、既にMustang Mach-Eで起
こっているディーラ価格の高騰がりが起こる可能性がある。
35
39
Rivianの動向
◼ 8月27日、IPOを申請
➢11月25日の感謝祭の休暇前後にIPOを期待
✓ AmazonやFordなどの支援者からこれまでに$10.5B調達し、イリノイ工場(旧三菱自動車工場)と、そこで製
造するR1TトラックとR1S SUVの何千もの予約保有者がいる。
✓ IPOアドバイザーはGoldman Sachs、JPMorgan Chase、Morgan Stanleyで、現在の機関投資家には、T.
Rowe Price、BlackRock、Soros Fund Management、Fidelity、Coatue、Third Pointが含まれる。
◼ 目標市場価値$80Bはキャッシュフローではなく、自信の反映
➢Teslaの時価総額は現時点で$713B、 GMは$72B、Fordは2019年4月に$500Mを注ぎ込み、最近の
ラウンドで追加の非公開金額を追加したが現在の時価総額は$53B。
16,21
✓ Teslaは$80Bを超えるまでに約20年かかった。その間、
Teslaはほぼ100万台の車両を生産し、世界最高の充電ネッ
トワークを構築していた。
➢Rivianには12年間のハードワークとAmazonの支援、投資銀行
の加勢があるが9月の出荷目標は100台
✓ Bloombergによると2月に欧州の製造拠点のロケハンを行っ
ており、テキサス州フォートワース市と米国の2番目の組立工
場に少なくとも$5Bを投資することについて話し合っている。
40
トヨタの動向
◼ 8月27日、オリンピック選手村での事故後、全ての自動運転e-Paletteを止
めた
➢豊田氏は「この事故は、視覚障害者やその他の障害を持つ人々とのパラリンピック中に、選手村の特別
な状況で自動運転車が動作するのが困難であったことを示している」と述べた。
◼ 8月31日午後3時(日本時間)、パラリンピックでの自動運転サービスを再
開: 豊田社長は依然自動運転の進歩に懐疑的
➢車内にいる2人の安全オペレーターは、安全に進行できることを確認し、手動で発進。通常は、自動運転
車はセンサーが交差点に入る歩行者を検出すると自動的に停止する。
✓ 発進時は手動と決まっていた
✓ 車内オペレーターは、被害者がe-Paletteが近づいていることに気づき、歩くのをやめると考えていた。
➢e-Paletteが視覚障害のあるアスリートに時速1〜2kmでぶつかった。
✓ 注)これは実際と異なる
➢今後、e-Paletteの走行音を大きくする。すべてのe-Paletteオペレーターは、パラリンピックを考慮した追
加のトレーニングを受ける。 オペレーターは、すべての発進、加速、停止を手動で実行する。歩行者の安
全をさらに確保するために、交差点での交通警備員の数を6人から20人以上に増やす。
18,23
41
日産の動向
◼ 2030年代の早い時期に
100% EVにする
➢国連が支援する ‘Race to Zero’
キャンペーンに参加
✓ キャンペーンの一環として、日
産は、世界の気温上昇を産業
革命以前のレベルより1.5℃以
下に保つことを目標とした
「1.5℃コミットメント」に署名。
➢社内では日産EV36Zeroを開始
27
42
スバルの動向
◼ 最初のBEV Solterraの新しい写真と詳細を公開
➢「Solterra EVは、新しいBEVアーキテクチャe-スバルグローバルプラットフォーム上に構築され、スバルブ
ランドの信頼性、最先端の安全技術、伝説的な全輪駆動エンジニアリングを、環境に配慮したBEV SUV
にもたらす」という内容。
➢2023年モデルの車両として来年後半に市場に投入される予定。
11
43
マツダの動向
◼ 最初のBEV MX-30を米国で出荷開始: $33,470でわずか走行距離100
マイル
➢バッテリーサイズ35.5 kWhで、平均的BEVの約半分。
➢EVインセンティブの後、車両価格は$25,000未満になる。
➢最初の出荷は今年秋で、当初カリフォルニアでのみで利用可能。
11
44
NIOの動向
◼ ノルウェーでES8のテストドライブを開始
➢NIOは昨日、ノルウェーの顧客にES8 SUVの試乗を開始した。出荷開始は今年後半。
➢NIOはES8の納品に先立って、7月上旬にスーパーチャージャーとバッテリー交換ステーションを出荷した。
➢2022年にはNIO ET7セダンを欧州に納入予定。
◼ 致命的な事故を受け、ドライブアシスト機能を起動する前にドライバーにテ
ストを要求
➢NIOは、すべてのドライバーが補助運転機能Navigate on Pilot(NOP)を使用する前に受ける、新しいロッ
ク解除用アプリテストを導入。(XPengは導入済み)
✓ このテストは、8月初め、中国南東部でNIO ES8のNOPを使用してを運転していた男性が致命的な事故で死
亡した結果導入された。
➢6分間の情報ビデオでNIO Pilotの主要な機能を説明し、続いて10問の選択式クイズが出てくる。
✓ 動画を見た後、アプリユーザーは10の質問すべてに正解し、200 NIOクレジットを受け取り、運転支援機能
にアクセスできる。
✓ 自動運転ではなく補助運転機能としてNOPを強調している。
15,33
45
X-Pengの動向
◼ Q4の出荷に向け、ノルウェーに最初のP7 EVを船積みした
➢XPengは、Teslaのデザインをコピーしたり、ソースコードを盗んだりしたとして、以前トラブルに巻き込まれ
ていたが、その訴訟は最終的に解決されている。
➢XPengは2018年にG3 SUV、2019年にP7セダンを中国で出荷し、最近はP5という新しいセダンをデ
ビューさせ、予約注文を受け付けており、中国での価格を競合のTesla Model 3より$14,000低くアグ
レッシブに設定している。
➢今回のP7は海上輸送されている間、現地での顧客体験、販売、配送、サービス、充電、ライフスタイル施
設の包括的にカバーを確立する。
31
ノルウェー向けの中国の船に搭載するために並ぶXPeng P7 EVセダン <出典:XPeng>
Xpeng MotorsのP7 EVセダン
46
BYDの動向
◼ 売上増だが、半導体コストが利益を下げた
➢6月までの6か月間で246,689台の自動車を販売し、その半数以上がHEVとBEV。
➢売上高は54%増の891億元だが、純利益は30%減の11.7億元($180M)。
✓ 中国のNEV市場におけるBYDの市場シェアは、年初からほぼ5%増加し6月に16%に上昇
➢中国乗用車協会によると、7月の自動車、SUV、MPVの総販売台数は前年比6.4%減だったが、NEV
(新エネルギー車)の販売台数は約170%増の222,000台。新エネルギー車の年間予測を、以前の推定
220万台から240万台に引き上げた。
20
47
Geely (Zeekr)の動向
◼ GeelyのEVブランドZeekrはCATL等から$500Mの投資を受けた
➢Intel Capitalが投資ラウンドを主導し、CATL、 Bilibili、Cathay Fortune Group、Boyu Capitalの計5社が
投資。
➢Zeekrは中国の若くてトレンディな市場セグメントを目指したEVブランドで、今後5年間で6種のモデルを
導入する計画であり、2025年までに年間売上高65万台を目標としている。
22
48
Xiaomiの動向
◼ Xiaomiが「小米汽車(Xiaomi Automobile)」として正式にEV市場に参入
➢Xiaomi Automobileは10B元(約$1.55B)の資本で登録し、2万件を超える履歴書から厳選した300人
近くの従業員が既に働いている。
➢XiaomiはパートナーシップのためにBYD、長城汽車、武陵モーター、SAICなどいくつかの自動車メーカーと
話し合っているが、まだ実現した話はない。
➢今後10年間で60B元以上(約1兆円)を投資する計画を表明している。
10
49
バッテリーの動向
◼ CATLは増産を加速するために$9B調達
➢CATLの直近の投資は$3Bで、今回1回の資金調達で$9Bは大きい
✓ 資金のほとんどは、中国の3つの工場で生産能力を展開する計画を加速するために使用される。
➢CATLは、年末までに世界の生産能力230GWhに達する予定で、BEV年間約400万台分のバッテリー容
量となる。
✓ CATLは、2025年までに生産能力を1,200 GWhまで増やす計画を表明している。
49
50
充電インフラ
◼ Electrify Americaは南カリフォルニアで大型EVトラック60台向けに34箇の
急速充電器を設置
➢NFI Industriesは、トラックやトラクター、トレーラー等のサプライチェーンソリューション企業で、EVの実装を
成功させるには、適切なパートナー、テクノロジー、安全で信頼性の高い急速充電インフラストラクチャへ
のアクセスが不可欠であることを学んだ。
➢Electrify Americaは、一般EV用に2025年までに米国とカナダで1,800箇所のステーションで約10,000
チャージャーを設置予定。
◼ Airbnbでは、宿泊施設にEV充電器があるか検索できるようになっている
➢宿泊施設のレンタルマーケットプレイスAirbnbからの夏のアップデートで、顧客は滞在中にEV充電器を含
む宿泊施設を検索できるようになった。
14,57
51
充電チャージャー
◼ Siemensは今後4年でEVチャージャーを百万台生産
➢今後4年間で、米国市場向けに100万台を超えるVersiChargeレベル2 AC商用および住宅用EV充電器を
生産し、既存のEVインフラストラクチャ向け生産を増強。
✓ 2021年に工場の場所を選択し、2022年初頭に充電器の製造を開始。
✓ 2019年から、Siemensは米国でバス、トラック、大型電気自動車等フリート用DC EV充電器を製造している。
29
52
半導体・部品不足
◼ 一人のCOVID感染がトヨタの出荷を止めた
➢ベトナムで最大級のワイヤーハーネス組立て工場で、一人の労働者がCovid-19(デルタ種)の検査で陽
性を示し、8月4日、州当局は工場の操業を停止した。
✓ この工場は、トヨタの主要サプライヤーによって運営されており、ベトナム最大のワイヤーハーネスの組み立て
業者の1つ
✓ ベトナムは日本最大のワイヤーハーネスの供給源
✓ 東南アジアでは、労働集約的なプロセスで安価にできるという理由でハブが形成された
➢デルタ種は当時東南アジアの国々に急速に広まり、マレーシアからは特に半導体系部品の確保が困難
になった。
✓ トヨタだけでもマレーシアとベトナムで400以上の工場を持つサプライヤーと協力している (Bloomberg)
➢効率を優先し、最小限の在庫を維持するという自動車業界の戦略(ジャストインタイムシステム)がパン
デミック後の世界で耐え得るか?という課題を引き出した。
➢トヨタは、9月の自動車生産を以前の生産計画に対して40%削減すると発表。
4
53
半導体・部品不足
◼ 半導体不足の世界の自動車メーカーの2021年の売上に対する影響は
$210Bに及ぶ
➢AlixPartnersによる最新の予測であり、今年の半導体危機により、世界の自動車メーカーは770万台の
生産が減る。
✓ これは、同社が以前見積もった390万台のほぼ2倍。
✓ 自然、火事、Covid-19のおかげで、危機の解決は遠のいた。
★
➢今後、売上高が減少する。
✓ 同社の売上減の予測は、今年1月$61B、5
月$110B、今回$210B。
✓ これまで十分な在庫があったため、売上に影
響はなかったが、もう在庫がない。
✓ 自動車の価格が急騰し、8月に米国で記録
的な$43,355に達した。
✓ 半導体のリードタイムは記録的な21週間と
なり、半導体不足が何年も続く可能性があ
る。
54
自動運転の動向
◼ Waymoの自動運転は99%出来ているが、残りの1%が最も難しい
➢Waymoは、長年の慎重なテストを経てもロボタクシーサービスをフェニックスから拡大しておらず、自動運
転車を追加する生産プロセスも非常に遅い。
➢99%の問題が解決したが、最後の1%が問題であることが判明した。
✓ 建設作業員、自転車、左折、歩行者などの小さな障害が、コンピュータードライバーにとって依然認識困難。
◼ ドライバーレス自動運転は、新たな仕事を生む
➢今日自動運転車会社は自動運転技術を商業化する計画を具体化し始めている、遠隔車両支援
(Remote Vehicle Assistance)は大規模展開の重要な部分になっている。
➢リモートオペレーターは、ロボットカーが状況に対処する方法がわからない時、例えば、この車は駐車して
いるのか、それとも移動しようとしているのか?道路工事を避けて走る余地はあるか? - ロボットカーの
脳から発信される質問に答える。
✓ 実際にどこかのゲーム機から車をリモートで操縦するわけではない点が重要。
➢Waymo、Aurora、Zoox、Cruise、ArgoAIはリモートの人間オペレーターを利用する。
➢リモートオペレータはキャリアアップのない一時的な仕事ではなく、自動運転技術のコア部分であり、従業
員化されスケールアウトしている。
44,52
55
MaaSの動向
◼ Yandexは(ロシアの)Uberから食料デリバリー、自動運転ベンチャーを買い
取る
➢ロシアのインターネット大手であるYandexはUberの株式を買い進めており、$1Bで両社のライドヘイリン
グとカーシェアリングの合弁事業への出資比率を66.5%から71%に引き上げ、さらに$2Bで残りの
Yandex.Eats、Yandex.Lavka、Yandex.Deliveryの100%を取得する2年間のコールオプションを受け取る。
➢ロシアではライドヘイリングが急成長しており、タクシー事業と補完的な食品配送技術とYandexのMarket
eコマースのより緊密な統合が期待されている。
13
56
MaaSの動向
◼ Didiの株価下落にもかかわらず、シェアモビリティへの株式公開への興味は
下がらない
➢2014年以降のこのセクターへのVCおよびPEの総投資額は、年末までに$100Bに近づく見通し。
✓ シェアモビリティに賭けようとしている株式投資家は、依然としてUber、Lyft、Didiだけでなく、より多くの選択
肢を手に入れようとしている。
➢Grabには、月間25M人のアクティブユーザー、Gojekは、1億人のユーザが居り、ライドヘイリングサービス
のユーザー数は世界全体で13億人にのぼり、投資家にとって引き続き、魅力的な数字になっている。
✓ 但し、これらの企業のほとんどがまだ利益をだしていない。
7,13
57
MaaSの動向
◼ Amazonは配送ドライバー不足解消のため、マリファナ喫煙者も採用
➢Amazonは配達パートナーである、配送請負業社経営者に、マリファナ使用の応募者を除外しないことを、
「目立つように宣伝する」ことをアドバイスしている。
✓ マリファナのスクリーニングにより、労働者プールが最大30%削減され、除外しないことで応募者の数を
400%も増やすことができる、という。
➢ドライバーの採用は配達事業主最大の関心事。Amazonの契約ドライバーは時給$17で、夜遅くまで働く
こともある一方、スクールバスのドライバーの多くは夕食までに家に帰れて時給$20以上。
9
58
その他の動向
◼ 最新のIPCCレポートから気候変動に関する5つの重要なポイント
➢8月9日、国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC: Intergovernmental Panel on Climate Change)
は、世界の気候科学の現状に関する最新の包括的な報告書を発表した。
54
➢新しい報告書は、「人間が大気、海、陸を暖めたことは明
白だ」という決定的な声明で始まる。
1. 過去10年間は、125、000年のどの時期よりも暑かった。
▪ 平均気温を19世紀後半の平均よりも約1.1℃上昇させた。すでに地球を
1.5°C加熱するのに十分な温室効果ガスを大気中に放出済み。
2. 20年前は、異常気象を温暖化に関連付けることは事実上
不可能だったが、2013年のレポート以来、異常気象をリア
ルタイムで分析気候変動との関連を判断できる様になった。
3. 科学者たちは、温室効果ガスの排出により気温がどう変化
するかの予測精度が高まった。
4. 排出を停止すれば、暖房は止まり、温度は数十年で安定す
が、海面上昇などのいくつかの影響は、何世紀にもわたって
不可逆的なままだ。
5. IPCCのボランティア科学者は、このレポートを発表する前に、
すべての国連政府との合意を形成した。
59
その他の動向
◼ 新たな緊急性により、IPCCはカーボン除去を推奨している
➢今回提出されたIPCCによる最新の科学的評価の中に、あまり注目されていない指摘がある。それは、既
に大気中に注いだ数十億トンの二酸化炭素を二酸化炭素除去 (または負の排出)で回収する方法を見
つける必要があるという点。
✓ 現在、二酸化炭素は大気中に約415ppm滞留しており、将来地球が居住可能であり続けるかどうかは、す
でに大気中にある1兆トンの炭素を世紀末までに除去することに依存していると推定している。
✓ 現在の回収能力は年間約5000トンに過ぎない。上院が今週可決した超党派のインフラ法案では、炭素回
収のために$9B以上が含まれている。
50
60
その他の動向
◼ グリーン燃料はEVの世界でもガソリン車を延命できる
➢e-Fuelは、電気で水を水素と酸素に分解して作られる水素を二酸化炭素と結合し、ガソリンやディーゼ
ルに似ているが本質的に排出物のない液体製品に変換する。
✓ トヨタとAudiは、e-Fuelあるいは合成燃料の可能性を模索している自動車メーカーの一部であり、Porscheと
エネルギー大手のExxon Mobileは来年にも生産を開始する予定。
✓ 日本は、10年の終わりまでに大規模な製造技術を確立し、2040年までに合成燃料を商業的に供給するた
めに取り組んでいる。
12
ご清聴
大変ありがとうございました

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