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大学生研究フォーラムは・・・
公益財団法人 電通育英会設立50周年事業
東京大学/京都大学/電通育英会共催
2008年よりはじまり、今年で6回目
2008年から2010年までは京都大学×電通育英会
2011年から東京大学も参加
今年、はじめての首都圏開催
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わたしたちがコラボする意味
大学生研究(溝上)×企業人材開発研究(中原)
●グローバル化を背景にどちらも揺れている
・揺れる高等教育、激化する企業の競争環境
●「大学生から社会人への移行期」が揺れる
●大学にとっての「企業へのエントリー」
・大学教育の達成度(アウトカム)の指標の一つ
●企業にとっての「大学時代」
・迅速な組織社会化(Swift Organization)
・採用指標、そして予期的社会化資源のひとつ
高等教育論
正課・正課外の学習経験
経営学習論
組織適応と学習、達成
入社・マネジャーへの発達
大学から企業までを縦断的に把握する
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企業関係者と大学関係者の不幸な出会い
よくあるのは「責任のなすりつけあい」
●企業関係者
「だから、大学はダメなんだ」
「大学は全然変わっていない」
●大学関係者
「企業は自分のところの利潤しか考えない」
「変わらなければならないのは企業だ」
「自分の被教育経験」をもとに過去の大学を語る
「企業=利潤」の固定的イメージのもとに想像する
必要なのは「現状の把握」「前向きな対話」
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「今日の過ごし方」を
こう、ご提案させていただきたい
①グローバル化×教育 安西先生 午前中
②午後のセッション
・「大学の今を知る」「企業の今を知る」
③「学生のうちに経験させたいこと」を考える
「今日」を多様な意見をもとに解釈し、内省の
きっかけを行う場にしたい
皆様、どうぞよろしく御願いいたします!
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午前中の安西先生のセッション
●「自分の目標を自分で見いだし、実践する力」であ
る主体的な学習(Self-agency)は反復学習と矛盾し
ない(一般にトレードオフだと考えてしまう)
●MOOCを含め、「主体性前提社会」
「個人化社会=自らの個人史を自らつくりあげ、
自己の意思決定によるリスクを自ら引き受けてい
かざるをえない社会」
●そういう主体性を育む環境をいかにこう得する
か? PBL含め「コーミュナル」に構築されるものか
●「議論している場合じゃない、実践しかない」
もはや「待ったなし」?
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午後、Learningful Sessionは3層構造です
①まずは「大学 / 大学生の今」を知る
・特に企業との接点がありそうなトピック
大学生のキャリア
大学生のインターンシップ
大学生の留学
②次に「企業の今」を知る
・特に人材活用に焦点をあてて
変わる?採用活動
変わる人材活用
③「学生のうちに経験させたいこと」を考える
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450名の参加者の皆さまにも
情報の「受け手」ではなく、
「知の探求者」として
参加することをお願いしたい
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お話しするときのポイント
①主語は「わたし」・・・わたしはどう思う
か? どうしたいのか?
– 「私たちは○○すべき」ではない
– 「世の中は○○すべき」ではない
②経験談、主観的大歓迎!
③違っていたら丸儲け
– 違いはあって「あたりまえ」である
– 違いを愉しむ
④とりあえず判断は保留
– 「勝ち負け」ではない
– 「正しい/正しくない」ではない
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まずはお近くの3名程度で自己紹介か
らはじめましょう!
●名刺交換
●自己紹介
●なぜここに来たのか?
1人1分 3分限定
チーンとなったら終了してください!
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午後、Learningful Sessionは3層構造です
①まずは「大学 / 大学生の今」を知る
・特に企業との接点がありそうなトピック
大学生のキャリア
大学生のインターンシップ
大学生の留学
②次に「企業の今」を知る
・特に人材活用に焦点をあてて
変わる?採用活動
変わる人材活用
③「学生のうちに経験させたいこと」を考える
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溝
上
慎
一
• 溝上慎一先生
– 京都大学
高等教育研究開発推進センター 准教授
• 大学生の学び、キャリア
本日のご報告①
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ふとした疑問
おひとり勉強病「ディスカッションの意義」を認めない学生がたまにいる
ディスカッションに参加せず、ひとり教室の隅にいる
中原「なんで参加しないの?」
男子学生「なんで、グループでやらなきゃダメなんですか? ひとりでやった
方が、間違いなくて、早いから、僕は、ひとりでやりたいんですよ。」
※学習されてしまった「ディスカッションからの逃避」「アクティブラーニングか
らの逃避」をいかにUnlearnするか?
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佐
藤
博
樹
• 佐藤博樹先生
– 東京大学大学院 情報学環
• 「大学生のインターンシップ、企業」
本日のご報告②
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中原が感じていたこと
■インターンシップはマルチステークホルダー
一般には、いかにインターンシップを意味づけ
(Sense-Making)ているのか?
・学生=仕事経験、採用に直結するのではないか?
・大学=就業体験を通じた、キャリア意味づけ
キャリア教育しているよ、という広報活動
・企業=一般にはどのように思われているのですか?
経営者
人事
現場のラインマネジャー
現場の受け入れ担当者
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松
尾
泰
樹
• 松尾泰樹さん
– 文部科学省 高等教育局 元・学生・留学生課長
– 7月から科学技術・学術政策局 人材政策課
• 「大学生の留学」
本日のご報告③
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中原が感じていたこと
■留学忌避は「快適を放棄できないこと」も背景にあるとメディアな
どでは言われる
日本は外国から比べて「快適」である。一度安心 / 快適空間に慣
れてしまうと、「非快適空間」には戻れない
↓(しかし、メディアの一般的イメージと異なり)
■「今の学生は異文化経験を従っている=伸びている」
・人口減少も加味すると、今の学生は留学に出ている
・しかし、2つの点で考えていく必要がある
①「韓国、インドの方が伸びている」=もっと伸びる必要がある
どの学生層を伸ばしていかなければいかないのか?
②「最近の学生は、面接で留学してるっていうんですよ
でも、内容を聞いたら、かなり違う」=ブームとしての留学
「質の高い留学経験」をいかに担保するのか?
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田
中
潤
• 田中潤さん
– 株式会社ぐるなび 人事部門長兼総務部門長
• 「変わる採用」
本日のご報告④
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中原が感じていたこと
■大学と企業の落差
・田中さんのお考えにもよりますが、僕は「獲得した / 求められる
学生の能力」なのかな、思いました
・かつて、大学と企業の間は「落差」がなかった
=いいんだよ、企業に入ってから、3年かけて学べば
いいんだから 「最初から期待されてない」
・今は、大学と企業の「落差」がある
=だからこそ、トランジションが問題になる
=今の仕事は「複雑、大規模、グローバル」。
どこに新人にふる仕事がある
=企業が落差を埋めるのか?
大学が落差を埋めるのか? その両者か?
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奈
良
崎
修
二
• 奈良崎修二さん
– 日産自動車株式会社 人事本部 副本部長
• 「変わる働き方・人材活用」
本日のご報告⑤
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中原が感じていたこと
■「グローバル化の議論に”今さらジロー感”がある」
・全売り上げに占める海外売り上げの大きさ
・企業の人材マネジメント
「企業の目標・戦略に合致した人材を、調達、育成、処遇、配置し
ていく計画的な試み」
どこから採用するかは、企業の目標・戦略に応じて変わる
日本企業だから、日本人がマネジャーに登用される?
日本企業だから、日本の大学から採用される?
グローバル化した企業では「日本という枠」は消えていく
全球どこにいても、最適な人が、その仕事を担えばいい
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お話しするときのポイント
①主語は「わたし」・・・わたしはどう思う
か? どうしたいのか?
– 「私たちは○○すべき」ではない
– 「世の中は○○すべき」ではない
②経験談、主観的大歓迎!
③違っていたら丸儲け
– 違いを愉しむ
④とりあえず判断は保留
「答え」を出さなくていい
答えは自分の状況に応じたかたちでしか
出しようがない
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話し合いたいこと
「大学生の今」「企業の今」の議論をもとに、その
上で、「学生のうちに経験させたいこと」を話し
合って頂きたいと思います
企業の方は、「自分のお立場」から感じたことを
大学の方は、「自分のお立場」から感じたことを
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溝上先生 / 佐藤先生のご発表
■(溝上先生)63.7%の大学生は教室外学習がほとんどなし
これは変えていく必要がある=大学・教員の責任=抗弁のロジックがない
「教員の仕事は、考えろということではない、考えさせること」(大村はま)
■(溝上先生)不確実な社会において「将来の見通し」をもとうとすること
そういう「心理状態」が、いわば「資本」として機能する社会
(中原・溝上編「躍進する企業人の条件」(春近刊、東大出版会)
▼
■(佐藤先生)「マルチステークホルダー三方良しのインターンシップ」を模索
大学生にとっても、大学にとってもメリットがあり、企業にとっても
メリットのあるインターンシップの模索(企業側にとってのメリットが不明瞭)
■インターンシップの企業における「意味づけ」の必要性
「マネジャートランジション」(中原近刊)
「実務担当者時代に教える経験、指導する経験」をいかにもつか?
社員育成のための「教材」となる
「職場の活性化」
組織参入者による組織の再活性化(Chao 1988)
いずれにしても、「積極的な意味づけ」が必要!
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松尾さん / 田中さんのご発表
■(松尾さん)グローバル化(全球化=異質なものの「出入り」が前
提の社会)「ふと、横を見ると隣に座っている人は違う国の人」(安
西先生)
・手っ取り早く、すべてを経験できるのが「留学」
・「異文化体験できるキャンパス整備」も大切
「半径10メートルの異文化体験」が、就業後、
「グローバルに活躍したい」というモティベーション
を規定する(東大中原研 舘野・木村・保田・中原 2012)
■(田中さん)多様な学生 / 意欲ある学生 / 他とは違った学生を獲
得する方法として、現在の「均質な採用方法」は妥当なのか?
・多様な学生が欲しい! そういうあなたはどうなんだ?
多様な面接、採用をしているのか? 横並びじゃないのか?
・採用とは「メッセージ」である
意図的であれ、非意図的であれ、その会社を伝えている
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奈良崎さんのお話
■(奈良崎さん)グローバルに一元化する組織の実態を感じる
・交渉相手、議論相手が、マルチステークホルダーで、しかも多様!
■(奈良崎さん)印象的な言葉、しかし、大切なこと
「日産は日本の会社であることを辞める気はないんですよ」
日本のDNA / ルーツ / 技術を失ってしまえば、勝てない
問題は「日本の会社であることは辞めない」、しかし、グローバ
ルに活躍する日本の会社が、日本の大学をどう見るか?
「日本の学生」を採用するか?
関連して、最近危機感を僕は感じる
「自分の同期は、海外で、バリバリと海外勢とわたりあい仕事をしてる」
「昔は、大学教員は2回くらいは海外で在外研究できた。しかし、
若手教員の海外経験は、就職も辛い。大学に入っても、ひたすら
管理業務にたたされる。サバティカルは名ばかり。」
「グローバル化時代を生き抜く大学生を育てる?
大学教員の”グローバル経験”“仕事環境”はどうなんだ?」
いわゆるFD、交換留学のかたちで、若手教員のグローバルな教育経験を
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■「大学と企業のトランジション」がこれからスムースになることはたぶんない
■しかも、わたしたちは「ノスタルジー」に浸っている時間はない
ライオンは夜ごとジャングルで眠りにつく。夜があけ、朝が来て、いちばん足の遅いガ
ゼルに追いつかなければ、うえてしまうことを知りながら。
ガゼルは夜ごとジャングルで眠りにつく。夜があけ、朝がきて、いちばん足のはやいラ
イオンに勝てなければ、誰かの朝食になってしまうことを知りながら。
だが、ひとつだけ眠りに落ちるライオンとガゼルの、どちらも知っていることがある。夜
があけて、朝になったら、すぐに走り出した方がいいことを。
(Fleedman, T. p115)
「大学が」「企業が」の時代ではない・・・・「大学と企業が」できること
たとえば・・・
・反復による基礎学力+アクティブラーニング/ 正統に採用時に評価すること
・「将来に対する省察」の機会 /多様な採用機会と若手育成とインターシップ
もう一度まとめ