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高血圧学会2014発表用
- 5. 「使い方」といいつつ「読み方」
PECOを読む
Patient:どんな患者に
Exposure:どのような治療、検査をしたら
Comparison:どんな治療、検査と比べ
Outcome:どうなるか
一次アウトカムの結果を読む
- 7. 確認3
幸せをアウトカムとする研究はない
症状のない高血圧患者は、治療によって
QOLが損なわれることはあるが、改善する
ことはない
仕方なく脳卒中を予防するという論文を使う
仕方なく寿命を延ばすという論文を使う
- 9. 薬価はどうか
フルイトラン1mg 9.6円
ナトリックス1mg 12.2円
ロプレソール20mg 15.7円
エナラプリル2.5mg 37.7円
アムロジピン2.5mg 32.1円
バルサルタン40mg 61.4円
イルベサルタン50mg 68.5円
カンデサルタン4mg 72.3円
ロサルタン25mg 75.5円
- 11. ELITE
Lancet 1997; 349: 747–52
死亡は一次アウトカムでも二次アウトカムでもな
い
相対危険減少 46% [ 5–
69%]
- 18. アウトカムが変更されている!
研究デザインの論文
心血管イベントの発症(脳卒中、一過性脳虚血発作
、急性心筋梗塞、心不全の発症か悪化、狭心症の発
症か悪化、解離性大動脈瘤、下肢の動脈閉塞、透析
導入、血清クレアチニンレベル2倍の上昇)
Cardiovasc Drugs Ther. 2004;18:305-9.
結果報告の論文
心血管疾患の罹患と死亡(脳卒中、一過性脳虚血発
作による入院、心筋梗塞、心不全による入院、狭
心症による入院、解離性大動脈瘤、血清クレアチ
ニンの2倍の上昇、透析導入)
- 22. ARBの心不全に対する効果
出版バイアスによるものか
日本人に対する特異的な効果か
JIKEI、KYOTOから、後者の考えは取りにくい
残りの研究は極めて小規模
今となっては
日本の捏造論文と小規模研究によるバイアス
として説明する方が妥当ではないか
- 23. 振り返って:私のARBの使い方
ELITEは偶然の差の可能性が高いのでまず
ACE、他の降圧薬から
ELITEIIではACEとARBに差がなく、使い
慣れ、薬価の安いACE、他の降圧薬を優先
その後のメタ分析、VALUEでも同様
JIKEI、KYOTOはPROBEでソフトアウト
カムでの差が主体、デザインに決定的な問題
その後のメタ分析でもARBと他の降圧薬は
同等で、薬価の安い他の降圧薬を優先
- 25. まとめ
いかなるエビデンスが提示されようとも
患者の幸福のため
社会の幸福のため
エビデンスを使うのは、わたしであり、あな
たです
具体的には
高価で効果が同等なARBを第一選択として使
い続けるのかどうか
皆さんに問いかけたい