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Takano 20120825
- 1. 第72回次世代大学教育研究会、株式会社ディスコ8階第1会議室
2012年8月25日
現場から創発するイノベーション
~お客様センターから経営幹部への業務報告を通して~
2012年8月25日
明治大学 サービス創新研究所
髙野雅之・阪井和男・内藤隆・小林広尚
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- 2. はじめに
2/56
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- 3. 略歴
髙野雅之
明治大学 サービス創新研究所客員研究員
グローブライド株式会社お客様センター長
略歴
1960年 東京都豊島区目白生まれ
1979年 千葉市立高校卒業
1984年 早稲田大学社会科学部卒業
1984年 ダイワ精工(株)(現社名 グローブライド(株))入社
営業部 配属
2006年 ダイワ精工(株) お客様センター配属
2008年 ダイワ精工(株) お客様センター主事
2010年 グローブライド(株)お客様センター長
2010年 明治大学 サービス創新研究所客員研究員
現在に至る。 3/56
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- 4. 会社概要
社名 グローブライド株式会社
(2009年9月にダイワ精工株式会社より社名変更)
本社 東京都東久米市前沢3丁目14番16号
東京証券取引所市場第1部上場
設立 昭和33年7月29日
資本金 41億8,411万円
売上高 連結 577億5,400万円(2012年6月)
営業利益 連結 26億2,400万円(2012年6月)
経常利益 連結 14億5,700万円(2012年6月)
従業員 連結 4,615名 個別 645名
事業内容 釣用品、ゴルフ用品、テニス用品、
サイクル用品等の製造・販売 4/56
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- 8. ⇒ 何を課題として提起するか!
課題提供者に選定された時の心理状態の推移
お客様センターのミッションを振り返る
センター長としての仕事の棚卸
抱えている問題の抽出
課題の選定
8/56
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- 9. お客様センターのミッ
ション
お客様センターは、グローブライドとお客様と
の直接接点として、お客様満足度の向上を推進
し、グローブライドの利益に貢献することを目
的とします。
お客様満足度の向上
1.お客様センターの標準化・効率化
2.気持のよい、正確な受け答えの定着
フィッシング事業部との連携
9/56
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- 10. センター長としての仕事の棚
卸
予算・経費管理
システム及び環境の整備
・受電システムのメンテナンス、改善
・回答のために必要な資料(ナレッジ)の整備
オペレーターの教育、管理
・受電、メール内容のチェック、承認
・顧客応対教育(マナー、業務知識、商品知識)
・メンタルヘルス・ケア
・個々人の評価(査定)
・人員配置計画の策定と実行(異動等も含む。)
社内への情報発信、会議
・経営幹部への報告 (月1回) 事前報告会有り。
・FAQへの掲載要請(週1回)
・販促会議(月2回)
・品質保証会議(2か月に1回)
・その他会議
クレーム対応(主に部下の接客クレームへの対応)
個人情報管理システムの運営の検証
自らも電話にも出ます メール回答も行っています。
さらに全社へのCSの普及も行いたい!
10/56
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- 11. 抱えている問題の抽出
オペレーターの教育、管理
・受電、メール内容のチェック、承認
・顧客応対教育(マナー、業務遂行能力、商品知
識)
社内への情報発信、会議
・経営幹部への報告(月1回)・・・事前報告会
有り。
11/56
・品質保証会議(2か月に1回)
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- 12. 抱えている問題の抽出
その理由
オペレーターの教育、管理
・受電、メール内容のチェック、承認
⇒チケットへの具体的で正確な記入がなされていない。個人差が
存在。
・顧客応対教育(マナー、業務遂行能力、商品知
識)
⇒応対、業務遂行能力、商品知識の個人差が存在。
社内への情報発信、会議
・経営幹部への報告(月1回)・・・事前報告会
有り。
⇒現状で「よし」とされているが、自分自身では不満足! 12/56
・品質保証会議(2か月に1回)
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- 13. 課題の選定
社内への情報発信、会議
・経営幹部への報告(月1回)・・・事前報告会
有り。
⇒現状で「よし」とされているが、自分自身では不満足!
選定理由
1.他の問題は、解決方法が見えている若しくは自
分が主幹ではない。
2.サービス創新BARへの課題提起の動機、期待
に最も合致している。
3.選定課題が、交流制約法の目的である「現場か
ら創発するイノベーション」を発動する可能性を
秘めている。
13/56
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- 15. 1.事前報告会
所要時間 60分
毎月1回実施(第1週)
メンバー 4名
内容
1.予算・経費報告
2.経営幹部報告会内容
3.お客様センターから他部署へのエスカレーショ
ン内容
4.お客様センター各員の業務実績
15/56
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- 16. 2.経営幹部への報告会
所要時間 15分
毎月1回実施
参加メンバー フィッシング事業部経営幹部
営業部、マーケティング部、製造部のライン課長
以上 約30名
内容 前月のお客様センターの活動報告
1.受電、メール受信状況(前年対比、前月対比)
2.受付タイプ別受電状況(前月との比較)
3.商品群別受付状況(前年との比較)
4.新製品への反応
5.クレーム状況
16/56
6.その他特記事項(不定期)
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- 17. 3.経営会議関連日程表
日程 時間 場所
11日(月) 8:50~9:15 大会議室B A報告
9:15~9:30 お客様センター報告
9:30~9:50 B報告
9:50~10:10 C報告
10:10~10:20 休憩
10:20~11:15 D報告
11:15~11:50 E-1報告
E-2報告
E-3報告
11:50~12:00 F報告
12:00~13:00 休憩
13:00~14:30 G報告
14:30~14:40 H報告
14:40~14:55 I報告
14:55~15:10 J報告
15:10~15:30 K報告
15:30~15:40 L報告
15:40~15:45 M報告
17/56
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- 18. 4.報告の要約
コール数、タイプ別分類、商品別分類
・前月、前年対比の報告(数時の羅列)
新製品動向
・直近に発売した新製品の中から昇順に5~10アイ
テムを抽出し、問合せ内容を要約して提示。
クレーム
・集中したアイテムが存在した場合、その現象を
分析し、症状の類似性等を要約して提示。
その他
・お客様からのご指摘の中で、重要と思われるも
のを、できるだけ具体的にお客様の言葉で提示。 18/56
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- 19. 5.報告資料のサンプル
お客様センター &
SLP-CC お客様センター TEL対応タイプ別中
TEL対応数/メール数 分類
お客様センター+SLP-CC合計
曜日 月 火 水 木 金 月 火 水 木 金 2011年4月 5月
日付 1 2 3 6 7 8 9 10
数 構成比① 構成比② 数 構成比① 構成比②
時間内総発呼数 0 0 123 132 107 253 148 149 130 132
仕様・機能 963 61% 1,174 63%
TEL応答数 0 0 119 115 104 201 136 135 124 123
価格 20 1% 28 1%
応答率(%) ### ### 97% 87% 97% 79% 92% 91% 95% 93%
一次完了数 0 0 116 112 95 183 118 124 107 113
在庫 56 4% 67 4%
内
訳 一次完了率(%) ### ### 97% 97% 91% 91% 87% 92% 86% 92% 製 取扱方法 89 6% 118 6%
品
二次完了数 0 0 3 3 9 18 18 11 17 10
関 要望 6 0% 11 1%
連 メンテナン
他部門依頼数 0 0 0 0 2 3 2 0 0 0
ス 37 2% 23 1%
お客様センター(5名)
クレーム 188 8% 12% 209 7% 11%
時間内総発呼数 99 102 85 187 117 119 93 98
発売時期 106 7% 72 4%
TEL応答数 96 87 82 140 106 107 88 91
その他 114 4% 165 9%
応答率(%) ### ### 97% 85% 96% 75% 91% 90% 95% 93%
製品関連: 計 1,579 64% 100% 1,867 63% 100%
一次完了数 0 0 93 86 76 126 89 99 80 83
内 ア
フ 修理 357 54% 321 38%
訳 一次完了率(%) ### ### 97% 99% 93% 90% 84% 93% 91% 91%
連タ パーツ 229 34% 429 50%
二次完了数 3 1 6 14 17 8 8 8 ー
関 その他 78 12% 101 12% 19/56
他部門依頼数 0 0 2 3 2 0 0 0
5 4 5 5 5 5 5 4 アフター関連:
計 664 27% 100% 851 29% 100%
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- 22. 1.提案理由 (髙野の憂鬱)
報告時の反応がほとんどない(儀礼的になってい
る。)。
以前からの習慣とは言え、数時の羅列である。
報告者自身、マンネリ化を感じており、形骸化か
らの脱皮を図りたい。
せっかく、お客様より、年間39,023件もの直接の
アクセスがあるのに、不十分な提言となってい
る。
お客様の要望を的確に反映した報告になっている
のだろうかという疑問が常にある。
社内で相談できない。 22/56
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- 23. 2.質問内容(抜粋)
報告で何を実現したいのか命題がない。
会議中、他の報告では質問、討議があるのか。
クレームの内容は分類されているか。
データはどのように蓄積されているのか。
データの抽出方法とその柔軟性。
23/56
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- 24. 3.質問への回答
報告で何を実現したいのか命題がない。
⇒お客様の声から製品・サービスの改善を行う。
会議中、他の報告では質問、討議があるのか。
⇒ほとんどなく、淡々と進んでいく。
クレームの内容は分類されているか。
⇒時間軸、現象等の分類はされていない。
データはどのように蓄積されているのか。
⇒Call Ticket及び全通話録音により記録されてい
る。
データの抽出方法とその柔軟性。
24/56
⇒あらかじめ想定された設定に基づき抽出。
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- 26. 5.グループ討議の結果
報告のテーマ
・命題がない。
・仮説に基づいて発表。
・内容の対象者を明確に絞り込む。
・お客様の生の声に要望が存在する。
データの分析手法
・数字の分析が不十分。
・顧客の要望分析が必要。
・クレームが、購入後、何時の時点で、どのような不具合が
起きて生じたかがの提示がない。
プレゼンテーションの手法
・結論から何故ならでデータ開示。
・見せ方を考える。
・伝えたいことを抜き出して分かりやすく提示。 26/56
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- 27. 6.課題提供者の感想
質問を受けることにより、提供者自身の中で、課
題の焦点がより明確になっていった。
同一の社会、グループに属することにより(すな
わち会社)、自分自身も硬直化していた実感。
期待通りに新しい観点からの提言を頂けた。
自分の課題に対して、利害関係のない参加者が、
真剣に向き合い議論を交わして頂けた。
課題に対してのモチベーションが高くなった。
27/56
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- 28. サービス創新BARへの
課題提供を経験し
て
28/56
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- 29. 取り入れる改善事項
報告のテーマ
・命題がない。
⇒再定義の際に解決:お客様情報から当社の改善すべ
き
点を抽出し、出来得る限り、聞き手に伝わるものに
改善する。
・仮説に基づいて発表。
・お客様の生の声に要望が存在する。
データの分析手法
・クレームが、購入後、何時の時点で、どのような不
具合が起きて生じたかがの提示がない。
・数字の分析が不十分
29/56
プレゼンテーションの手法
・伝えたいことを抜き出して分かりやすく提示
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- 30. すぐに取り入れた改善事項
報告のテーマ
・命題がない。
⇒再定義の際に解決:お客様情報から当社の改
善すべき点を抽出し、出来得る限り、聞き手に伝
わるものに改善する。
プレゼンテーションの手法
・伝えたいことを抜き出して分かりやすく提示。
・結論から何故ならでデータ開示。
30/56
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- 31. 4月の失敗 ~プレゼンテーションの手法~
いきなり、改革を試みると、報告を受ける立場の
人が戸惑う。
* BARの直後、4月の発表資料の一部を変更
(受電状況の部分を全面改訂)を行ったところ、
事前報告会で受け入れられず。
反省と改善
表現方法を少しづつ変更すべきであった。
従来の提示方法を残しつつ、新しい発表を1、2
点付加していく。 31/56
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- 32. 改善失敗事例
変更前 変更後
お客様センター
& SLP-CC 1.3月受電及びメール状況
TEL対応数/メール
数
2011年3 111
お客様センター+SLP-CC合計 ①電話 時間内総発呼数 ○○ 件 月
△△ 件 昨年対比
%
曜日 月 火 水 木 金 月 火 水 木 金
日付 1 2 3 6 7 8 9 10
時間内総発呼数 2010年3
0 0 123 132 107 253 148 149 130 132 △△ 件 一昨年対比 75%
月
TEL応答数 0 0 119 115 104 201 136 135 124 123
応答率(%) ### ### 97% 87% 97% 79% 92% 91% 95% 93%
2011年3 110
応答数 ○○ 件 月
△△ 件 昨年対比
一次完了数 0 0 116 112 95 183 118 124 107 113 %
内
訳 一次完了率(%) ### ### 97% 97% 91% 91% 87% 92% 86% 92%
2010年3
二次完了数 0 0 3 3 9 18 18 11 17 10 △△ 件 一昨年対比 81%
月
他部門依頼数 0 0 0 0 2 3 2 0 0 0
応答率 ○○ %
お客様センター(5名)
時間内総発呼数 99 102 85 187 117 119 93 98
128
2011年3
②メール 受付数 ○○ 件 月
△△ 件 昨年対比
TEL応答数 96 87 82 140 106 107 88 91 %
応答率(%) ### ### 97% 85% 96% 75% 91% 90% 95% 93%
一次完了数 0 0 93 86 76 126 89 99 80 83 2010年3 103
内 △△ 件 一昨年対比
月 %
訳 一次完了率(%) ### ### 97% 99% 93% 90% 84% 93% 91% 91%
二次完了数 3 1 6 14 17 8 8 8
32/55
他部門依頼数 0 0 2 3 2 0 0 0
5 4 5 5 5 5 5 4
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- 33. この変更がなぜ受け入れられなかったのか
従来型の表を口頭で説明すれば良く、表そのもの
の追加は不要との指摘を受ける。
デイリーの数字を見せながら、最後の月の集計部
分を口頭で説明する方が、日々の対応の状態をア
ピールでき、説得力があるとの考え方。
簡素化されすぎている。従来型表示の安心感。
33/56
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- 34. 5月報告改善についての思索
「仮説に基づいて発表」について ⇒ 準備不足で見送り
従来型の集計では、ある程度の仮説も構築が難しい。
頭の中で顕在化している仮説を新しい集計作業によって照合
を行う必要性が出てきた。⇒どのような角度からの集計が必
要か?
仮説を検証できる Call Ticket ができるためにオペレー
ターのスキルを上げる必要を痛感。
そこで、5月の改革では、仮説を提示するのをやめて、
顧客の行動記録に語らせる手法に切り替えた。
34/56
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- 35. 5月報告会での改革
報告のテーマ
・お客様の生の声に要望が存在する。
⇒要点をまとめたお客様の声ではなく、オペ
レーター
が記入した、より肉声に近い言葉をそのまま使
用。
データの分析手法
・クレームが、購入後、何時の時点で、どのよう
な不具合が起きて生じたかがの提示がない。
⇒購入後の経過時間で集計し、円グラフ化
プレゼンテーションの手法 35/56
・伝えたいことを抜き出して分かりやすく提示
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- 36. 5月報告会の内容
【改革】
新製品への反応
1.お客様から頂いた言葉をそのまま記入。
2.5月に発売された新製品のうち、問合せが集中した
ものをピックアップという表現を使った。
クレーム状況
1.お客様から頂いた言葉をそのまま記入。
2.クレームの申し出と購入時期との相関関係を円グラフで提示。
3.クレームの生データを加えた資料を報告会の前日に会議参加者へ
メールを送信。
【従来型】
受電、メール受信状況(前年対比、前月対比)
受付タイプ別受電状況(前月との比較)
商品群別受付状況(前年との比較)
36/56
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- 37. 5月の報告への反応
「クレーム」に関して、会議の席上、該当商品を
担当する副部長より「お客様センターより連絡を
受けて、現在対策を検討中です。」と発言があっ
た。
報告会の翌日、該当商品の開発課長より「新製
品」に関する発表の内容について、現象の原因に
関しての詳細な報告があった。
クレームの申し出と購入時期との相関関係の円グ
ラフの提示は強いインパクトがあり、参加者の顔
色が変わった。 (購入後1年未満:72%)
★これらの発言、反応が意味するところ。
要約していない、お客様の生の声に強い発信力が
あることが証明された。 37/56
新しい切り口と見せ方が強い印象を与えた
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- 38. 次に取り組むテーマ
報告のテーマ
・仮説に基づいて発表。
データの分析手法
・数字の分析が不十分
38/56
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- 39. 次に取り組むテーマ
報告のテーマ
・仮説に基づいて発表 ⇒誰が顧客かを探る。
*データに基づいた仮説の構築。
1.Call Ticketの分析。
2.通話録音より肉声の解析。
データの分析手法
・数字の分析が不十分
1.アクセス回数からのアプローチの試み。
2. 受電記録システムの機能をシステム製作会社
に
照会。
39/56
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- 40. テーマへの心構え
自分への戒め
お客様の声を率直に伝えていく。
・脚色を加えない。
客観的で合理的な発表に留意する。
データで立証できない限り、特別な場合を除き発
表しない。
・メール等、別の方法で担当者へ伝える
相手にも立場があることを十分に認識し、過激な
言葉の表現は使わない。
40/56
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- 41. 仮説の構築 ~当社にとって誰が顧客か~
Call Ticket の分析
お客様のアクセス回数の集計
(集計期間:2012年5月1~17日の11日間)
アクセス数 受電数 比率
1 806 48.9%
2 159 9.6%
3 111 6.7%
4 73 4.4% 2~4回のお客様比率 20.8%
5 69 4.2%
6 33 2.0%
7 30 1.8%
8 19 1.2%
9 23 1.4% 5~9回のお客様比率 10.6%
10~ 160 9.7% 2~9回のお客様比率 31.4%
20~ 93 5.6%
50~ 34 2.1%
100~ 15 0.9%
200~ 2 0.1%
300~ 24 1.5% 10~300以上のお客様比率 19.9%
複数回計 843 51.1% (2~300回以上のお客様比率)
総合計 1649 100.0%
特徴
・初めて電話される方より複数回電話を頂いた方が多い。
・2回目のお客様より10~19回のお客様が多い。
・10回目以上のお客様の比率が約20%を占めている。 41/56
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- 44. 通話の特徴
お客様が当社に対し、非常に気を使いながら話し
ている。
当社の過去の品質との比較をしている。
社名の変更の話題が出た。
当初はクレームであったものが、商品の相談に変
化している。
最後はお客様本人が結論を出し、電話が終わって
いる。
44/56
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- 46. 仮説の構築 ~当社にとって誰が顧客か~
クオリティーの高い商品を求めている。
(耐久性、デザイン、塗装の仕上がりなど)
高額品志向が強い。
国産品志向が強い。
信頼・期待値が高い。
意見を反映して欲しい。
お客様に記憶されているのはダイワ精工。
釣りの話をしたい。
★こうした要望を持った、ロイヤリティーが高く強い、息の
長いファンによって、当社は維持されている。 46/56
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- 47. データの分析手法
データの分析手法
・数字の分析が不十分
1.アクセス回数からのアプローチの試み
⇒法則性の抽出(今回は偶然からの発見。)
2. 機能をシステム会社に照会
⇒条件を入れてソートしたデータをCSVで吐
き出せ
る機能を持っていた。
⇒データ抽出の切り口の幅が広がり、時間も
47/56
大幅に
短縮される。
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- 48. 法則性の抽出(今回は偶然からの発見。)
お客様センターは、直接顧客に接する当社唯一の
サービスフロントである。
~阪井和男先生の「交流制約法」より~
サービスフロントはカオスの縁。
カオスは完全に混沌とした状態ではなく、あらゆ
る秩序が存在している。
顧客の欲求を無意識的に 暗黙知として獲得ずみ 。
48/56
作成者の承諾なく本資料を外部に公開することを禁じます
- 49. 年間39,023件の情報
電話数 33,421件
メール数 5,602件
しかも5年以上、情報の全てに接していると法則
性が見えてくる。
自分の頭の中で顕在化している法則性と直感的に
持っている法則性が存在していた。
49/56
作成者の承諾なく本資料を外部に公開することを禁じます
- 50. 「無意識的に 暗黙知として獲得ずみ」の
実例
2012年5月1日から5月17日の11日間における受電数から
お客様のアクセス回数の抽出
無意識でアクセス回数のピッチを設定
アクセス数
1、 2 、3、 4、 5、 6 、7、 8、 9 、10~、 20~、 50~ 、10
0~、 200~ 、300~、 複数回計
阪井和男先生の分析
お客様のアクセス回数にたいする累積受電数の「べき分布」を調べてみたら、
y = 1156.3x-0.701
R2 = 0.9484
という結果で、決定係数が約95%ですから、やはり「べき分布」といっていいで
しょう。
このとき、指数の0.7は、フラクタル次元を意味します。
50/56
作成者の承諾なく本資料を外部に公開することを禁じます
- 51. 51/56
作成者の承諾なく本資料を外部に公開
することを禁じます
- 54. まとめ
サービス創新BARという機会により、個人別アク
セス回数と受電数の関係という新しい視点に出会
い、その後の勉強会で、更に全く新しい統計手法
をご教授頂き、解析の幅が広がった。
ベキ分布、フラクタル係数とは、自然科学の事象
統計及び予測の手法。
0.7という係数は、ガラスのコップを落し、中央か
らの距離と破片の分布と同じことが分かった。
例
・ハヤブサの再突入時の落下物の飛散状態の系
数:0.7
・東日本大震災の余震の数と規模の系数:0.7~0.9 54/56
個人別アクセス回数と受電数の関係が、自然法則
と合致したことの発見と驚き!
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- 55. 今後の課題
収集期間によって、傾向が異なっているか同じ
か?
プロモーションの効果測定に使える可能性があ
る!
「高額指向」の傾きが大きいので、いかに小さく
出来るかが課題。
受け身のコミュニケーションからの脱却が必要か
もしれない。
(メルマガを止めてしまった。直販は行っていな
い。)
55/56
*集計が現在手集計のため、時間かかり過ぎてお
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り、