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日本のポピュラー音楽に見るインディーズの成立条件
- 6. 2.インディーズの現況
出版の売り上げ推移出版の売り上げ推移
300,000,000
書籍+雑誌実売総金額推移
200 000 000
250,000,000
150,000,000
200,000,000
雑誌
実売送金額
万円
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ピークは1996年、 2兆69,80億0,802 万円、2006年、 2兆26,27億8,537 万円
各年 年鑑 筆者作成各年出版年鑑より筆者作成
- 10. 2.インディーズの現況
同人ゲ ム 成功例同人ゲームの成功例
2000年~
TYPE MOON 有限会社ノーツTYPE-MOON、有限会社ノーツ
2000年、同人サークル「TYPE-MOON」がコミックマーケッ
トで『月姫』を発売 評判をよび 多くの二次利用作品が出トで『月姫』を発売。評判をよび、多くの二次利用作品が出
現
TYPE-MOON自身も 月姫の世界観を持つ公式格闘ゲーTYPE-MOON自身も、月姫の世界観を持つ公式格闘ゲ
ム『 MELTY BLOOD』を発売、大ヒットにより、アーケード
ゲーム・コンシューマゲーム化・漫画化される
2004年、有限会社ノーツ(TYPE-MOONを法人化したもの)
が『Fate/stay night』を発売、大ヒットにより、テレビアニメ
植 ガ が われ化、PS2への移植、マンガ化が行われる
- 13. 2.インディーズの現況
音楽インデ ズ市場規模音楽インディーズ市場規模
年 2001 2002 2003 2004 2005 2006年
音楽ソフト市場規模1) 513156 452416 (434918) (423804) (436916) (446880)
オーディオレコード合計 494682 443129 399690 377369 367237 351564オ ディオ 合計
額2)
音楽配信2) ― ― ― (15000) 34283 53478
インデ ズ市場規模 ) ( )インディーズ市場規模3) 18474 26400 (35228) (31435) (35396) (41838)
インディーズ伸び率4) 25.80% 35.30% 33.40% (-
10.8%)
(12.60%)
(18.20%)
10.8%)
インディーズシェア5) 3.60% 5.80% 8.10% (7.40%) (8.10%) (9.40%)
音楽ソフト市場規模とインディ ズの市場規模の推移
注:単位のついていない数字の単位は百万円。カッコのついた数値は推計
各種資料に基づき樺島作成
音楽ソフト市場規模とインディーズの市場規模の推移
(c)Eichiro KABASHIMA13
各種資料に基づき樺島作成
- 19. 3-1.情報共有・展示スペース
(2) ライブハウス数の増加(2) ライブハウス数の増加
調査年 渋谷区 新宿区 杉並区 世田谷区 4区合計
23 区 合
計
調査年 渋谷区 新宿区 杉並区 世田谷区 4区合計
計
1985年 11 25 10 5 51 110
1990年 17 28 11 11 67 146
1995年 21 30 14 11 76 1821995年 21 30 14 11 76 182
2000年 21 38 20 14 93 223
2005年 31 39 19 24 113 257
タウンページに掲載された東京23区のライブハウスの数タウン ジに掲載された東京23区のライブハウスの数
樺島作成
(c)Eichiro KABASHIMA19
- 24. 3-2.制度化された新規参入
ほかの ンテンツほかのコンテンツ
一般に 展示・情報共有の場(ショーケース)のキャパシティ般に、展示 情報共有の場(ショ ケ ス)のキャパシティ
が増加すれば新規参入の機会は増える←インターネット
コミケの理念としてのオープン性コミケの理念としてのオ プン性
「コミケットはマンガ、アニメを中心とした同人、ファン活動に関わる人
達のコミュニケーションの場であり、一般に向けられた表現の発表の達のコミュ ケ ションの場であり、 般に向けられた表現の発表の
場である」
「コミケットに参加の意志を持つ、サークル全てを許容していかなけれ
ばならない」
サークル、一般参加者、準備会は、全て平等の立場である
「 表 お 自由な場 あ な ればな な「コミケットは、表現において自由な場であらなければならない
「新たな可能性を求める人達が作品に出会える為の場を恒久的に用
意していく」(コミケット準備会(2006)p 355)意していく」(コミケット準備会(2006)p.355)
(c)Eichiro KABASHIMA24
- 27. 3-3.開放された流通プラットフォーム
流通プラ トフ ムの発達 1970年流通プラットフォームの発達 1970年~
1970年前後:自主流通1970年前後:自主流通
1969年、URCレコード、エレックレコード設立
レコード店や楽器店と独自に販売契約レコ ド店や楽器店と独自に販売契約
背景:フォーク
1980年代半ば:原楽器店による流通1980年代半ば:原楽器店による流通
ロックやポピュラー音楽の楽譜(バンドスコア)、書籍、雑誌など全国の
レコード店に取り次ぐ取次店店 取り次ぐ取次店
楽譜と一緒にインディーズのCDも配送
背景:パンク
メジャー流通との違い:完全買取、注文単位(10枚程度)、レスポンス
通常の販売店は販売が困難
(c)Eichiro KABASHIMA27
- 28. 3-3.開放された流通プラットフォーム
(4)流通プラ トフ ムの発達 90年(4)流通プラットフォームの発達、90年~
1990年~:大規模レコード販売店チェーンによる流通1990年 :大規模レコ ド販売店チェ ンによる流通
タワーレコード1989年以降全国展開、HMV1990年
仕入れ部による全国支店流通、支店による独自仕入れ仕入れ部による全国支店流通、支店による独自仕入れ
ある程度以上の規模の都市に限られる
2000年~:メジャー・レコードの物流専業会社に業務委託で2000年~:メジャ レコ ドの物流専業会社に業務委託で
きるインディーズ流通専業会社による流通
ダイキサウンド:2000年から日本レコードセンター(以下NRC)に物流ダイキサウンド:2000年から日本レコ ドセンタ (以下NRC)に物流、
受注、情報処理の業務委託
バウンディ:2000年、ジャパン・ディストリビューション・システム(以下
JDS)に業務を委託
メジャーと同等条件(一枚からの翌日取り寄せ)が可能に
(c)Eichiro KABASHIMA28
- 36. 4.インディーズ時代のビジネス
イ デ ズ型ビジネスとメジ 型ビジネスインディーズ型ビジネスとメジャー型ビジネス
インディーズ型ビジネスインディ ズ型ビジネス
低予算=低い製作費、少ない広告宣伝費、
リクープ低、少ない販売数
ニッチ狙い
消費者が積極的に探して購入する(プル型販売)、忠誠度が高い
後置き タ ゲ トキ パ が存在しな後置きフィルター、ゲートキーパーが存在しない
遊びの要素
メジャー型ビジネスメジャー型ビジネス
高予算=高い製作費、高い広告宣伝費
リクープ高、多量の販売数リク プ高、多量の販売数
広く一般の人を対象
広告宣伝を積極的に行い購入してもらう(プッシュ型販売)、忠誠度低い
前置きフィルター、ゲートキーパーが選別
ビジネスの要素
- 38. 4.インディーズ時代のビジネス
チ化とア テ スト収入ニッチ化とアーティスト収入
インディーズのまま活動したほうが 収入が多い(レコード会インディ ズのまま活動したほうが、収入が多い(レコ ド会
社等の中間マージンがないから)、数の読める一定のファン
を獲得したメジャーアーティストが、インディーズに戻る、インを獲得したメジャ ア ティストが、インディ ズに戻る、イン
ディーズのままとどまるという現象が見られる
→ インディーズ環境の充実により可能になるインディ ズ環境の充実により可能になる
契約に縛られず 自分のペ スで創作が可能契約に縛られず、自分のペースで創作が可能
アーティスト数の増加に貢献
ニッチ化こそ、インディーズ成立の条件
(c)Eichiro KABASHIMA38
- 39. 4.インディーズ時代のビジネス
コアなフ ンを構築するコアなファンを構築する
ニッチ 5 000~10 000人程度のコアなファンを構築するニッチ、5,000 10,000人程度のコアなファンを構築する
一回、メジャーで名声、固定ファンを獲得する手も
その人、そのグループが作った作品だと、買い手に感じ
させる何かを継続する
作品の個性、シリーズ化?
ちょっとしたギミック、パッケージの工夫
地方性?地方性?
限定もの、ファンクラブ、コミュニティ化?
(c)Eichiro KABASHIMA39
- 41. 参照文献参照文献
日本レコ ド協会(2007)「音楽ソフト種類別生産金額の推移」日本レコード協会(2007)「音楽ソフト種類別生産金額の推移」
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田家秀樹 2004 『読むJ-POP 1945-2004』朝日新聞社田家秀樹,2004,『読むJ-POP 1945-2004』朝日新聞社
烏賀陽,2007,『Jポップとは何か -巨大化する音楽産業-』岩波書店
森川卓夫,2003,「ヴィジュアル・ロックの系譜」,井上貴子/森川卓夫/室田尚
子/小泉恭子『ヴィジュアル系の時代 ロック・化粧・ジェンダー』青弓社子/小泉恭子『ヴィジュアル系の時代 ロック 化粧 ジェンダ 』青弓社
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社会制度の構築に関する研究」 平成13年度A06計画研究「グローバルな規模で
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『 ブ 論』青宮入恭平, 2008, 『ライブハウス文化論』青弓社
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<http://www soumu go jp/joho tsusin/policyreports/chousa/tsushin houseikikaku/p<http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/policyreports/chousa/tsushin_houseikikaku/p
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梅田望夫(2006)「ウェブ進化論」筑摩書房
(c)Eichiro KABASHIMA41
- 42. 参照文献参照文献
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立命館大学 ト サ タ ( )「 キ 映画詳細年表検索結果立命館大学アート・リサーチセンター(2007)「マキノ映画詳細年表検索結果」
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株式会社虎の穴(2009)『会社概要』http://www.toranoana.jp/company/00003.html
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(c)Eichiro KABASHIMA42
- 43. 参照文献参照文献
株式会社ケイ ブ クス(2009)『会社概要』 h // k b株式会社ケイ・ブックス(2009)『会社概要』 http://www.k-b
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電通総研編(2008)『情報メディア白書2007』ダイヤモンド社
樺島榮一郎(2009)「個人制作コンテンツの興隆とコンテンツ産業の進化理論」東
京大学情報学環紀要『情報学研究』No.77, pp.17-41
(c)Eichiro KABASHIMA43