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現代の労働環境と 労働者の仕事観 勉強会2012.12.12
- 3. • 図書館界特有の非正規職員の雇用が悪化している
構造があるのではないか
– 指定管理者団体と行政の両方からの雇用
• 賃金が下がるスパイラルになっている
– →官製ワーキングプア論との接続が必要
– 図書館界特有の「やりがい」重視
• 学べる環境に対する優位性が重たい?
– →労働社会学との接続
– 就業目的が「図書館好き」な人が多い
• 低賃金でも働く人の供給過多
– →若者論との接続
- 7. • 雇用区分とは?
– 自社が雇用する人材を呼称の異なるいくつかの区
分に分ける
– それぞれに異なるキャリアや人事制度を適用する
• 正社員→総合職 一般職
• 非正社員→パート アルバイト 契約社員
• 効果
– 正社員に区分→企業内での長期的なキャリア形成
の機会を用意
• 配置転換、昇進など金属に応じ高度な仕事を担当
– 非正社員→より限定された範囲の仕事を担当させ
る*1
・*1.佐藤博樹・佐野嘉秀・原ひろみ.2003.雇用区分の多様化と人材管理の課題.
日本労働研究雑誌.p518
- 8. • 主な目的
– 教育訓練の体系を用意しやすい
– 処遇の仕組みを適用できる*
• 正社員→職務遂行能力に基づく賃金制度を設ける
• 非正社員→仕事内容に応じた賃金制度を適用
– 企業内でのキャリア形成の機会を提供可能
• 各人キャリアについての希望に応じた働き方を提供で
きる
– 介護の都合などで地元を離れらない→勤務地限定型雇用
– 短時間勤務を希望→パート社員
– コストを抑えるため区分内で均質に管理
- 9. • 正社員の採用の評価基準を高く設定
– 正社員の雇用保障を重視
– 期間の定めのない雇用契約を結んで雇用する社員
を解雇することは強い規制が存在
– 採用時の評価基準
• 技能・訓練可能性・人柄・性格なども評価対象に
– 非正社員に対しては慎重な選抜は行われないこと
が多い
• 自社で雇用している非正社員から正社員の登用を行う
際は正社員を採用しているときに準じた高い基準によ
る慎重な選抜を改めておこなうとこも
- 10. • 社員格付け制度とは
– 企業内における偉さの秩序を明確化
– 基本給を決める基準
• 年功制度
– 年齢・勤続年数
• 職能資格制度・職務等級制度など
– 社員が保有する職務遂行能力
- 11. • 格付けの基準となる要素
– 社員の企業に対する貢献度
• 年齢が高い人・勤続年数が長い人は経験を積み技能を持っていると
いう前提
– 働く人の努力に応じて変化
• 勤続年数の長さは「転職せず働き続けた」という努力の結果として
評価
– ある程度安定的
• 短期的に格付けが変動すると秩序が乱れる
• 個人業績・売上達成度等は一般的でない
• 職能資格制度は高資格者増大→人件費増大になる恐れが
あるため近年は職務等級制度の導入が検討されている
- 13. • 教育訓練の意義
– 仕事に関わる知識や能力は時間の経過ととも
に変化する
• 教育訓練を通じて技能能向上や内容の転換を図る
• 企業としては働く人の技能の変化を維持したり向
上させるため継続的な教育訓練を実施する
– OJT
– Off-OJT
– 教育訓練の提供はコストがかかるがそれ以上
の見返りとしての利益を期待している
- 14. • 近年の変化
– 非正社員の活用がすすむなか非正社員の戦力
化のための教育訓練に力をいれる企業も
• 期待される金属機関が短い日社員に対する教育訓
練の位階は限定される傾向にある
- 16. • 賃金の役割
– 働く人にとって労働の対価
– 働く人の仕事への意欲へ影響
– 企業を選択する上で大事な判断基準
• やりがいと賃金
– 社会が豊かになると賃金以外の要因が動機づけとして重要に
• 仕事上のやりがいや人間関係など
• ワークライフバランスの重視
– 一方、額自体よりも評価を読み取るシグナルとしての機能
も
• パート・アルバイトは賃金の水準を不満に思うことが多い*2
– 賃金の低さ自体より同様の仕事を行う正社員と比べて自らの賃金が福井ことによ
る場合が多い→あとで詳しく!
・*2.島貫智行.2007.パートタイマーの基幹労働力化が賃金満足後に与える影響.
日本労働研究雑誌.568
- 17. • 年功賃金の合理性
– 生活保障仮説
• 企業が社員の生活の安定を図ることを重視し、年齢と共に増加する
生計費の水準に合わせて賃金額を決めている
– 能力反映仮説
• 年齢や勤続年数に応じて社員は義の湯を向上させ個人業績といった
企業への貢献度が高まる
• 企業はこうした貢献度の伸びに応じて企業が賃金額を決めている
– 賃金仮払い説
• 企業が社員の長期の定着をはかるため、働き盛りの年齢層の時には
企業への貢献度から観て低めに賃金を支払い、キャリアの後期にお
いて貢献度から観て高めに賃金を支払う「あと払い」の賃金体系
- 19. • 日本の非正規雇用のなかで最も大きな部
分を占めている
– 同じ職場で働いている通常の労働者に比べて
一週間の所定労働時間が短い労働者を指す
– パートタイマーは増大の一途をたどる
– 2008年4月には「改正パートタイマー労働
法」が施行され部分的ながらパートタイマー
均衡処遇が求められるように
- 20. • パートタイマーの基幹化の影響
– パートタイマーが労働力のなかで重要な役割を担
うようになる
– 量的影響
• ある特定の産業や職種において特にパートタイムの活
用が進む
• 2007年時点でパートタイマーを活用しているのは
66.3%*3
– 質的影響
• パートタイマーの仕事内容・能力・責任範囲が向上し
正社員に近くなる
• 職務が正社員とほとんど同じパート労働者がいる
51.9%
・*3 厚生労働省.2008.平成18年パートタイム労働者総合実態調査
- 23. • 2010年現在、派遣労働者数は96万人*
– 非正規雇用者に占める割合は5.5%
– 2000年と比べると増加率は2.8倍
・総務省.「労働力調査特別調査」2005~2010,総務省「労働力調査詳細集計」
2002~2010
・推計値は「事業所・企業統計調査」2006による「別経営の事業所からの派遣・
下請従業者」数から「労働力調査」(2006)による「派遣労働者」数を引いた値
である・
- 24. • 派遣先企業の産業別構成比
– 製造業 36.3%
– 卸売・小売業 16.9%
– サービス業 11.0%
• 製造業に多い
・総務省.「労働力調査特別調査」2005~2010,総務省「労働力調査詳細集計」
2002~2010
・推計値は「事業所・企業統計調査」2006による「別経営の事業所からの派遣・
下請従業者」数から「労働力調査」(2006)による「派遣労働者」数を引いた値
である・
- 25. • 請負労働者とは
– 労働者は派遣元に雇用されつつ職場でも同じ
派遣元の指揮命令のもとで働く
– 請負先企業の注文に従い請負元企業が自ら
雇った労働者を使って委託業務を完成させる
- 26. • 請負労働者については詳しい実態は明ら
かになっていないが2006年において154
万人と推定されている*
・総務省.「労働力調査特別調査」2005~2010,総務省「労働力調査詳細集計」
2002~2010
・推計値は「事業所・企業統計調査」2006による「別経営の事業所からの派遣・
下請従業者」数から「労働力調査」(2006)による「派遣労働者」数を引いた値
である・
- 27. • メリット
– 労働者ひとりひとりにニーズに合った就業機
会を提供している
– 派遣労働者の約半数は自らの働き方に満足*4
• 都合にあわせて働くことが出来る
• 気楽に辞めることが出来る
• 仕事の内容が自分に適している
– 請負労働者でも約3割は現状を続けたい
・*4 大沢真知子.2004.派遣労働者の光と影.佐藤博樹編『変わる働き方とキャリ
アデザイン』勁草書房
- 28. • デメリット*
– 派遣先と派遣元が異なるため雇用主の責任が空洞
化
– 企業による人件費削減圧力のため労働条件の低下
を招きやすい
– 企業による雇用調整のための雇用の短期化や雇止
めを引き起こすこと
• 同じ職場という共通利害の基盤を見出しにく
くなっている現在、公平な働き方を考えるこ
とはわたしたちに共通の課題と言える
・伍賀一道.2009.派遣労働は働き方・働かせ方をどのように変えてきたか.大原社
会問題研究雑誌
- 30. • フリーターとは
– 定義は様々
– 厚生労働省
• 15歳~34歳で男性は卒業者、女性は卒業者で未婚の者
• 雇用者のうち「パート・アルバイト」のもの
• 完全失業者のうち探している仕事の形態が「パート・アルバ
イト」のもの
• 非労働力人口のうち希望する仕事の形態が「パート・アルバ
イト」で家事も通学も就業内定もしていないその他のもの
– つまり?
• 実際にパート・アルバイトとして働いている若者だけでなく、
パート、アルバイト労働の縁辺に位置する若年無業者も包含
する混合的な概念
- 31. • フリーターの働き方
– 就業形態
• 正社員
– 「専門・技術的な仕事」が多い
• パート・アルバイト
– 「販売の仕事」「サービスの仕事」が多い
• 職種と就業形態に一定の相関関係?
– 労働条件の面
• 正社員
– 男性:331.4万円、女性:274.2万円
• パート・アルバイト
– 男性:173.8万円、女性:134.3万円
・厚生労働省.2008.平成20年版労働経済の分析.p20
・厚生労働省.2011.平成23年版労働経済の分析.p28
- 32. • フリーターの働き方
– 労働時間
• 男性39.8時間
• 女性32.9時間
• 正社員並みの労働時間を働きながら低賃金しか手
にできていない
– 補償など
• 正社員に比べて、雇用保険・健康保険・厚生年金
保険など社会保険制度に加入していない割合も高
くなる
- 33. • フリーターと学歴
– 高卒や高卒中退者など相対的に学歴が低いほ
どフリーターになりやすい
• フリーターと固定化
– 35歳を過ぎてもフリーターにとどまる「年長
フリーター」の存在を指摘
- 36. • 従業員の意識と人材マネジメントの課題に関する調査
(独立行政法人労働政策研究・研修機構)
– (1) 調査期間 平成19 年12 月15 日~12 月28 日
– (2) 調査方法 郵送による調査票の配布・回収
– (3) 調査対象 企業調査:全国の従業員数100 人以上の企業10,000
社(㈱帝国データバンク
– のデータベースから産業・規模別に抽出(日本標準産業分類の全産
業
– から、農林漁業、鉱業を除く。))
– 従業員調査:企業調査対象企業で働く従業員100,000 人(企業調
査対象企業に
– 1 企業あたり10 人の正社員への調査票配布を依頼した。)
– (4) 有効回収数:企業調査:1,200 社(有効回収率12.0%)、
– 従業員調査:7,349 人(有効回収率7.3%)
- 60. • 「派遣社員のキャリアと働き方に関する調査
(派遣社員調査)」
(労働政策研究・研修機構)
– 対象:派遣先事業所調査で対象とした事業所に勤める派遣労働
者(合計80,000票)
– 方法:派遣先から労働者へ配布、郵送回収
– 30~49人(6部)、50~99人(8部)、100人以上(10部)
– 調査期間:2010年2月15日から3月3日。
– 有効回収数:4473件
- 72. • 図書館員の仕事観との接続
– 一般の労働者の就業目的と、図書館員の就業目的
には差があるように感じた
– 特に非正規雇用者は差が顕著?
• 仕事内容を重視している人が多い気がする
• 働き方の自由度を求めて…というより、正職員になれ
なかったから、という人が多い
• 平山さんの研究との比較
• 若者論との接続
– 正社員⇔非正社員、以上に20歳代⇔40歳代以
上との比較が有効な気がする