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岐阜大学 脳神経内科
下畑 享良
脳神経内科の基礎
ー神経診察から倫理,論文執筆までー
本講演に関するCOIはございません
出典の記載のないスライドは演者が作成したものです
1.問診
2.診察
3.カルテの記載
4.論文執筆
本日の内容
1...
2
1.問 診
A) 問診のコツを知る
B) 本当の主訴を理解する
C) 適切な人間関係を築く
A)問診のコツ
3
4
3
問診は診断への近道
新潟大学神経内科
椿 忠雄 初代教授
「診断の八割くらいはこれで
大よその見当がつく」
問診は診断への近道
東京女子医科大学
岩田 誠 名誉教授
「問診で診断を導くことが
できなければ,あとで診断に
たどり着くことはでき...
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  1. 1. 1 岐阜大学 脳神経内科 下畑 享良 脳神経内科の基礎 ー神経診察から倫理,論文執筆までー 本講演に関するCOIはございません 出典の記載のないスライドは演者が作成したものです 1.問診 2.診察 3.カルテの記載 4.論文執筆 本日の内容 1 2
  2. 2. 2 1.問 診 A) 問診のコツを知る B) 本当の主訴を理解する C) 適切な人間関係を築く A)問診のコツ 3 4
  3. 3. 3 問診は診断への近道 新潟大学神経内科 椿 忠雄 初代教授 「診断の八割くらいはこれで 大よその見当がつく」 問診は診断への近道 東京女子医科大学 岩田 誠 名誉教授 「問診で診断を導くことが できなければ,あとで診断に たどり着くことはできない」 5 6
  4. 4. 4 • 時系列を意識した問診を行う • 発症様式(Onset と Course)の理解は疾患の 鑑別につながるため重要である. 問診のコツ① 時系列 時系列順の病歴 1) onset と course の確認 2) 経過表の作成 症状の強さ 時間 主訴A 今 7 8
  5. 5. 5 急性 acute 脳血管障害 外傷 潜行性 insidious 変性 腫瘍 再発・寛解性 脱髄 Onset の3類型 問診による疾患分類 脳血管障害 感染・炎症 変性 脱髄 中毒・代謝 外傷 腫瘍 先天性 機能性 診察による病巣診断 脳 脊髄 末梢神経 筋 理詰めで鑑別疾患を狭める ✕ 9 10
  6. 6. 6 • まずオープンクエスチョン(自由な回答ができる 質問)による問診を通して患者さんと良好な信頼 関係を築く. • これは診断に必要な情報を,隠し事なく引き出 すことにつながる. 問診のコツ② 質問法 オープン・クエスチョン クローズド・クエスチョン 利点 自由な回答 コミュニケーションが深く なる Yes/Noによる回答 焦点が絞りやすい 確認が得られる 欠点 焦点が絞りにくい コミュニケーションが深くな らない. タイミング 主に問診の前半 主に問診の後半 オープンQからクローズドQへ 11 12
  7. 7. 7 • 解剖学的診断や鑑別診断を考えながら,診断 に迫ることができる. • 診察中にも適宜問診を行い,日常生活の中で の具体的な症状を確認して,解剖学的診断が 正しいかを検討する. クローズド・クエスチョンの意義 日常生活に神経所見を探す質問を用意 階段を降りにくい 痙性歩行 洗面時にバランスを崩す Romberg徴候 暗所で歩きにくい Romberg徴候 高いものを取る時に尻もちする 姿勢保持障害 ペットボトルのキャップを開けにくい 深指屈筋筋力低下 スリッパの先が脱げる 前脛骨筋筋力低下 寝返りがしにくい 運動緩慢 13 14
  8. 8. 8 鑑別診断や必要な検査をすぐに取り出す • 家系図をルール通りに 記載する. • 罹患者や疑いのある人 を見出し,会って診察 する. 問診のコツ③ 家系図を活かす 15 16
  9. 9. 9 両親の死亡時年齢 若く死亡し,未発症と なった可能性の除外 この家系図において問診すべき情報は? a. 常染色体顕性遺伝 b. 常染色体潜性遺伝 c. X染色体潜性遺伝 d. aまたはc 家系図から分かる遺伝形式 17 18
  10. 10. 10 a. 常染色体顕性遺伝 XY XX ・ XY Male to male transmissionは 伴性劣性遺伝ではありえない B)本当の主訴を理解する 19 20
  11. 11. 11 • 主訴,すなわち患者さんが何に苦しんでいるかを 理解することは,診断のみならず診療のゴール設定 にも大切である. • 「この外来に何を期待されて来ましたか?」という 質問をする. 本当の主訴を理解する 患者さんの悩み 治療方針 1 頭痛を治してほしい 頭痛の治療 2 脳の病気がないか心配 診察,画像の確認 3 頭痛薬の飲み過ぎが心配 説明と指導 同じ主訴でも困っていることは異なる 主訴:頭痛の3人の患者さん 21 22
  12. 12. 12 I. 患者は何が困ってやって来て いるのか? II. それに対して何ができるのか? III. そうすれば患者の将来・残りの 人生に何が起こるか? オスラーの3原則 徳島大学脳神経内科医局 is オスラーの3原則 23 24
  13. 13. 13 問診 ―日ごろ心にとめている十ヵ条― 椿 忠雄 先生 問診 第5条 患者の何が最も苦しいか分かることが大切である. 単に主訴という形式的な言葉ではあらわされない ものが大切である.患者は案外病気の本質とは 別のことで苦しんでいることがあり,これを取り除く ことができる. 25 26
  14. 14. 14 C)適切な人間関係を築く 問診 第4条 • 医師にとって無意味と思われる患者の供述で あっても,ある一定の時間は患者の思っている ことを述べてもらう. • それは患者に満足を与えるとともに患者の 心のなかにあることがわかる. 27 28
  15. 15. 15 問診の姿勢 金沢医科大学名誉教授 廣瀬 源二郎 先生 不安のため落ち込んだ気分の患者 に安心感を与えるのは,患者の訴え を真摯に穏やかな気持ちで耳を傾け 理解しようとする態度である 非言語的コミュニケーションも大切 東海大学名誉教授 吉井文均先生 視線は患者と同じ高さにし, 相槌を打ちつつ,時に患者の 言葉を繰り返して,患者の話 に十分注意を払いながら 聞いていることを態度で示す 29 30
  16. 16. 16 目線を患者さんと同じ高さにする 2.診察 A) 根本原則 B) 診察の具体的な手順 C) 解剖学的診断と検査 31 32
  17. 17. 17 A)診察の根本原則 神経学的アプローチの根本原則 (1) どこに (解剖学的局在診断) (2) なにが (病因診断) 「なにが」の前にまず「どこに」を行う 33 34
  18. 18. 18 神経学的アプローチの順番 1) 病歴 2) 一般身体所見 3) 神経学的所見 4) 解剖学的診断 5) 検査 6) 臨床診断 7) 治療 4と5の順番を 間違わない! 4と5で病巣部位が 異なっていた場合, どう考える? 解剖学的診断と画像診断が一致しないとき 1. 神経診察が不適切 (合致しない所見の再診察を行う) 2. 解剖学的診断の間違い 3. 画像診断の検出力不足 4. 何か重要な病態が隠れている? (例:後方循環系脳梗塞,一過性全健忘) 35 36
  19. 19. 19 脳梗塞の6.8%の症例 がDWIで異常信号なし 後方循環系の脳梗塞は, 前方循環系と比較して, 5倍,異常信号を認めな いことが多い Neurology. 2017;89:256-262 B)診察の具体的な手順 37 38
  20. 20. 20 紹介状の神経所見に引きずられない 診察前には見ない 見ても鵜呑みにしない 所見は変化しうる 神経診察の基本 • 安全第一 • 左右の比較 • 不快な刺激への配慮 (下肢しびれの患者さんに 対するBabinski徴候) 39 40
  21. 21. 21 神経学的所見として診察するもの 1) 意識,高次脳機能 2) 脳神経系 3) 運動系 4) 腱反射 5) 感覚系 6) その他 自律神経系 髄膜刺激症状 ✕ まず視診を十分に行う • 患者に触るな.まず汝の見る所を述べよ. 観察の力を養え (オスラー) • 顔貌,眼位,皮膚,関節,姿勢・歩行・・・ 41 42
  22. 22. 22 1. 坐位 ➔ 頭部,上下肢の運動・感覚,腱反射 2. 起立・歩行 ➔ 平衡・運動機能 3. 臥位 ➔ 体幹・下肢の運動・感覚・腱反射 4. 必要ならばさらに診察を追加 神経診察の手順 触診も重要 筋萎縮を疑う際には必ず触診する. Muscle consistency(筋肉の弾力性) 43 44
  23. 23. 23 診察技術を動画で学ぼう Neurology : Teaching Neuroimage JAMA Neurol : Images in Neurology • プラス,マイナスの記載にこだわらない.判断が しにくい場合にはありのまま具体的に記載する. • 不随意運動は記載が難しい.消失する前に必ず 動画を記録する. 未来で役に立つように記載する 45 46
  24. 24. 24 医師3年目 27年前のカルテとの再会 中村勝哉先生.信州大学 新規ミスセンス変異を認めた 本邦初のB4GALNT1関連 神経変性症の1例(SPG26) 日本人類遺伝学会にて発表 C)解剖学的診断と検査 47 48
  25. 25. 25 • 病変を1箇所で説明することを考える. • 矛盾を認める場合は矛盾する所見を改めて 取り直す. • それでも説明がつかないときは二元論= 多発病変(心原性塞栓症,MS)や非器質的 (機能性)疾患の可能性も考える. 解剖学的診断は一元論で! すぐに検査をオーダーせず,考える • 病歴聴取や身体診察をバイパスし,患者の症状 からいきなりMRIやCTなどの検査をオーダーして しまってはいけない. • 安易な検査は深く考えない能力の低い医師を 産み,患者と医師の結びつきも弱くする. 49 50
  26. 26. 26 Hyposkillia = 現代の医師の病 Tex Heart Inst J. 2005;32:255-7. • 多くの検査を指示し,検査に 依存した診断を行う医師. • 短時間で多くの検査をオーダー し,最多の利益を得ることには 適する.しかしいつ検査を行い, どのように解釈すべきかは分か っていない. Prof. Herbert L Fred (テキサス大学) 新技術による検査 Robert Wartenberg(1887-1956) 新技術による検査の重要性と 信頼性は極めて高い.問題 は,これらの検査を用いるか 否かではなくて,いかなる 場合に用いるかである. 神経学的診察法 51 52
  27. 27. 27 教育する意義をよく認識し, 若手医師との時間を増やし, 問診の方法,適切な診察, 考え方,そして責任の重さを 教えなければならない Hyposkillia対策 = 教育の改革 若手医師による病棟回診 Prof. Herbert L Fred (テキサス大学) 3.カルテの記載 A) Problem list を倫理を含めつくる B) Clinical Question(CQ)を作る C) 適切な文献検索 53 54
  28. 28. 28 A) Problem list を作る 1.基本データを集める 1)主訴,既往歴,家族歴など 2)現病歴 3)診察所見 4)検査所見 ➔ これらは問題リストを作るために行う 2.記載方法 1)ナンバー(#)とタイトルをつける 2)active/ inactive problem の区別をつける 3)疑い病名は使わない 4)重要な順番に記載する Problem list の作り方 55 56
  29. 29. 29 1. プロブレムひとつひとつにSOAPを記載する 2. SOAPは3つに分類されることを意識する. POSに則ったカルテ記載 SO A P 情報インプット 考える アウトプット 1. プロブレムひとつひとつにSOAPを記載する 2. SOAPは3つに分類されることを意識する. 3. S, O を見るとどれだけ準備したかが分かる. 4. A ではエビデンスを踏まえた記載と,後述する CQ が重要になる. POSに則ったカルテ記載 57 58
  30. 30. 30 1. 精神疾患(不安神経症など)のみでなく,ごく当たり前 の不安も加えてもよい. 2. 「何か心配なことはありませんか?」「不安なことはあり ませんか?」と尋ねる. リストに「不安」を加える 不安の原因 対処法 病初期 検査,診断,治療,副作用等 正しい診断,治療,詳しい説明 退院前 仕事,学校,経済,介護等 医師を中心とした医療スタッフによる 多角的アプローチ Prof. Bernard Lo UCSF リストに「自己決定能力」を加える 自己決定能力はどう判断すればよいか? 59 60
  31. 31. 31 1.選択する能力とそれを相手に伝える能力 2.医学情報を理解し,自分自身の問題として把握 する能力 3.患者さんの意思決定の内容が本人の価値観や 治療目標に一致 4.うつ,妄想,幻覚の影響なし 5.合理的な選択 「自己決定能力」の5つの構成要素 不可能と判断するまで 可能として扱う 代理意思推定 本人参加・支援 による自己決定 自己決定 問題なし 問題あり ある程度可能 不可能 自己決定能力を欠く場合どうするか? 本人の考えを推定してもらう 自己決定能力 61 62
  32. 32. 32 • まず倫理的におかしな問題,もやもやする問題に気づく. • 「より善い」「ほかより悪くない」決定を目指す. • 一人で抱え込まない.「思いやり」が「思い込み」になる 危険性がある.かならず誰かに相談する. • 倫理4原則を手がかりに,倫理推論をする(ethical reasoning) 臨床倫理 1. 「死んでも良いから食べたい」と訴える高度の 嚥下障害を呈するMSA患者さんにどう対応したら よいか? 2. 全閉じ込め状態(TLS)になったら人工呼吸器を 外すことを希望するALS患者さんの人工呼吸器 は外してよいか? 臨床倫理的問題の例 63 64
  33. 33. 33 <自律尊重原則(autonomy)> 自律・自己決定の尊重 <善行原則> 患者の目標に照らし,善いことをする <無危害原則> 少なくとも患者や人に対して害をなさない <正義原則> すべての人を公平に扱う,法を守る 臨床倫理の4原則は衝突する Jonsenらの4分割表 客観的事実と善行 自律尊重 無危害 正義 4原則に関する情報を整理し,何と何が conflictをきたしているのか明らかにする. 65 66
  34. 34. 34 倫理推論の実例 吉田真由帆ら.神経治療学会2021にて発表 急な心停止に至ったALS患者の蘇生に関する臨床倫理的検討 倫理倫理について学び,自分なりのスタンスを持つ 臨床倫理学会 67 68
  35. 35. 35 B) Clinical questions を作る 1. 文献検索に明確な目的をもたせる 2. 求めるエビデンスの有無を明確にする → かならず文献検索前に行う習慣を作る! Clinical Questions作成の意義 69 70
  36. 36. 36 1. ひとつのセンテンス,疑問文にする(?で終わる) 2. YesかNoで答えられるものでも良い. 3. What(何が)またはWhich(どちらが)と聞いてもよい. 4. 治療はPICO,危険因子はPECO を考える. CQ作成のルール PICO(介入研究)とPECO(観察研究) PICOST S = Setting 設定 どこで T = Time frame 期間 どの期間で 71 72
  37. 37. 37 C) 適切な文献検索 Q1. Wilson病患者さんが胃がんを合併した. 既報をもれなく検索しなさい. Q2. 顔面神経麻痺のエビデンスのある治療を 検索しなさい. MeSHを使い文献を検索する 73 74
  38. 38. 38 もれなく検索するためのことば 胃がん gastric? stomach? cancer? carcinoma? tumor? neoplasm? ウィルソン病 Wilson disease Wilson’s disease MeSH Databaseから入る 75 76
  39. 39. 39 MeSH Medical subject headings ここで切り替え もれなく引ける用語(MeSH)を検索する Article type から絞り込む 77 78
  40. 40. 40 EBM 5つのステップ(Sackett教授) (1)患者の臨床問題や疑問点を明確にする (2)それに関する質の高い臨床研究の結果を効率よく検索する (3)検索した情報の内容を批判的に吟味する (4)その情報の患者への適用を検討する (5)(1)から(4)までのプロセスと患者への適用結果を評価する 文献を読んだ後,自分の症例に当てはめる 小括1 1. 問診は診療のゴールの設定や,適切な人間関係を 築くことにも役に立つ. 2. Hyposkilliaに陥らないよう意識して,学習・教育する 必要である. 3. EBMの5つのステップを意識し,Problem listやCQを 作成し,文献検索を速やかに行う練習をする. 79 80
  41. 41. 41 4.論文の執筆 症例報告から学術論文まで 症例報告 (臨床神経学62巻7号編集後記) 81 82
  42. 42. 42 1. 学会発表は消えてなくなるものであり,症例報告を書か ずに終わってしまったらゼロに等しい. 2. 症例報告を執筆することで,医師の科学的で厳密な考え 方が養われる. 3. 若手医師が症例報告を執筆できるかどうかは,指導医に かかっている. 4. 指導医はまず完璧を求めず,不完全でも良いから, 第一稿の完成を励ましつつ促す. 症例報告 (臨床神経学62巻7号編集後記) 小脳失調 深部腱反射 姿勢反射障害 偏頭痛 頚椎症 用語集を確認しよう 小脳性運動失調 腱反射 姿勢保持障害 片頭痛 頸椎症 83 84
  43. 43. 43 論文執筆:自身の経験による6つのポイント 1. 取り組むべき問題を考える 2. 明確な仮説を立てる 3. 研究のデザインを最適化する 4. 頑強なデータを取得する 5. データの解釈,取捨選択を考える 6. データを文章にする 1.取り組むべき問題 (Research question)を考える • 問題は与えられない(Create questions!) 適切な問題を全力で設定する 1. 臨床に役に立つか? 2. 答えを出す重要性があるか? 3. 単に論文のための研究になっていないか? 85 86
  44. 44. 44 1. 日常臨床で CQ を意識する. 2. 解答となる文献が見つからなかったCQは, 忘れずにメモをして保存する. 3. そのCQ集は,将来の臨床研究・基礎研究の 素晴らしいアイデアノートになる(RQになる!). 日々の臨床から生まれる Research question イシュー度 自分の置かれた局面で問題に 答えを出す重要性の高さ (issue; 議論すべき重要な問題) 解の質 イシューに対して,どこまで 明確に答えを出せているかの 度合い まず取り組むべき問題のイシュー度を考える 87 88
  45. 45. 45 イシュー度(答えをだすべき必要度) 解の質 ① 「イシュー度」の見極め Start ② 「解」の徹底した 磨き込み バリューの ある仕事 バリューのある仕事は 高いイシュー度と解の質をもつ 2.明確な仮説を立てる • その仮説はオリジナリティがあるか? • そのために,先行研究を徹底的にリサーチする. 少なくともセレンディピティはそれなしに生まれない. Standing on the shoulder of giants 先人の積み重ねた発見に基づいて 何かを発見する(ギリシア神話) 89 90
  46. 46. 46 3.研究のデザインを最適化する 1. 治療を目指す基礎研究の場合,知的財産取得を 考える.また臨床試験のスケールダウンが理想 である. 2. 動物実験はより慎重に検討する. 3. タイムスケジュール(効率と優先順位)を考える. 4. 実験がうまく行かなかったときのことも考えて, 予め手を打つ. • 新規性・非公知 世の中に知られていない 学会・論文発表 → 特許出願☓ ヒントも含め,絶対,発表しない! • 進歩性 先行技術に基づいて容易に考え出すことが できない(拒絶で最多.対策が必要) 壁となる特許の2つの要件 91 92
  47. 47. 47 4.頑強(robust)なデータを取得する 1. データの確実性・頑強性を意識する. 納得が行くまで繰り返す(解析の再現性). ポジコン・ネガコン,マスク化,人を代えるなど. 2. 解析記録を確実に保存する. 3. 実験ごとにデータをきちんと確定する. 一度,確定したら直さない. データを確定する前に別の実験に移らない. データの扱いに注意する • 解析前オリジナルデータは改変せず,保存する. • オリジナルデータの追跡可能性を保持する.つまり データを解析・加工したら上書きせず新しいファイル名 で残す. (ver. X,日付など) original data.xlsx analysis ver 1.xlsx analysis ver 2.xlsx 93 94
  48. 48. 48 5.データの解釈,取捨選択を考える 1. 理想(妄想)の結果を願いつつも,厳しく客観的な解釈 をする. 2. グループでの十分な議論の環境を構築する. 意地悪く見てくれる自分以外の視点が重要. 3. 予想外のデータを簡単に捨てない. 大切な意味が含まれていることがある. 4. グラフ・表はじっくり時間をかけて良いものを作る. 手書きでアイデアを何パターンも作る. 6.データを文章にする • まず投稿ガイドラインをしっかり読む • 記載はResultから書き始める Result → Method → Discussion/ Conclusion → Introduction/ Title • 逆に査読は,IntroductionとAbstractで印象が決まって しまう(最初の印象が大切). • すべての要素が,読者に伝えたいメッセージを明確に するために構成する. 95 96
  49. 49. 49 良い文章を書くコツ • ひとつの文章は短く,分かりやすく(難しい文法は不要). • 主張は強く書きすぎない(might, may). • ひとつの段落にはひとつのメッセージのみ.余分な説明・ 情報は不要. • 段落の最初にメッセージを記載する(トピックセンテンス). • 完璧を求めず,とにかく第一稿の完成を目指す. • そのあと繰り返し推敲を行い,同僚や PI の批評を受け, 原稿のキャッチボールをして完成させる. 論文の書き方はメンター・PI から学ぶ • 通常は改訂で真っ赤になる(がっかりしない). • 真っ赤に添削,かつ早く対応してくれるメンター が理想である.改訂された理由を考えて,素直に 学び吸収する. • 便利な表現はメモして保存する. • 複数のメンターから学ぶことができるとより良い. 97 98
  50. 50. 50 小括2 1. 取り組むべきイシュー度の高い問題を考える. 2. 明確なオリジナリティーのある仮説を立てる. 3. 研究のデザインを効率,優先順位,知的財産を 考えて最適化する. 4. 頑強なデータを取得し,追跡可能性を保つ. 5. Result からデータを文章にする. ご清聴,どうもありがとうございました! 99

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