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IRをテーマにした研究への取組みについて
松 宮 慎 治 (神戸学院大学)
2014.12.20
IR関係者意見交換会
於:京都ヒトマナビカフェ
本日のおはなし
・次年度から、広島大学大学院教育学研
究科博士課程前期(高等教育開発専攻)
に勤務しながら通学予定です
・このことをお伝えしたところ、中元さんに
話題提供をするようご用命いただきました
・なぜIRをテーマにしたのか、その背景を
中心にお話します
大学院に提出したテーマがコレ
日本型IR人材の養成方法に関する研究
―大学職員の役割に着目して―
提出した研究計画書(ざっくり)
・日本のIRは、形式の整備が優先している
・新しいことをやろうとするとき、形式が優
先するのは仕方ない
・これからは中身を入れていく段階だろう
・中身を入れていくとき、大事なのは人だ。
IRを担当する人のことを見てみたい
・大学職員は、その役割を担えるだろうか
IRに関心をもった背景
自分の記憶を遡ってみる・・・
IRに関心をもった背景(1)
●そもそも、データ思考が好きだった
・中学生の頃、野村克也さんの本を購入し、
「データ野球」「ID野球」にハマる
・高校野球を見ながらスコアをつけ、防御
率の計算(自責点*9/投球回数)をしたり、
S(セーブ)はどういう条件のときにつくのか
を調べたりしていた。楽しかった!
IRに関心をもった背景(2)
●父の影響
・私の父は、京都府の教員(数学)だった
・テスト理論(項目反応理論)を用いて、生
徒の学力をどう伸ばすかを検討していた。
統計リテラシーがあった
・高校生や大学生の頃そういうプレースタ
イルを見て「イケてるな」と思っていた
IRに関心をもった背景(3)
●他大学の職員の影響
・日本大学医学部に、烏山芳織さんという
職員の方がいる
・2009年のJUAM総会で、学術振興会の科
研費データを用いた統計分析(それを使っ
た研究支援)に関する発表していた
・以来ファン。教学支援でも使えるかも?
IRに関心をもった背景(4)
●大学をめぐる状況に関する問題意識
・「そんなに、なんでもかんでもできるわけ
ないやろ。資源は限られてるんや」
・「何をやって何をやらないのか、戦略的
に選ぶ必要があるやろ」
・「そのためには、根拠ある意思決定が必
要やろ」
IRに関心をもった背景(5)
●個人の仕事に関する問題意識
・学生を個別に支援するのは得意だった
・特に、大学になじめない学生、2:6:2の下
の2を覚醒させるのが得意だった
・でも、自分の両手の範囲は限られている
・なんとか守備範囲を広げられないかと考
えていた
IRに関心をもった背景(6)
●異動のタイミング
・2012年の6月、学生支援から教務へ配置
換えがあった
・学生支援と教務では、日常的に触れられ
るデータの量が全く違った
・自分たちしか触れないデータなのだ。教
学支援に生かすべきではないかと感じた
IRを知って
・いつどこで知ったかは忘れてしまいまし
た。2010年頃でしょうか
・「こういうの、イケてるな」と思っていたプ
レースタイル、あるいは自分の問題意識、
その双方にフィットすると感じました
・関心が先にあって、あとからそれにフィッ
トしそうな概念を知った、ということです
「IR」という言葉を扱う迷い
・単に流行に乗っているだけみたいで、ダ
サい(「はやりですよね」とよく言われます)
・自分のやりたいことは、本当に「IR」という
言葉で表現しきれているのだろうか
・過大もしくは過小ではないだろうか
→この迷いを、大学院での研究で昇華し
ていきたいと思っています
おわり
ありがとうございました。
今後ともご指導ください。

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