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聴覚障害とは？／情報保障とは？
- 2. 今日お話すること • 聴覚障害とは？ • 情報保障とは？ • 日本で使われている手話について
- 4. 意外と知らない難聴の基準
- 6. 意外と小さい音が聞こえなくても難聴なのです 難聴の程度分類 聴力レベル （dB） 自覚内容 正常 25dB未満 ‐ 軽度難聴 25dB以上 40dB未満 小さな音や騒音がある中での会話の聞き間 違いや、聞き取りにくさを感じる 中等度難聴 40dB以上 70dB未満 普通の大きさの会話での聞き間違いや聞き 取りにくさを感じる 高度難聴 70dB以上 90dB未満 非常に大きい声か、補聴器を装用しないと 会話が聞こえない。聞こえても聞き取りに 限界がある。 重度難聴 90dB以上 補聴器でも聞き取れないことが多い ただし、日常的に困っていなければ深刻に思わないでください。 軽度難聴の人は日本に1000万人以上いると言われています。
- 8. 一般的な耳を持つ人が「うるさいな」と思うくら いの音量が聞こえない人は聴覚障害者とされます • dBは健康な耳に聞こえる一番小さい音の大きさを基準にして 倍率で表した音量単位のことです。 • このMURCのオフィスは大体30dBから40dBです。 ex）静かな図書館くらいのレベル • 電話のベルや大きめの声は60dBから70dBです。 ex）耳障りなレベル • 両耳70dB以上だと6級です。両耳100dB以上は補聴器なしでは 、耳元でも聞こえません。
- 10. 正確にはオージオグラムとスピーチオージオグラ ムで判断します • 実際の聴力検査は、1000Hzか ら始まりだんだんｄBを上げて （音を大きくして）いきます。 • 聞こえたところで聴こえたとい う合図をしてその人の聴覚レベ ルを測っていきます。 • また「明瞭度」もその人が持つ 聴力レベルに関係してきます。 • いくつかの言葉「あ」「ひ」な どをdBを上げ下げして明瞭度 を判断します。
- 12. 60dB以上でないと聞こえないAさんと95dB以上でないと 聞こえないBさんの2人がいます • 聞こえる人が自然に思う のはAさんのほうが聞こ えるだろうと思います。 • しかし、Aさんは聞こえ る「明瞭度」が悪いので す。 • dB数で見るとAさんのほ うが良いと言えますが…
- 13. 明瞭度が悪いとdBが良くても返答が難しいことがあり ます • 補聴器をつけて同じ程度 の聴力dBが聞こえている としましょう。 • しかし、Aさんは何を言わ れたのかわかりません。 • なぜなら音は聞こえても その音の明瞭度が悪いた め聞き取れないからです 。
- 14. 一方で、どんなに聞こえなくても、特別な訓練を することで話すことができる人が多いのです • 盲聾のヘレン・ケラーも話す 書くことができます。 • 現代では補聴器や人工内耳の 発展、ことばやきこえの指導 法の確立により、聞こえなく ても話すことができる人が増 えています。 • 聞こえないのに話せてしまう ことがまた彼ら・彼女らの悩 みになっています。
- 15. 情報保障とは
- 16. 情報保障とは？
- 18. 情報保障を実現するための3つの資源 • 人的資源 公的機関への手話通訳者、手話奉仕員、要約筆記等の派遣、通訳者 の費用補助は市町村の必須事業となっている • 物的資源 FM電波、磁気ループ、Bluetoothを用いた補聴システム、視覚情報 、筆談用器具、字幕など • 社会の意識 個々の場面に応じて、誰がどのような形での情報保障を必要として いるかを見極め、必要な方法を用意し、適切な仕方で活用する必要
- 19. 情報保障のための物的資源の例
- 24. 日本で使われている手話について
- 25. 聴覚障害者の中で手話を使うのは13％ • 平成28年度障害者白書によると、聴覚・言語障害者は34 万3千人、13%の人が使えるとすると、手話を使うのは4 万5000人ほどです。 • 市田らによると1999年の推計において日本手話の話者数 は5万7千人ほどです。 • 健聴者で手話を学ぶ人も多いので、日本における手話の 話者を広く捉えると10万人ほどになりますが、手話の話 者は聴覚障害者の中でもマイノリティです。
- 26. 日本で使われている手話の種類は大きく2つ • 日本手話（Japanese Sign Language） ろう者が生得的に用いてきた手話で、日本語とは文法が異なりま す。 • 日本語対応手話（Signed Japanese） ろう者と聴者との間で使われる手話で、日本語の文法と同じです 。また通常学校出身の難聴者や後天的難聴者はこちらを使います 。 • 中間型手話（Pidgin Sign Language） • 単語ベースでは方言等はあるものの基本的には共通しており、言 語学的に学術的に明確な区分がされているわけではありません。
- 27. 日本で使われる手話と手話の歴史
- 28. ろう者と手話の関係 • 聴覚障害者の判定基準では100dB以上の難聴者のことを指し ていましたが、一般的にはろう者とはろうであるアイデン ティティを持つ日本手話話者を指します。 • ろう者は日本手話が独自の言語であることを誇りに思い、 日常的に日本手話を使用しています。この背景には近年、 世界的に広がる障害者・ろう者の権利獲得運動があります 。 • ただし、全日本ろうあ連盟は日本手話と日本語対応手話を 明確に区別することを、ろう者を分断するものとして反対 しています。
- 29. 日本手話が発見されたのはつい最近、手話の体系 化はまだ研究途上のテーマ • 1991 年に日本で初めて日本手話が「発見」されました 。手話は口話を遅れさせるという言説から、2009年ま でろう学校でも手話は使われていませんでした。 • 日本の指文字はヘレン・ケラーから教えられたと言わ れているアルフェベット用指文字から作られました。 「あいうえお」→「aiueo」と一致しています。
- 31. 参考文献 • 聴覚障害学 第2版（2015年9月、医学書院） 第7章「聴覚障害のバリアフリーと社会資源」 • 日本語と日本手話 ― 相克の歴史と共生に向けて ―（2017年3 月 立法と調査 No. 386） • 日本手話母語話者人口推計の試み（日本手話学会第27回大会 2001.6.23-24） • Oh!みみなびコラム https://ohmiminavi.co.jp/column/