konsept

1. 脱・ありきたりコンセプト
「コンセプトのつくり方」
著者：山田壮夫

2. □ 過去の情報（＝データ）をいじくりまわしてもイノベーションは生まれない
□ 常識を覆すには主観と客観を駆使した新しいコンセプトが必要がある
□ 客観と主観を両立させた思考のことを「身体的思考」という
□ 身体的思考のプロセスは「感じる・散らかす・発見・磨く」を繰り返す「ぐるぐる思考」
□ コンセプトを読み解く、ストックする習慣を付けよう
この本が言っていること

3. １．コンセプトとは
コンセプト（概念）とは、経験的世界から
物事を照らし出す「サーチライト」である。
Ex) ナイフのコンセプト → 切る食器
フォークのコンセプト → 刺す食器
スプーンのコンセプト → すくう食器 …
経験的世界
コンセプト
経験的世界
古い
コンセプト
新しい
コンセプト
新しい常識
覆された常識
新しいコンセプトによって常識を覆す、
このサーチライトの照らし直しがイノベーションである。
Ex)サウスウエスト航空
古いコンセプト：一般的な航空会社の飛行機は「最上級の乗り物」
▽
新しいコンセプト：サウスウエスト航空の飛行機は「空飛ぶバス」

4. ２．身体的思考とは
ビジョン
課題
コンセプト
具体策
ターゲット
商品
サービス
コミュニケーション軸（主観）
マ
ネ
ジ
メ
ン
ト
軸
（
客
観
）
イノベーションを起こすコンセプトを作るためには
「身体的思考」が必要
身体的思考とは、「ビジョン」と「具体策」を行き来する
客観的で論理的な「マネジメント軸」と、
「ターゲット」と「商品・サービス」の間を行き来する
主観的で感覚的な「コミュニケーション軸」の
２軸を両立させる思考方法のことである
身体的思考の十字フレーム

5. ２．身体的思考とは
マネジメント軸 コミュニケーション軸
具体策によりコンセプトを実現し、コンセプトによって課題を解決し、
課題解決によってビジョン（単なる金儲けを超えた目的意識）を
実現するという軸。要素が互いに主張と論拠になるように論理的に考える。
放っておいたら出会わないターゲットと商品を結びつけるための軸。
ターゲットの思考はデータで示せるほど薄くないことを前提に、
深くリアルに、身体的な感覚に根差し「自分ゴト化」して考える。
ロジカルに結ぶ「マネジメント軸」と本音で結ぶ「コミュニケーション軸」の
ふたつの相互作用を通じて身体的思考が行われる

6. ３．ぐるぐる思考とは
散らかす
発見
感じる
磨く
身体的思考のプロセスを表したのもが
「ぐるぐる思考」
ぐるぐる思考は「感じる」「散らかす」という
コミュニケーション軸、「発見」「磨く」という
マネジメント軸の流れで考える。
この思考を始める前に、
これから覆す「いまの常識」が何なのかを
考えておくことが大切。
ぐるぐる思考のフレーム

7. ３．ぐるぐる思考とは
感じる 散らかす
発見磨く
時代・社会、生活者、自社商品、競合などの「特殊資料」、
人生やこの世で起きる様々な出来事といった「一般資料」を
インプットし、自分の中に小さな社会（＝こびとの世界）を作る。
頭の中のこびとがどうしたら商品を買ってくれるのか考える。
何が足りないのか、なんでうまくいくのか、
様々な切り口からこびとの気持ちを動かす突破口を模索する。
これならこびとの気落ちが動くかもしれないという身体的な実感を
誰でも理解できる言葉、コンセプトに翻訳する。
コンセプトができ商品・サービスにするフェーズ。
ここではプロフェッショナルの手を借り、
コンセプトを理解してもらった上でカタチにしてもらう。
こびとの世界

8. ４．身体的思考まとめ
「ぐるぐる思考」でコンセプト・サービス開発を行い、そして十字フレームでチェックする。
これら身体的思考を繰り返すことが新しいコンセプトを開発する方法である。

9. ５．コンセプトを読み解く
Ex) ワルのりスナック
海苔そのものをスナックにしたサクサク食感のお菓子
普段から気になった商品、サービスを十字フレームに当てはめ
読み解くことで身体的思考の訓練になる。
そのコンセプトをストックすることで他の機会に応用することもできる。