SlideShare une entreprise Scribd logo
1  sur  30
Organization管理者から見た
運用管理の話
石井大河
自己紹介
名前: 石井 大河 (イシイ タイガ)
所属; 某自動車メーカー システム部門
好きなサービス: Organizations
仕事:クラウドサービスの検証
趣味:クラウドサービスの検証
話すこと
・AWSサミット2018で得た刺激
・初心者向けの話
・運用管理の話
話さないこと
・自社のAWS活用状況
・AWS資格保有者向けの話
・開発の話
資料は後で公開するので
Twitterに集中してください!
@jawsug_bgnr
#jawsug
#jawsug_bgnr
物足りなかったら...
専門支部へGO!
AWS Summit Tokyo 2018 運用系セッション
Tech系セッション
-AWSのオペレーション最適化の
勘所
-DevSecOps on AWS
-AWSによるセキュリティオート
メーションの実践
-AWSアカウントの認証管理
ユーザ系セッション
-「これ危ない設定じゃないでしょうか」
とヒアリングするための仕組み
/サイバーエージェントさん
サイバーエージェントさんの
セッション
・パブリッククラウド管理者は2名のみ
・自由と責任
-守るところは守る -制限とのバランスが難しい
・ヒアリングする仕組み
-イベントベース -スケジュールベース
・診断
-Trusted Advisor -CIS AWS Foundations Benchmark
https://developers.cyberagent.co.jp/blog/archives/16009/
運用管理は奥が深い
Organizations
・マルチアカウント戦略
・アカウント発行作業
・落とし穴
Organizations マルチアカウント戦略
-機能分離(Master, Log, Shared Service...)
-プロジェクトごとの特性
-そもそも組織が大きいので
マルチアカウント/Organizationになる
AWS Landing Zone
マルチアカウント構成のテンプレート2018/6/14公開
https://aws.amazon.com/jp/answers/aws-landing-zone/
Organizations 運用管理
自由度を与えるならエンドユーザのIAMユーザはPowerUserでいい
-制約をつけたい箇所はSCP(サービスコントロールポリシー)でDenyできる
-CloudTrail, Config等ログ系に触らせたくない⇨SCPでDeny
Organizations メンバーアカウントを作るコマンド
aws organizations create-account
--email "hogehoge@example.com"
--account-name "test"
--role-name "OrganizationAccountAccessRole"
ポチポチしなくていいので楽
Organizations 落とし穴
マスターアカウントは変更できない
・利用が拡大してから組織を作り直すのはかなり手間
-新マスターアカウントを作成する
-旧Organizationから全メンバーアカウントを離脱させる
-新Organizationにメンバーアカウントを追加していく
⇨トータルではOrganizationsによってだいぶ運用が楽になっている
これなしでの運用は考えられない。
CloudTrail ≒必須項目
・ユーザーのアクションをロギングするサービス
・全アカウント、全リージョンで有効にする
・ロギングアカウントのS3Bucketに集約する
・集約したログはアラートやモニタリングに活用する
CloudTrail ログの活用
・CloudWatchLogsと連携
-アラート通知
-rootログインの検知、セキュリティグループの監視
・ElasticsearchServiceと連携
-KibanaでログフォーマットをCloudTrailにするだけで簡単に可視化
・AthenaとQuicksightでBIという手もある
Config
・リソースの構成変更のログを取得
←CloudTrailはユーザのアクションベースのログ
・アグリゲータを用いてマルチアカウントでの一元化が可能に (2018/04)
Config Rules
・Configの取得値をもとに、ルールを守っているかチェックする
・ルールごとにコストが増えていく
リージョン、アカウントごとにコストがかかる
⇨新米管理者としては、それでもマネージドにしたい
GuardDuty
・CloudTrail, VPCフローログ、 DNSログから、
・悪意のあるスキャン/インスタンス攻撃/アカウントへの攻撃を検知する。
ポートスキャン/ブルートフォース,暗号通貨マイニング/ログ無効化など
・通知したい
⇨CloudWatchEevnt, Lambdaを使ってwebhookを叩いて...
⇨面倒
GuardDuty Slack通知テンプレート
・GuardDutyの脅威検知結果をSlackに通知するCloudFormationテンプレート
https://github.com/aws-samples/amazon-guardduty-to-slack
GuardDuty 脅威検知の集約
・各アカウントのダッシュボードを見にいくのが面倒
⇨マスターアカウントにメンバーアカウントの検知結果を集約可能
*Organizationsのマスター/メンバーとは別の関係
・マスターアカウントからメンバーアカウントを招待して、
メンバーアカウント側で承認して...
⇨面倒 Jenkins化する...?
GuardDuty マルチアカウントスクリプト
・GuardDutyを有効化し、全てのメンバーアカウントで
招待を承認するpythonスクリプト
https://github.com/aws-samples/amazon-guardduty-multiaccount-scripts
Trusted Adivser
・管理者になったら最初に見るべきもの
・無料サポートではセキュリティの一部とサービス制限が対象
・ビジネスサポート以上では
コスト最適化、パフォーマンス、フォールトトレランスなど範囲が拡大
Trusted Advisor Tools
・使用率の低いEC2を止める
・バックアップのないEBSのスナップショットをとる
・晒されたアクセスキーを削除して、利用履歴を通知する
https://github.com/aws/Trusted-Advisor-Tools
CIS BenchMark
インターネット・セキュリティの
標準化団体CIS(Center for Internet Security)
が定めたセキュリティ関する設定の
ベストプラクティス
CIS BenchMark クイックスタート
・Configルール
・CloudWatchアラーム
・CloudWatchEventルール
などを設定するテンプレート
CIS BenchMark チェックリスト
・権限管理
・ログ
・監視
・ネットワーク
Total 52項目...
InsightWatch
CISベンチマーク準拠で診断できる!
無料!
https://insightwatch.io/
AWS InspectorのCISベンチマークはOSを対象としているため、
AWSアカウントを対象とした診断はカバーできていない
ちなみに...
運用管理を始めて2ヶ月
ミニマムでやるべきこと
・セキュリティ/運用の基準を知る Trusted Advisor, CIS Benchmark,
Well-Architected Framework
・ログを取る CloudTrail, Config...
・アカウント、権限管理を整理する Organizations, IAM, AD連携
運用管理をもっと知りたい人は...OpsJAWSへ!
https://opsjaws.doorkeeper.jp/
さいごに
終わりなき運用管理の世界...
ぜひ一緒に勉強して行きましょう!

Contenu connexe

Tendances

AWSサムライハンズオン CDPから始めよう #jawsdays
AWSサムライハンズオン CDPから始めよう #jawsdays AWSサムライハンズオン CDPから始めよう #jawsdays
AWSサムライハンズオン CDPから始めよう #jawsdays
真吾 吉田
 

Tendances (19)

20200813 fin-jaws #14 オープニング渥美
20200813 fin-jaws #14 オープニング渥美20200813 fin-jaws #14 オープニング渥美
20200813 fin-jaws #14 オープニング渥美
 
AWS Organizationsでマルチアカウントハンズオン環境を構築した話
AWS Organizationsでマルチアカウントハンズオン環境を構築した話AWS Organizationsでマルチアカウントハンズオン環境を構築した話
AWS Organizationsでマルチアカウントハンズオン環境を構築した話
 
アンチパターンで気づくAWS Well-Architected Framework入門編 信頼性の柱 総集編
アンチパターンで気づくAWS Well-Architected Framework入門編 信頼性の柱 総集編アンチパターンで気づくAWS Well-Architected Framework入門編 信頼性の柱 総集編
アンチパターンで気づくAWS Well-Architected Framework入門編 信頼性の柱 総集編
 
20160608 JAWS-UG磐田
20160608 JAWS-UG磐田20160608 JAWS-UG磐田
20160608 JAWS-UG磐田
 
Azure勉強会 20201028 azure monitor のアラートを様々なコミュニケーションツールに通知する
Azure勉強会 20201028 azure monitor のアラートを様々なコミュニケーションツールに通知するAzure勉強会 20201028 azure monitor のアラートを様々なコミュニケーションツールに通知する
Azure勉強会 20201028 azure monitor のアラートを様々なコミュニケーションツールに通知する
 
ノンコーディングでビジネスアプリ作成 PowerApps入門
ノンコーディングでビジネスアプリ作成 PowerApps入門ノンコーディングでビジネスアプリ作成 PowerApps入門
ノンコーディングでビジネスアプリ作成 PowerApps入門
 
AZ障害を想定したブログのマイグレーション
AZ障害を想定したブログのマイグレーションAZ障害を想定したブログのマイグレーション
AZ障害を想定したブログのマイグレーション
 
20191015 cloud-for-manager-seminor
20191015 cloud-for-manager-seminor20191015 cloud-for-manager-seminor
20191015 cloud-for-manager-seminor
 
クラウド時代の人材育成 ~AWS移行時のつまずきポイント ~
クラウド時代の人材育成 ~AWS移行時のつまずきポイント ~クラウド時代の人材育成 ~AWS移行時のつまずきポイント ~
クラウド時代の人材育成 ~AWS移行時のつまずきポイント ~
 
2019年9月18日開催AWS Japan × Atlassianセミナー_セッション2「AmazonカルチャーとDevOps」
2019年9月18日開催AWS Japan × Atlassianセミナー_セッション2「AmazonカルチャーとDevOps」2019年9月18日開催AWS Japan × Atlassianセミナー_セッション2「AmazonカルチャーとDevOps」
2019年9月18日開催AWS Japan × Atlassianセミナー_セッション2「AmazonカルチャーとDevOps」
 
小出塾Fin-JAWSバージョン
小出塾Fin-JAWSバージョン小出塾Fin-JAWSバージョン
小出塾Fin-JAWSバージョン
 
AlibabaCloudでのSAML(SSO)はAWSとは別物だったお話
AlibabaCloudでのSAML(SSO)はAWSとは別物だったお話AlibabaCloudでのSAML(SSO)はAWSとは別物だったお話
AlibabaCloudでのSAML(SSO)はAWSとは別物だったお話
 
2016年4月【Druvaソリューションアップデートセミナー】クラウド専業インテグレーターが考える次世代のデータ保護
2016年4月【Druvaソリューションアップデートセミナー】クラウド専業インテグレーターが考える次世代のデータ保護2016年4月【Druvaソリューションアップデートセミナー】クラウド専業インテグレーターが考える次世代のデータ保護
2016年4月【Druvaソリューションアップデートセミナー】クラウド専業インテグレーターが考える次世代のデータ保護
 
SREチームとしてSREしてみた話
SREチームとしてSREしてみた話SREチームとしてSREしてみた話
SREチームとしてSREしてみた話
 
AWS Security Automation in TrendMicro DIRECTION 2016
AWS Security Automation in TrendMicro DIRECTION 2016 AWS Security Automation in TrendMicro DIRECTION 2016
AWS Security Automation in TrendMicro DIRECTION 2016
 
MSPサービスを支えるCircleCI
MSPサービスを支えるCircleCIMSPサービスを支えるCircleCI
MSPサービスを支えるCircleCI
 
20190924 cer-nagoya-ppt
20190924 cer-nagoya-ppt20190924 cer-nagoya-ppt
20190924 cer-nagoya-ppt
 
20150901 ops jaws_araya_v2
20150901 ops jaws_araya_v220150901 ops jaws_araya_v2
20150901 ops jaws_araya_v2
 
AWSサムライハンズオン CDPから始めよう #jawsdays
AWSサムライハンズオン CDPから始めよう #jawsdays AWSサムライハンズオン CDPから始めよう #jawsdays
AWSサムライハンズオン CDPから始めよう #jawsdays
 

Similaire à 201806_OperationsByorganizatinAdmin_jaws-ug12

AmazonManagedGrafanaを使ってAWSマルチアカウントで監視ダッシュボード構築してみた
AmazonManagedGrafanaを使ってAWSマルチアカウントで監視ダッシュボード構築してみたAmazonManagedGrafanaを使ってAWSマルチアカウントで監視ダッシュボード構築してみた
AmazonManagedGrafanaを使ってAWSマルチアカウントで監視ダッシュボード構築してみた
takaakiinada
 

Similaire à 201806_OperationsByorganizatinAdmin_jaws-ug12 (20)

AWSについて @ JAWS-UG 沖縄 CMS祭り!
AWSについて @ JAWS-UG 沖縄 CMS祭り!AWSについて @ JAWS-UG 沖縄 CMS祭り!
AWSについて @ JAWS-UG 沖縄 CMS祭り!
 
Serverless Application Security on AWS
Serverless Application Security on AWSServerless Application Security on AWS
Serverless Application Security on AWS
 
「これ危ない設定じゃないでしょうか」とヒアリングするための仕組み @AWS Summit Tokyo 2018
「これ危ない設定じゃないでしょうか」とヒアリングするための仕組み @AWS Summit Tokyo 2018「これ危ない設定じゃないでしょうか」とヒアリングするための仕組み @AWS Summit Tokyo 2018
「これ危ない設定じゃないでしょうか」とヒアリングするための仕組み @AWS Summit Tokyo 2018
 
[CTO Night & Day 2019] CTO のためのセキュリティ for Seed ~ Mid Stage #ctonight
[CTO Night & Day 2019] CTO のためのセキュリティ for Seed ~ Mid Stage #ctonight[CTO Night & Day 2019] CTO のためのセキュリティ for Seed ~ Mid Stage #ctonight
[CTO Night & Day 2019] CTO のためのセキュリティ for Seed ~ Mid Stage #ctonight
 
AWSへのシステム移行に伴うクラウドマインドへの移行
AWSへのシステム移行に伴うクラウドマインドへの移行AWSへのシステム移行に伴うクラウドマインドへの移行
AWSへのシステム移行に伴うクラウドマインドへの移行
 
おひとりさまAWS Organizationsのススメ
おひとりさまAWS OrganizationsのススメおひとりさまAWS Organizationsのススメ
おひとりさまAWS Organizationsのススメ
 
AmazonManagedGrafanaを使ってAWSマルチアカウントで監視ダッシュボード構築してみた
AmazonManagedGrafanaを使ってAWSマルチアカウントで監視ダッシュボード構築してみたAmazonManagedGrafanaを使ってAWSマルチアカウントで監視ダッシュボード構築してみた
AmazonManagedGrafanaを使ってAWSマルチアカウントで監視ダッシュボード構築してみた
 
Well Architected Tool 使い方セミナー(コスト最適化編)
Well Architected Tool 使い方セミナー(コスト最適化編)Well Architected Tool 使い方セミナー(コスト最適化編)
Well Architected Tool 使い方セミナー(コスト最適化編)
 
20140712 エフサミ2014 AWS SAMURAI ハンズオン
20140712 エフサミ2014 AWS SAMURAI ハンズオン20140712 エフサミ2014 AWS SAMURAI ハンズオン
20140712 エフサミ2014 AWS SAMURAI ハンズオン
 
AWS Black Belt Online Seminar 2018 ReInvent recap security other
AWS Black Belt Online Seminar 2018 ReInvent recap security otherAWS Black Belt Online Seminar 2018 ReInvent recap security other
AWS Black Belt Online Seminar 2018 ReInvent recap security other
 
AWS におけるモニタリングとセキュリティの基本について - "毎日のAWSのための監視、運用、セキュリティ最適化セミナー" -
AWS におけるモニタリングとセキュリティの基本について - "毎日のAWSのための監視、運用、セキュリティ最適化セミナー" -AWS におけるモニタリングとセキュリティの基本について - "毎日のAWSのための監視、運用、セキュリティ最適化セミナー" -
AWS におけるモニタリングとセキュリティの基本について - "毎日のAWSのための監視、運用、セキュリティ最適化セミナー" -
 
Aws first step_v2
Aws first step_v2Aws first step_v2
Aws first step_v2
 
デフォルトAWS時代にインフラエンジニアはどう向き合うべきか?
デフォルトAWS時代にインフラエンジニアはどう向き合うべきか?デフォルトAWS時代にインフラエンジニアはどう向き合うべきか?
デフォルトAWS時代にインフラエンジニアはどう向き合うべきか?
 
サバソニ-005 Cloud Automatorの裏側
サバソニ-005 Cloud Automatorの裏側サバソニ-005 Cloud Automatorの裏側
サバソニ-005 Cloud Automatorの裏側
 
skyarch2023.pptx
skyarch2023.pptxskyarch2023.pptx
skyarch2023.pptx
 
エンジニア向け初めてのAWS (2015年1月6日)
エンジニア向け初めてのAWS (2015年1月6日)エンジニア向け初めてのAWS (2015年1月6日)
エンジニア向け初めてのAWS (2015年1月6日)
 
20190314 aws first_stepv2
20190314 aws first_stepv220190314 aws first_stepv2
20190314 aws first_stepv2
 
20140705 JAWS-UG三都物語2014
20140705 JAWS-UG三都物語201420140705 JAWS-UG三都物語2014
20140705 JAWS-UG三都物語2014
 
AWS Black Belt Online Seminar 2018 AWS Well-Architected Framework
AWS Black Belt Online Seminar 2018 AWS Well-Architected FrameworkAWS Black Belt Online Seminar 2018 AWS Well-Architected Framework
AWS Black Belt Online Seminar 2018 AWS Well-Architected Framework
 
2014/5/14-16 クラウドコンピューティングEXPO春
2014/5/14-16 クラウドコンピューティングEXPO春2014/5/14-16 クラウドコンピューティングEXPO春
2014/5/14-16 クラウドコンピューティングEXPO春
 

201806_OperationsByorganizatinAdmin_jaws-ug12

Notes de l'éditeur

  1. Spheres@@2018
  2. https://dev.classmethod.jp/cloud/aws/create-aws-account-by-cli/ https://www.youtube.com/watch?v=71fD8Oenwxc
  3. https://dev.classmethod.jp/cloud/aws/aws-reinvent2017-guardduty-intro-sid218/
  4. https://dev.classmethod.jp/cloud/aws/aws-reinvent2017-guardduty-intro-sid218/
  5. CFS SP800
  6. https://aws.amazon.com/jp/quickstart/architecture/compliance-cis-benchmark/