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遺伝子組換え食品を考える中部の会講演会
- 3. 南米での遺伝子組み換え「承認」 ❖ 1996年 アルゼンチンで遺伝子組み換え大豆がどさくさの中、実質審 議なしで承認 ❖ 1998 年ブラジルでも承認、しかし市民組織が訴訟、判決で禁止に →GM大豆が密輸され、耕作されGMの既成事実化 ❖ 2002年 労働者党ルラが遺伝子組み換え禁止を公約に大統領選に勝利 ❖ 2003年 遺伝子組み換え限定的承認 ❖ 2005年 遺伝子組み換え合法化（パラグアイでもほぼ同様）
- 9. 南米で起きている健康被害 ❖ ガン、白血病、糖尿病、アレルギー、腎臓病…。 ❖ ブラジルの遺伝子組み換え大豆畑で働いている農業労働 者には遺伝子損傷が見られる。出典 http://www.sciencedirect.com/science/ article/pii/S138357181300003X ❖ アルゼンチンの遺伝子組み換え大豆耕作地域の子どもた ちには遺伝子損傷が見られる。 出典 http://www.gmwatch.org/index.php/ news/archive/2015-articles/16024-children-in-gm-soy-growing-area-of-argentina-have-genetic-damage
- 10. 南米での環境被害 ❖ 水の汚染、魚などの生態に打撃 ❖ 土壌の汚染、破壊、喪失 ❖ 動植物への影響 ❖ 花粉の汚染→蜂蜜を汚染。養蜂家が輸出市場失う
- 12. フィリピン農民が語る遺伝子組み換えの怖さ ❖ 「GMコーンを食べてはいけな い」「カラバオ（水牛）にあげた ら死んでしまった」「自分も食べ たが下痢した。あれは毒だ」 ❖ 「以前は畑に土があったが土は流 れて今では石ころだらけになって しまった」 ❖ 「土壌がだめになってしまったの で、元のトウモロコシは育たない だろうから元には戻れない」 失敗の十年―GMコーンに された農民たち ＧＭコーンのために借金を重ね、土地を失 う農民も続出している。
- 16. 遺伝子組み換えで引き起こされる可能性のある疾病 ❖ 腸、消化器官関連、セリアック病・アレルギー、自己免疫疾患 ❖ 慢性腎疾患、肝臓、糖尿病、肥満 ❖ 心臓病、白血病、血液関連の疾患 ❖ 喘息、呼吸器官疾患 ❖ 内分泌障害、不妊、出生 異常、流産 ❖ 自閉症、アルツハイマー症、 パーキンソン症 ❖ 不眠症、抑鬱、双極性障害 （躁鬱） ❖ 細胞突然変異、ガン ドキュメンタリー映画Genetic Roulette から
- 17. 健康被害に関わるGMOの要素 ❖ 遺伝子組み換え作物とセットで噴霧される農薬（ラウ ンドアップ／グリホサートなど） ❖ 害虫を殺すBt毒素 ❖ 抗生物質耐性物質が組み込まれている ❖ RNA-i…特定の遺伝子の機能を抑制する手法
- 18. ラウンドアップも枯れ葉剤も 抗生物質耐性菌を作り出してしまう。 ❖ グリホサート（ラウンドアップ、モンサント）、2,4-D （ダウ・ケミカル）、ジカンバ（モンサント）などの除 草剤を使うことにより、抗生物質が効かない菌が作られ てしまうという調査報告 ❖ 耕作地周辺で大きな問題 ❖ 消費者に与える影響は不明
- 20. 腸疾患とBtコーン
- 21. 遺伝子組み換えと除草剤 ❖ モンサントの農薬ラウンドアップなどをかけても枯れ ないように遺伝子組み換えされているものが主流 ❖ 遺伝子組み換えと除草剤はセット ❖ 農民は種子を買う時に指定された除草剤を使うことを契 約しなければならない ❖ その除草剤が大きな問題を引き起こす
- 23. 危険度が増す遺伝子組み換え その１ ❖ モンサントの除草剤ラウ ンドアップ（グリホサー ト）が効かないスーパー 雑草が増えてきた ❖ 米国環境庁は残留許容量 を大幅引き上げ（2013/ 2014）
- 24. 危険度増す その２ 枯れ葉剤、ジカンバ混合 ❖ モンサントのグリホサートに加えて、より危険なベトナム戦争で使われた 枯れ葉剤（2,4-D）やジカンバを混ぜて使う→ガンや神経症などへの懸念が 高まる ❖ 米国では50万人以上が反対して、2年間以上承認が止まる。昨年9月（枯れ 葉剤耐性GM）、今年1月（ジカンバ耐性GM）が米国で承認、米国市民団 体が訴訟中。ブラジルは2015年3月、4月9日しかし、日本は2012年12月（枯 れ葉剤耐性GM）、2013年10月（ジカンバ耐性GM）、マスコミ報道もない まま承認。 ❖ 米国でいったん耕作が始まれば南米、フィリピン、ベトナム、南アフリカ に拡がる危険性が高い。中国が現在歯止めに。
- 29. 収穫前の小麦にグリホサート ❖ グリホサートはモンサントの開発した除草剤。グリホサート（ラウン ドアップ）をかけても枯れない遺伝子組み換えと共に使用が拡大。 ❖ しかし、遺伝子組み換え以外にもグリホサートが使われている。収穫 直前の小麦にグリホサートを噴霧させることが一般化している。なぜ か？ ❖ 収穫が増える ❖ 収穫が楽になる ❖ 収穫が早くなる ❖ 小麦だけでなく、収穫前にグリホサート噴霧している米国の作物は 2000に及ぶと言われる。
- 32. 本格登場間近の遺伝子組み換え小麦 ❖ 2004年にモンサントは消費者の反対、農民の懸念を前 に開発を表向きには放棄。しかし、あきらめてなかった。 ❖ 現在は米国の小麦生産組合、オーストラリアの組合も遺 伝子組み換え小麦の生産に積極的 ❖ 日本の生産者もモンサントに招かれているという話も
- 33. 「健康にいい」遺伝子組み換え ❖ 「農民の利益になる」遺 伝子組み換えの時代から 「健康にいい」遺伝子組 み換えへ ❖ オメガ3脂肪酸の多い大 豆、ビタミンA強化した バナナ、花粉症が治る稲 ❖ 遺伝子組み換え産業のマッ チポンプ
- 34. 遺伝子組み換え蚊 ❖ デング熱の被害が広まる。デング熱は蚊に媒介されて拡がる。 ❖ 幼虫がすぐ死ぬように遺伝子組み換えした雄を大量（数百万匹）放出し、自然界の 蚊と交配させ、蚊の数を減らそうというもの。 ❖ 蚊が大発生するのは天敵（蛙やトンボ）が農薬で消えたから。農薬規制が正しい方 法 ❖ 遺伝子組み換えで生態系を壊し、その壊れたことをさらに遺伝子組み換えのビジネ スチャンスとしようとするもの。 ❖ ブラジルで実験したがその町はその後、デング熱の非常事態宣言する事態に。しか し、本格放出準備中。米国フロリダでも。 ❖ 遺伝子組み換え蚊によりより重いデング熱患者が出る危険やバイオハザードになる 危険の指摘もある
- 35. 実は恐ろしい遺伝子組み換え木 ❖ 寒冷地帯でも植えられたり、より早く成長する遺伝子組み 換えユーカリが開発された。後者は4月9日、ブラジルで承認 される。 ❖ 4年間で伐採できるように早く育つユーカリ。水資源に深刻 な被害をもたらす可能性高い。 ❖ 除草剤以外に花粉が蜂などに大きな影響を与える。 ❖ 遺伝子組み換え農業よりも遺伝子組み換え林業は生態系に 大きな影響を与える可能性あり。
- 36. 究極の遺伝子組み換え 合成生物学 ❖ 他の生物の遺伝子の一部を組み込む ようなこれまでの遺伝子組み換えと 異なり、たとえばコンピュータで作っ たDNAで生物を作るなど、生物を 合成する手法。バニラ・クリームや オイルで実用化済 ❖ 農民がいない世界へ。工場で食料を 作る。農業の工業化の究極的形態 ❖ 培養肉など、家畜すらも不要とされ る人口食の時代が来る？ ❖ 健康や生態系への影響は？
- 38. 限界にきた遺伝子組み換え ❖ 雑草も害虫もコントロールできず。費用はかさむばかり ❖ 「安く楽に作れる」→GMOの方が高く付く、雑草・害 虫コントロールできない、そして安くしか売れない。 ❖ 2015年は米国でもブラジルでも多数の農家が遺伝子組み 換えをやめる最大の年になる？ ❖ 世界中で遺伝子組み換え反対運動が高まっている。 ❖ 遺伝子組み換え企業の株も下がっている。
- 39. 限界にきた 工業型農業 ❖ オイル・ピークと同様、現在の 食料生産は限界＝フード・ピー クを超した。 ❖ このままではあと60年で世界 の土壌は終わってしまう。だ から今年は国際土壌年。 ❖ 化石燃料を土につぎ込む農業 はもう終わり→世界はアグロ エコロジーへ http://www.independent.co.uk/environment/have-we-reached-peak-food-shortages-loom-as-global-production-rates-slow-10009185.html
- 43. 自由貿易協定で独占 ❖ 世界の種子市場の7割が６つの遺伝 子組み換え企業が握っている。急 速に種子企業を買収 ❖ 自由貿易協定や政府開発援助を道 具に世界の農業生産への影響力を 増大 ❖ 化学肥料や農薬なしには使えない 農業へ ❖ TPPでは種子だけでなく家畜も対 象に。 ❖ →「種子の自由」を求める運動
- 44. バイオテクノロジー企業のTPPへの要求 ❖ モンサントなどバイオテクノ ロジー企業のロビー団体BIO (Biotechnology Industry Organization)が米国通商代表 部に送った要求書。UPOV条 約の強制、特許期間の延長な どが書かれている。 ❖ 詳しくは「TPPとバイオテクノロジー企 業」 http://blog.rederio.jp/archives/2692
- 45. 結論 ❖ 秘かに工業型農業の拡大を進める遺伝子組み換え企業の意図を多 くの人が知り、規制の必要の声を上げる（TPP、食品表示、公的 ファンドの投入引き上げなど） ❖ グリホサートなどの危険な農薬の即時禁止 ❖ 遺伝子組み換え食品を食べる＝遺伝子組み換え企業支援でもあり、 健康のためにも環境のためにも食べないように。 ❖ 遺伝子組み換え作物耕作地域の住民、農民支援を！ ❖ 農薬・化学肥料の罠は世界中に！ アグロエコロジーへの転換を！
- 46. フォローアップ ❖ オルター・トレード・ジャパン政策室Webサイト http://altertrade.jp/alternatives ❖ Facebook https://www.facebook.com/InyakuTomoya ❖ Twitter https://twitter.com/tomo_nada ビデオ ❖ 出てけ、モンサント https://youtu.be/cxMzVEL1Xw4 ❖ 2012年ゴールドマン環境賞受賞ソフィア・ガティカさん https:// youtu.be/WUJqOkvcdFk