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ディスカバリー・ツールと
     は?
   小野 亘@一橋大学
ディスカバリー・・・
• “ディスカバリー・ツール”(約 549 件)
• “ディスカバリー・サービス”(約 8,310 件)
• “ディスカバリー・インターフェース”(約
 8,740 件)
  – 次世代OPAC


• Web Scale Discovery(約 209,000 件)
ディスカバリーサービスとは
・・・図書館が提供する様々なリソースを同一のイン
 ターフェイスで検索できるサービスのこと。情報の
 「Discovery(発見)」を支援するサー ビスという意味
 がある。通常は、OPAC(オンライン蔵書目録)、電子
 ジャーナル、データベース、機関リポジトリ等、収録
 対象や検索方法が異なるリソース を使い分ける必要が
 あるが、ディスカバリーサービスにおいては、これら
 を一括検索することができる。
 また、高度な検索スキルがなくとも求める情報を容易
 に入手できるように、使いやすいインターフェイス
 や、適合度によるソート、絞込み、入力補助などの
 ユーザ支援機能を備えている。
(科学技術・学術審議会 > 学術分科会 > 大学図書館の整備について(審議のまとめ)-
    変革する大学にあって求められる大学図書館像- > 用語解説
http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu4/toushin/attach/1301655.htm)
cf. 横断検索(統合検索)
• 各種のデータベースに、その都度問い合
  わせて、返ってきた検索結果を表示する
 – (最近のものは)検索が返ってきた順に表示
   される
 – 検索機能や能力などはそれぞれのデータベー
   スに依存
 – その都度それぞれのデータベースに接続する
   ので、接続が安定しない
ディスカバリ・ツールとは
① 次世代OPAC
  •   検索技術、レコメンド・・・
② Web Scale
  •   図書館内の所蔵データだけでなく・・・
③ セントラル・インデクス
  •   図書館や各種の商用データベース等から収集(ハーベスト)さ
      れたメタデータを統合した、ウェブスケールな検索用の「セン
      トラルインデックス」


 以上の3つを兼ね備えているもの

CA1772 - 動向レビュー:ウェブスケールディスカバリの衝撃 / 飯野勝
     則
http://current.ndl.go.jp/ca1772
そもそも・・・
• 各種のデータベースを特徴に応じ「使い
  分けろ」というのは限界
• しかもそれぞれのデータベース毎に使い
  方が違う
∴ 各種・各粒度のデータを一つの検
 索窓からワンクリックで。
図書館側の(裏)事情
• 電子リソースの利用促進が大きな問題
 – せっかく高い金で導入しているのに使われな
   い
• ディスカバリを導入することで、個別の
  データベースの違い、コンテンツの粒度
  の違いを意識せずに、必要なコンテンツ
  が利用されるようになる。
ディスカバリと情報リテラシー
• ディスカバリは利用者にとってよくな
  い?
 – 「きちんと検索の仕方を覚えるべきだ!」?
 – しかし、 利用者(特に初年次の学生)にとっ
    て、それぞれのデータベースを作った側の事
    情をいちいち覚えることが「勉強」になるの
    か?
 cf. コピー機普及以前はいちいち手書きでメモし
    ていた。自分でメモした方がはるかに勉強に
    なるのは確かだが・・・
ディスカバリと情報リテラシー
      ②
• ディスカバリの登場で、情報リテラシー
  は次の段階へ
 – ささいな検索テクニックの習得に時間を費や
   すのではなく、本質的な情報の探索、コンテ
   ンツの分析・利用へ
ディスカバリとOPAC
• 本質的に違うもの、と考えた方がよい部
  分も大きい
 – ディスカバリ: 大量のコンテンツからザクっ
   とすくいあげて、そこから目的などにあわせ
   てふるい分けていく
     底引き網的
 – OPAC: あるはずの検索集合(蔵書)からもれ
   なく検索
     一本釣り的
ディスカバリとOPAC②
• ディスカバリでは、図書館蔵書の位置づ
  けはWeb scale のなかで相対化
 – 蔵書は、たくさんあるコンテンツのほんの一
   部に過ぎない
 – 「ディスカバリはたくさん出過ぎて本が探せ
   ない」という図書館員の声
  • 今まで蔵書だけを相手にしてきた図書館員として
    はショックが大きい
ディスカバリと検索技術
• SearchからDiscoveryへ
  – データの規模が大きくなると、検索した結果
    の評価が難しくなる
      • 従来の適合率、再現率だけでは評価できない
  – 検索結果に何らかの「評価」を加えて、そこ
    から必要なものを「発見」する必要がある
      • 分析、組織化、パーソナライズ、レコメン
        ド・・・


  参考 『Search Discovery & Analytics』が 提唱する企業でのビッグデータ
 活用
 http://smartinsight.jp/download/ITmedia_event_Grant_SDA_Japanese.pdf
ディスカバリと検索技術②
• 分析、組織化
 – 重要度、利用度、出現頻度、ファセット、ク
   ラスタリング、トピック(キーワード)抽出
   など
• パーソナライズ
 – 属性によるフィルタリングなど
• レコメンド
 – 関連するもの、もしかして・・・、協調フィ
   ルタリング、利用履歴、提供側による重み付
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ディスカバリー・ツールとは?

  • 1. ディスカバリー・ツールと は? 小野 亘@一橋大学
  • 2. ディスカバリー・・・ • “ディスカバリー・ツール”(約 549 件) • “ディスカバリー・サービス”(約 8,310 件) • “ディスカバリー・インターフェース”(約 8,740 件) – 次世代OPAC • Web Scale Discovery(約 209,000 件)
  • 3. ディスカバリーサービスとは ・・・図書館が提供する様々なリソースを同一のイン ターフェイスで検索できるサービスのこと。情報の 「Discovery(発見)」を支援するサー ビスという意味 がある。通常は、OPAC(オンライン蔵書目録)、電子 ジャーナル、データベース、機関リポジトリ等、収録 対象や検索方法が異なるリソース を使い分ける必要が あるが、ディスカバリーサービスにおいては、これら を一括検索することができる。 また、高度な検索スキルがなくとも求める情報を容易 に入手できるように、使いやすいインターフェイス や、適合度によるソート、絞込み、入力補助などの ユーザ支援機能を備えている。 (科学技術・学術審議会 > 学術分科会 > 大学図書館の整備について(審議のまとめ)- 変革する大学にあって求められる大学図書館像- > 用語解説 http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu4/toushin/attach/1301655.htm)
  • 4. cf. 横断検索(統合検索) • 各種のデータベースに、その都度問い合 わせて、返ってきた検索結果を表示する – (最近のものは)検索が返ってきた順に表示 される – 検索機能や能力などはそれぞれのデータベー スに依存 – その都度それぞれのデータベースに接続する ので、接続が安定しない
  • 5. ディスカバリ・ツールとは ① 次世代OPAC • 検索技術、レコメンド・・・ ② Web Scale • 図書館内の所蔵データだけでなく・・・ ③ セントラル・インデクス • 図書館や各種の商用データベース等から収集(ハーベスト)さ れたメタデータを統合した、ウェブスケールな検索用の「セン トラルインデックス」 以上の3つを兼ね備えているもの CA1772 - 動向レビュー:ウェブスケールディスカバリの衝撃 / 飯野勝 則 http://current.ndl.go.jp/ca1772
  • 6. そもそも・・・ • 各種のデータベースを特徴に応じ「使い 分けろ」というのは限界 • しかもそれぞれのデータベース毎に使い 方が違う ∴ 各種・各粒度のデータを一つの検 索窓からワンクリックで。
  • 7. 図書館側の(裏)事情 • 電子リソースの利用促進が大きな問題 – せっかく高い金で導入しているのに使われな い • ディスカバリを導入することで、個別の データベースの違い、コンテンツの粒度 の違いを意識せずに、必要なコンテンツ が利用されるようになる。
  • 8. ディスカバリと情報リテラシー • ディスカバリは利用者にとってよくな い? – 「きちんと検索の仕方を覚えるべきだ!」? – しかし、 利用者(特に初年次の学生)にとっ て、それぞれのデータベースを作った側の事 情をいちいち覚えることが「勉強」になるの か? cf. コピー機普及以前はいちいち手書きでメモし ていた。自分でメモした方がはるかに勉強に なるのは確かだが・・・
  • 9. ディスカバリと情報リテラシー ② • ディスカバリの登場で、情報リテラシー は次の段階へ – ささいな検索テクニックの習得に時間を費や すのではなく、本質的な情報の探索、コンテ ンツの分析・利用へ
  • 10. ディスカバリとOPAC • 本質的に違うもの、と考えた方がよい部 分も大きい – ディスカバリ: 大量のコンテンツからザクっ とすくいあげて、そこから目的などにあわせ てふるい分けていく 底引き網的 – OPAC: あるはずの検索集合(蔵書)からもれ なく検索 一本釣り的
  • 11. ディスカバリとOPAC② • ディスカバリでは、図書館蔵書の位置づ けはWeb scale のなかで相対化 – 蔵書は、たくさんあるコンテンツのほんの一 部に過ぎない – 「ディスカバリはたくさん出過ぎて本が探せ ない」という図書館員の声 • 今まで蔵書だけを相手にしてきた図書館員として はショックが大きい
  • 12. ディスカバリと検索技術 • SearchからDiscoveryへ – データの規模が大きくなると、検索した結果 の評価が難しくなる • 従来の適合率、再現率だけでは評価できない – 検索結果に何らかの「評価」を加えて、そこ から必要なものを「発見」する必要がある • 分析、組織化、パーソナライズ、レコメン ド・・・ 参考 『Search Discovery & Analytics』が 提唱する企業でのビッグデータ 活用 http://smartinsight.jp/download/ITmedia_event_Grant_SDA_Japanese.pdf
  • 13. ディスカバリと検索技術② • 分析、組織化 – 重要度、利用度、出現頻度、ファセット、ク ラスタリング、トピック(キーワード)抽出 など • パーソナライズ – 属性によるフィルタリングなど • レコメンド – 関連するもの、もしかして・・・、協調フィ ルタリング、利用履歴、提供側による重み付 けなど