大学生500人にSurface Pro2を貸してみた

西端律子（畿央大学）

 畿央大学教育学部
 専門：教育工学
 担当科目：
教育方法・技術論、
情報処理演習、
スポーツ実習等
 研究領域：
 小学校×タブレット端末
 特別支援×デジタル教材

「情報処理演習」で
何を教えるべきか
 昨年度まで：アプリケーション操作中心
 学生間のディバイドが広がっている？
 他人事、お仕着せ、人や環境のせい
「データ、どっか行った」
 社会に出て通用するのか！？

本日のトーク内容
 １年生500人全員にSurface Pro2を貸与
 学生の変化
 「情報プレイスメントテスト」の結果
 何を教えるべきなのか

２年生以上は…
 「コンピュータ教室」で授業
 起動まで時間がかかる
 再起動で環境が初期化
 データは主にUSBメモリで保存
 自由に使える時間が限定
 自宅にコンピュータがない学生も…

社会に出た時に役に立つには…
 調べればすぐ分かることは教えない
 自分のツールは自分で管理する
 「言い訳」させない
Corporate Owned,
Personally Enabled

授業内容の変化
 アプリケーションの操作
→情報科学的な知識理解
 ファイルサイズの計算
 拡張子の違い
 エクセル：シートの仕組み
 サーバからクラウドサービスへ
操作は高校まででやってきた、
これから役に立つことは？

授業方法の変化
 大学で講義、自宅で復習
→自宅で予習、大学で復習
 トレーニングビデオの活用
 大学ではグループ活動
 データはクラウドへ
一人 1 Surfaceだからこそできる教育方法
調べたらすぐわかることは、教えない。

教育×ICTを、神と王子が語る会

学生の変化～言動～
 「どうせ先生、教えてくれへんもん…
（だから自分たちでやるしかない）」
 「データはクラウドにおいたらええやん」
 「調子悪いなぁ…初期化するか…」
 オリジナルの壁紙、カバー、デコSurface
「自分でまずは何とかする」姿勢

情報プレイスメントテスト
 文部科学省＋大学連携事業
 情報技術に関する知識をはかる
 高校「情報科」の学習指導要領に準拠
 40問・20分・選択肢

情報システム（４月正答率 15.43%）
 情報化の進展により普及した情報システム
の例として、適切でないものはどれか？
 URL
 ETC
 ATM
 POS
 わからない

アナログとディジタル
（４月正答率 18.84%）
 連続的に変化する量を、離散的に表すこと
を何というか。
 ディジタル化
 アナログ化
 バイト化
 ビット化
 わからない

プレゼンテーションソフトの
実施と評価（４月正答率 82.63%）
 効果的なプレゼンテーションを行う工夫と
して、もっとも適切なものはどれか。
 スライドの音や背景を派手にする
 すべて明るい色で表示させる
 聞き手の年齢や立場を考慮する
 身振り手振りを使わない
 わからない

正答率の変化
入学時
（４月）
前期終了時
（７月）
情報活用の実践力 58.28% 92.62%
情報の科学的な理解 44.64% 93.71%
情報社会に参画する
態度
50.66% 93.63%
圧倒的な正答率の上昇
「情報の科学的な理解」分野の伸び

「情報処理演習」外への波及
 「情報処理演習」のほかにも
 英語：自学自習システム
 音楽：鍵盤アプリ
 初年次教育：デジタル紙芝居
 ノートテイキングでの利用

一教員の感想
 「隙間時間」を有効活用している
 Surfaceに愛着はある様子
 ボトムアップはできた
 ディバイドは減少したものの解消せず？
「教わったら必ず教える」ルールの徹底

今後の課題
 ICTを活用できる教員の養成
 ２年次以降の「指導法」などでの活用
 ボランティア、インターンシップ、実習
 「大学入試模擬試験」を使えないか？
 来年度は、…来年度のお楽しみ♪

詳しくは…
マイクロソフト社導入事例
http://www.microsoft.com/ja-jp/casestudies/kio.aspx
「Surface弁当、500人分ください」
http://kiorlab.azurewebsites.net/

大学生500人にSurface Pro2を貸してみた

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