fukuoka.Rで発表した資料です。

1. fukuoka.R #15
learnr / tutorialパッケージ
でRの学習コンテンツを作る
2019-08-31
フリーランス 研修・人材育成サービス
タナカケンタ
https://mana.bi/

2. 自己紹介
田中 健太 https://mana.bi/
フリーランスで研修講師や教育コンテンツの開発などに従事
大学院で教育工学を研究➡メーカー系教育子会社
➡調査会社➡フリーランス
Rは社会人になってから使い始めた
Tokyo.Rなどでもチラホラ発表している
たまたま用事があったので…

3. 1. 学習コンテンツに求められること
自学自習ができる
自分が書いたプログラムの答え合わせができる
集合研修の素材として使う場合、環境が統一されていること
(受講者＝初学者に環境構築を任せるとうまくいかない)
失敗しても壊れない (何度でもトライアンドエラーができる)

4. 2. learnrパッケージ
https://rstudio.github.io/learnr/index.html
RMarkdownでインタラクティブなチュートリアル
(学習コンテンツ) を作成できる
学習者がコードを記述し、実際にRで実行できる
(チュートリアルが動作しているサーバ上で実行される)
ビデオ (YouTube / Vimeo) も貼り込め、
講義マテリアルとしても、自習コンテンツとしても
利用できる

5. 3. デモ
https://mana.bi/fr1
にデモ用のコンテンツを配置しています
(fukuoka.R当日のみ)

6. 4. learnrパッケージの基本
YAMLに以下のように指定する
output:
learnr::tutorial
runtime: shiny_prerendered
outputは、html_document
およびslidy_presentationなどにも対応している

7. 5. exerciseチャンク
学習者に実行させたいコードは以下のチャンクに記述する
```{r チャンク名, exercise = TRUE} # チャンク名は必須
```
別のチャンクから設定を引き継ぎたい場合は
exercise.setup = "チャンク名" と指定する

8. 6. exerciseチャンクのヒントと解答
チャンク名の後ろに "-hint", "-solution" をつけると、
それぞれコード記述時のヒント、解答として提示できる
```{r chunk01, exercise = TRUE}
```{r chunk01-hint}
```{r chunk01-solution}
本来、"-check" チャンクで
ユーザーの入力内容を評価、
判定できるようだが、どうも
うまくいかない…

9. 7. quizチャンク
チャンクの中で question() 関数を使うと、選択式の
クイズ / テストを実施できる
ただし正解の集計はできない
単一選択式、複数選択式、選択肢のランダム並べ替えなどができる
quiz(question(...), question(...)) としてグループ化できる

10. 8. コンテンツの公開 (publish)
作成したコンテンツを、RStudioから shinyapps.io や
Shiny Serverにpublishできる
Shiny Serverには、"フォルダ/index.Rmd" として配置する

11. 9. tutorialパッケージ
DataCamp社が提供する、インタラクティブなチュートリアルを作
成するためのパッケージ
DataCamp Lightを使い、コードチャンクをDataCamp社の
環境で実行可能な形式に変換する (ネット接続必須)
RコードとPythonコードを共存できる
```{python python.reticulate=FALSE}
すべてのパッケージが利用できる
わけではなく、DataCamp社が
インストール済みのパッケージだけ
利用できる

12. 10. デモ
https://mana.bi/fr2
にデモ用のコンテンツを配置しています
(fukuoka.R当日のみ)

13. 11. tutorialパッケージの基本
すべての ```{r}``` チャンクが変換対象になる
以下のオプションを指定し、グループ化できる
ex="グループ名": 関連するチャンクで同じ名前を指定する
type="pre-exercise-code": 事前のパッケージ読み込みなど
type="sample-code": 実習問題の入力欄
type="hint": ヒントの提示
type="solution": 解答の提示
コードの内容なのか呼び出し回数の制限なのか、うまく変換
されないチャンクも

14. 12. まとめ
Rを学ぶうえで、手元で実行できる環境は重要
しかし、初学者には環境を用意するのが大変
講師も個別の環境をコントロールするのが大変
learnrパッケージやtutorialパッケージを活用すれば、
統一された環境で、すぐにRの学習を始めることができる
どちらも良い点があるが、更新頻度ではleanrが盛ん